水の流れのなかで
水がぽちゃりと落ちる
夢のなかで優しい声がする
すごく深いところにある山に
野を走る
野を走る小さな小さな虫たちが
とめどなく流れた
大きな大きな流れのなかで
私は山のなかでこきゅうする
さわさわと流れる木々の
すき間からもれる光が
ゆるやかな流れで僕の胸に届き
ずっとずっと暖かく
たき火のように微かな優しさを伴って
生きた
光が遠くから流れてきて
緑のゆれるフィルターをとおりぬけて
くすぐったいぐらいの金色な
輝く水のように
拡散した
すばらしい夜明けのように
この日の空は優しいのだ
大きな鳥が長く手を広げて
夢を描いて駆けてゆく
それが風と空の中の気持ち
ミミズのように地面を這いつくばりながら
僕は青すぎる空の下の方に
ちっぽけに存在している