表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神眼転生 ~光と闇の物語~  作者: 照師
もみの木の章
16/30

武器を求めて

「暗!」

集中するとだんだん見えてきた。さすが見る力。

うねうね曲がる巨大な石の根、その空洞の狭い道を這って進んでいくと、広い空洞が見えたが。

「なんだこれは!」

空洞の部屋の中にうじゃうじゃとなにかが蠢いている……赤みがかった蛇だ。毒々しい柄をした蛇がそこらじゅうにいるではないか!

「うわー、キモー……あっ!…あっあんなところに剣が刺さっている」

よく見れば部屋の奥に木の剣が刺さっている。

「むっ無理だ、どうしよう」

こんなに蛇の魔物が蠢いているのにこっちは丸腰、いや、たとえ武器があっても、この数は相手にしてられない。

一旦引き返そうかな…いやなんにもしないで帰るのもなー……そうだ!一応鑑定みるか。近くにいる赤蛇を鑑定してみる。

赤魔無視アカマムシ

HP300/300

MP30/30

スキル 猛毒の牙

赤蝮が魔物化し、猛毒な邪蛇となった魔物。

やる気がないらしく、攻撃されない限り無視を決め込むノンアクティブモンスター。

魔鼠が大好物。

素材は滋養強壮の効果があるとされる。

「マジか!攻撃してこないのか…」

戦うのは論外、素通りならいけるかも…けどやだなー、あんなとこ行きたくないが。

「行くしかないか」

気を取り直して中に入ると音をたてないようにゆっくりと立ち上がって、足音をたてないように気をつけながらゆっくりと進んでみる……赤魔無視は……襲って……こない!

よしよし、歩いても特に反応はないな。

 間違っても踏まないように時にはマムシを跨いだりしたりしながら進むと木剣の近くまでこれたのだった。

「ふぅー、これを抜けばいいんだよな、よっと」

抜こうとしたが意外と重い、力を込めて抜くと、

「うっ!……」

木剣の先に赤マムシが絡まっているではないか!あぶねぇ、叫ぶとこだったじゃないか!刺激しないようにそっと地面に下ろすと赤マムシは行ってしまった。

「ふぅー、帰ろ」

ゆっくりと元来た道を戻っていく……何事もなく狭い空洞の根の道に入るところまこれた。

「あーよかった。これ見えてなかったらつんでたなー」

狭い空洞の中に入り這っていくと光が見える。出口だ。

外に出た。光が眩しい。

「取ってきたよ」

「おー、お疲れ、これで戦えるようになったねー。ところで中はどうだった?」

「ヤバイよ、赤マムシがうじゃうじゃいてさーマジやばかった」

「あー…ところで赤魔無視って…こいつのこと?」

「えっ?」

振り返ると世界樹の目から赤マムシが顔を出している。

「赤魔無視だ!」

マジか!いつの間についてきたのか!…赤マムシは去っていった。

「赤魔無視じゃん、こいつ赤マムシドリンクの素材になるんだよねー。あっそうだ!次のお願いは赤マムシ捕まえてきて」

「いや、無理無理無理、殺されてしまう」

「捕まえてくれたら、仲間になるの考えてあげるんだけどなー」

「じゃ行ってきまーす。…って!おい!殺す気か!

「へへへ、まっそうだよねー、じゃっこの件はまた今度ってことで、アリエルのお願いリストに入れとくね」

「おう!レベルが上がったらな」

「そうだよねー、じゃーこの辺りの魔物を倒して体を鍛えつつ、エミシ村に行こうか」

「えっ?村なんてあったのか!?」

ガルさんに乗って冒険したが、このダンジョン、村どころか人すらいなかったぞ。

「うん、ついてきて」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ