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対決 〜The fate that begins with death〜

幽霊は怖いと思う?

個人的には怖くない、逆に居たら嬉しい……。

心霊写真とか見るとホッとする。

死んだ後だって……楽しく何とかやっていけそうだなって……。

01

「Goodnight(安らかに眠れ)」

そう言うと……連夜が所有していた鉄の棒は大剣となり、人型の敵を睨みつける。

「粛清の時間だ」

次の瞬間、人型の敵は黒板を爪で引っ掻いたか時のような気色の悪い声を響かせた。

連夜はジャンプすると、その1秒後………襲いかかってきた人型の敵を大剣で斬りつけた。

すると断末魔を上げて人型の敵は消滅し、今まで奴が立っていた場所に連夜は着地した。

「語り手ラビット、貴様を終わらす!!」

言いながら走り出し、語り手ラビットと呼ばれたウサギの人形を斬りつけようとする。

しかし、そのウサギの人形の下から膨大な人型の物体が吹き出す。

『今宵の月は綺麗だ………一人の愚かなエンプティを今夜の美酒の肴にするとしよう。』

「最後の晩餐に味わっておいた方が良いんじゃないか?」 

次の瞬間、物体は異形の魔物へと姿を変えた。

生物とは思えない、その見た目は兵器と呼んだほうが近いと感じるほどに歪であった。

『彼を守りながら戦うのは良いが、その状態で勝てる見込みはあるのか?』

語り手ラビットが言うと、その言葉に合わせて魔物の身体に大砲のような物が生えた。

そこから、空気弾が放たれる。

避けると地面が抉れクレーターができる。

(空気弾による攻撃のせいで、斬っても意味がない!!攻撃を食らえば多分、一撃でお陀仏だ!!もう死んでるけどね!!)

乱射される空気弾をギリギリの所で避け続ける。

ただ薫を抱えている事もあり、あまり派手に動けない為、避けるのに背一杯だった。

「こうなったら……一旦、逃げる!!」

壁を走り、思いっきり飛んで三階建てくらいのデカさの家の屋根に飛び付こうとする。

『なるほど、逃走か……しかし、飛ぶなど自分から的になっている様な物だぞ?』

そう言い放つと浮遊中の連夜に空気弾を放つ。

次の瞬間、屋根に剣を刺しその後ろに隠れ……大剣を盾にする事で空気弾を防いだ。

そして……剣を引き抜き、姿をくらますのだった。

02

墓場に入り、墓石に隠れる2人。

「墓場に隠れるなんて祟られちゃいそう。死人だから祟られるとか無さそうだけど」

「………」

「んっ?どうしたの?」

「色々と意味がわからん!!何が起きているんだ!!語り手ラビットって何だ!!あの化物は何だ!!僕の身に何が起きた!!」

怒りに任せて、彼に問いただす。

すると……「こんな事態だから手短にだけど、ごめんよ」と小声で説明を始めた。

「語り手ラビット、すべての始まりを招いた男。ヤツは自分を『寿命の尽きかけた老神』と自称していて……事故や病気、早く命を亡くした人間を『罪人』と評しこの世に縛った。そして……語り手ラビットが生み出す、『ヒトガタ』に僕らを食わせ本来、死ぬまでの『寿命』を全て吸い取り、現世を生き抜こうとしている。」

「何だよそれ………それじゃあ今のこの状況はあの神のせいって事!?」

「そういう事………それから10年くらい、あのヒトガタに搾取され続けた。だけど、とある天才が言ったんだ。『魂』がこの身体を作り上げ意地できているのなら、それは僕達には膨大な『魂』の力があるという事……それを武器として実体化できたらアイツらに対抗できるんじゃないかって。ただ最初は皆、妄想だと笑ったり、馬鹿にしたりしていた……しかし、その天才は見事、魂を武器の形にして、ヒトガタを殺した。そこから、この武器は魂の武器ソウルブレードと名付けられ……反撃の狼煙を上げたんだ」

「…………凄い」

『あの時ほど……プロメテウスを恨んだことはなかったな。余計なものを人間に授けた、あの神をね』

「「……!?」」

『それで隠れたつもりだったかい?』

次の瞬間、地面をすり抜けて『ヒトガタ』がでてくる。

攻撃がくると判断した連夜は薫を墓場から投げ飛ばした。

薫は空中を舞うと地面を転がり、足や手が傷だらけになる。

しかし……痛みなどどうでも良かった。

薫は大声で叫ぶ。

「連夜!!」

その刹那、連夜は空気弾を食らった。

「がっ!!」

否、ギリギリで避けたが衝撃波を喰らい墓石に突っ込んだ。

「まずい……武器が!!」

薫は連夜から離れた位置にある武器を見て、この状況じゃ、闘えない連夜は助からないと感じた。

(ここまで、僕の命を何度も救ってくれた……次は僕が!!)

震える足を動かし墓場に入ろうとする薫。

「入るなぁ!!薫!!」

連夜は叫ぶと、薫は動けなくなる。

「良い子だ」

『ほぉ……勝ち目がないと組んで、彼だけでも逃そうという魂胆ですが。敵ながらあっぱれです』

「違うね」

連夜がにやりと笑うと、『ヒトガタ』が真っ二つになった。

『!?』

「言ったんだろ?魂の剣だって………形は違えどあれは『僕そのもの』なんだよ、だから……自由自在に動かせる。まぁ、威力は半減するけどね」

そう言うと、移動させた剣を掴む。

「消えな!!語り手ラビット!!」

その刹那、語り手ラビットの首を切り落とした。

『ふっ……ふふふ………く…たば…るも何も……こ…れは、人形……ほ…ん体…じゃ…ない』

「知ってる……くたばれって意味じゃないさ、お前を視界に入れたくないんだよ。」

『ふ……ふふ、また…会お…う。『世界に存在せぬ者』亜澄連夜』

そう言った瞬間、目つきが変わった。

鬼の形相になった連夜は語り手ラビットの人形を切り刻んだ。

「れ、連夜?」

「なんでもないよ……行こう」

薫はそういう連夜を見て、嘘つきと思うのだった。

何もなかったら、あんな顔しないと……。

03

「色々と世話になったね、連夜。僕は家に帰るよ」

「………はっ?」

足に絆創膏を付けるとニカッと薫は笑った。

「だって、実体があるんだよ!!お母さん、喜ぶだろうな!!死んだはずの息子が帰ってくるんだよ!!そういう意味だと、語り手ラビットには感謝だね」

すると、連夜は薫の肩を掴んだ。

「それはできない」

「えっ?」

薫は目を見開く、連夜は淋しげに語った。

「確かに……僕達は人々に見える。しかし……ここが語り手ラビットの恐ろしい所、その行為は希望を一瞬で絶望に変える奴のシナリオだ。この身体になると制約ができる『家族、友人などの知り合いと出会う事はできない』、もしこれを破れば……『ヒトガタ』関係なく消えてしまう」

「………はっ?」

「だから………会えば、その瞬間に『新山薫』という存在は消える!!」

最初の行動の意味がようやく理解できた。

彼が僕を迎えに来た時、母親から遠ざけた。

それは……自分を助けるためだったのだ。

薫は大粒の涙を流しながら地面に手を付け、大声で叫んだ。

声がかれるくらい、大声で……。

「どこまで人を愚弄すれば気が済むんだ!!」

そんな泣いている薫に連夜は手を差し伸べた。

「行こう、正しく死ぬ為に!!あの世に行くために!!大丈夫さ、お前は必ず、大切な人とまた会えるんだから。」

「…………ねぇ、連夜。」

「どうした?」

「会わないけど、お別れがしたい」

そう言う薫を見て、連夜は笑顔になるのだった。

「見つかるなよ?」

「もちろん」

次の瞬間、葬儀場まで一気に駆け出した。

04

葬儀場に行くと、もう葬式は終わってしまった様子で……薫の身体は霊柩車に入れられていた。

運ばれていく所を屋根の上でなるべく、ひっそりと見る2人だった。

「葬式、終わっちゃったみたいだね……火葬される所、見に行く?」

「何が楽しくて、自分がバーベキューされる姿なんて見なきゃいかんのだ!!」

もう良いや、行こう!!と薫が後ろを振り向いた時、連夜は薫を引き止める。

「あれ、お前の両親だよね?」

「えっ?」

そう言って薫が指差す方向を見ると言葉を失う。

地面に座り、しゃがみ込んで大泣きしている母親とそれを支えるように抱きしめるが…涙を堪えきれず泣く父親の姿があった。

次の瞬間、薫の目から溢れ出る涙と共に鮮明に蘇る、いつもの何気ない日々。


「お母さーん!!今日の晩ごはん何!?」

「今日はね、野菜炒めよ!!」

「ハンバーグが良かった…!!」

「そういう事、言うんだ〜、これからご飯作らないよ」

「ごめんなさい!!野菜炒め大好き!!」


「今日ね、国語のテストで100点取ったんだよ!!」

「凄いな〜、薫は!!今日はパーティーだな!!」

「本当に親バカね、あなたは」

「そう言って、お前だって薫が欲しいゲーム購入しようとしてるの、バレバレだぞ?」

「あら、手が勝手に」


「薫!!先生から電話来てたわよ!!ずっと宿題出してないみたいじゃない!!」

「………えっ、あっ」

「最近、友達と遊んでばっかだし……家ではゲームばっかり!!いい加減にしなさい!!ゲームは没収だからね!!」

「そんな!!たかが宿題くらいで!!この鬼ババァ!!」

「なんですってぇ!!そんな口聞く子、家の子じゃありません!!出てきなさい!!」

「言われなくても出てくもん!!」


「……先生から聞いたわよ。最近、すっごく頑張ってるみたいじゃない。」

「うん!!すっごく頑張ってる」

「それに成績表配ってもらんだけどね、薫が一番、成績が良いんだってね!!」

「そうなの!?」

「凄いな、薫!!お父さん、鼻が高いよ。」

「本当に自慢の息子ね!!」

「えへへへ!!」

「それとね……今日は薫の大好きなハンバーグよ!!」

「やったぁぁぁ!!」


「俺達、本当に良い息子を持ったな」

「まぁ……成績なんてどうでもよいの、これからも伸び伸び育っていってほしいわ」

「あぁ……それが一番だな」


ニコリと微笑む二人の笑顔を思い出し、涙が止まらない薫。

「先に死んじゃった親不孝な僕でごめん………今まで育ててくれて……ありがとう!!」

連夜は薫を見ると寂しそうに微笑み、薫を担ぎバレない内にここから離れた。 

「………今、薫の声が」

「………俺も聞こえた」

涙を拭うと二人は空を見上げるのだった。

05

高速道路を走りながら、苦笑いで連夜を見た。

「連夜、バイクの免許なんて持ってたんだ」

「うん、持ってるよ。」

「でも、どう見ても連夜、高校生くらいにしか見えないんだけど?」

「高校生で死んだからね」

「えっ?今、何歳?」

「落とすよ?」

「………すみません」

なんて雑談しながら走る二人。

「高速道路なんて乗って、どこに向かってるの?」

「エンプティの本司令部だよ」

「そんなのあるんだ?っでどこに?」

「東京」

「へぇ………えっ?」

「東京」

「東京かぁ……」

道のりかなりあるから着くまで長そうだな……なんて思っていると連夜が着けていた時計が鳴った。

「レーダーが鳴ってる……それも、この反応……違い!!」

そう言うと、高速道路の壁高欄を飛び出した。

「えっ?」

薫は目を丸にした、次の瞬間。

下に落ちた。

当たり前だよね。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

薫の絶叫が鳴り響くのだった。

主人公がダブル主人公みたいになっちゃった。

うん……どうしてこうなった?

本当なら薫は二話きりのゲストキャラになる予定だった。

知らん内にキャラが動いて、仲間になりやがった。

どうしよう?うまく扱える気がしない。

薫が完全に消えた時は察してくれ☆

次の回は連夜の過去話になる予定。

なんとなくプロットできたけど、ちょっと辛い話になりそう。

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