3話
キーワードの設定ってどうすればいいんですかね…?
あれから1年程経ち、遂に俺もつかまり立ちから卒業し、自分の足だけで立つことが出来るようになった。
(嗚呼…長かったあのハイハイしか出来ずに赤毛の目を掻い潜り、この教会の中を冒険した苦労が報われる…)
そして冒険した成果として分かったことは、この教会は結構な数の人間が生活しているということで、俺の普段居る建物は「離れ」になっており、母屋の方に赤毛たちが住んでいるようだ。さらに別の建物が併設されているのでもっと冒険しに行こうと思う。
どうやら併設されている建物には色んな大人が出入りしているので何か道具などが置いてあるのだろう。そこには老若男女様々な人がいた。恐らくこの教会の小作人か周辺の農民なのだろう、農作業をしている。そんな様子を観察していると…
「また抜け出したのかメディロス!」
いつものように俺の世話をしてくれる赤毛(名前はアンジルスというらしい)が俺ことメディロスを見つけたようだ。実は洗礼を受けた際に名付けられたようでそれ以来ずっと呼ばれている。
「あんじゅううー!」
アンジルスの方を向き笑顔で駆け寄ることで媚びを売り若干許して貰おうとしてみると
「全く…心配させやがって、少しは大人しくしてくれ…」
どうやら効いているようだ。こんな感じに一人で歩けるようになってからは色んなところを見て回っている。
そしてこの世界の言葉に関してはかなり理解できるようになり、簡単なコミュニケーションは取れるようになったが、いかんせん舌が回らず上手く話せないのが歯痒い。だが悪魔付きなどと思われては困るのでこれでもいいとは思う。
明日はどこを目指して冒険するかをアンジルスと離れに戻りながら考える。
(早く字を読めるようになりたいなぁ…)
やはり元々前の世界では本の虫だっただけに本への憧れは強いものがあり、この教会にも教典くらいはあるだろうと憶測している。
(今すぐにでも本を読みたい欲望を抑えながら生活しているのでこの欲望を上手くコントロールしていかなければ…)
時間が経たないとどうにもならない事に考えを巡らす。
(このまま行けば俺もアンジルスのように教会の助祭になるのだろうか?でもせっかくだからもっと広い世界を見てみたいなぁ)
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