表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

小さな希望の光

目の前に浮かぶ妖精(フェアリー)・・・

あたしの頭の中には“驚き”という言葉しか浮かばないほど心の底から驚いていた。

『あの~・・・大丈夫ですか・・・?』

「えっ!!あぁっ?大丈夫・・・です。」

あたしは拍子抜けた声を出してしまったことに、だんだん恥ずかしくなり顔が赤面する。


妖精(フェアリー)ってキレイな声してるなぁ・・・


リコルの声なんかは毎日聞いてるけど、あたしのパートナー?は特別キレイな声だと勝手に思った。

『わたし、まだあなたの名前聞いていないんですけど・・・なんておっしゃるんですか?』

「あたしの名前ね。あたしはミラ、クレアはあたしの本当に本当に本当の妖精(フェアリー)なんだよねっ!」

『えぇ、あたしはミラの妖精(フェアリー)ですよ。』

彼女はニコニコ笑う。


あたしにも、とうとう妖精(フェアリー)が来たんだぁ・・・っ!


『えーと、ミラ?』

「はいはーいっ。なぁにっ?」

『喜んでいるところ悪いのですが、パートナー妖精(フェアリー)の申請をしなければいけないので、役所に行きたいのですが・・・』

「あ!そっか、その前に一つ寄り道していいかな?」

『えぇ、どうぞ。』



「たーだいまっ。お母さーん!あたしに妖精来たんだよーっ!お母さーんっ!」

家の中に呼びかけてもお母さんが出てくる気配がない。

『留守でしょうか?』

その時奥から青色の光がキッチンから出てきた。

『あーっ!ミラさんっ、どこ行ってたんですかぁ!!』

「えー?散歩・・・?」

『散歩・・・?じゃないですよー!!朝食残していったでしょう!』

「朝食・・・?うん、残したよ。」

『お母さん怒ってますよ!あたしも怒ってますっ』

「どうしてよ?お腹空いてなかったから残したんだよ?」

あたしは首を傾げる。

『お母さん一生懸命忙しい朝に作ったのに食べてもらえなかったら悲しくもなるでしょう!!』

「・・・・ちょっと役所言ってくるって伝えて。」

それだけ言うと、出口に向かっていった。

クレアも渋々ついてくる。

『あーっ!待って下さい!!まだ話は残ってますよっ』

あたしはドアを閉めた。



『ミラ?話はきかなくってもいいの?』

「いいの。いつもああだから・・・」

あたしは空を見上げた。


そう、いつもあたしの話はまともに聞いてくれない・・・


あたしがしょんぼり下を向くと・・・

『そうですか・・・話を・・・』

「!?なんであたしの思ったことわかるのよ!!」

『そりゃあパートナーだから、思ってることくらいはわかりますよ。』

「へぇ・・・」

『あたしはミラの味方ですよ。帰ったら話をして見ましょう?』

「・・・うん。」

なんだかクレアが居ると勇気が出る気がした。

心の底からモコモコとあふれ出る、暖かい気持ち・・・

「ふふっ」

不意に嬉しくなって少し笑ってしまう。

近くに話すことの出来る存在が居るっていいなぁ・・・と思っていた。

早くクレアと学校に行きたいなぁ・・・、そしてお仕事をしたい。

クレアとなら何でも出来る気がした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ