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 残念だが、準備済みだった肉類は俺のアイテムボックスに収納された。

 何を食べたいか聞かれたら真っ先に肉! と答えそうなメンバーが野菜を要求するくらいには厳しかったようだ。

 十五階以降に行かないと今日収納した肉類を使うことはないかもしれない。

 まあいいや、健康的なのだからよし、野菜だ、野菜。

 それと服や装備品に臭いが付いてしまっていてミオに頼んで消臭してもらった。

 雨の日とかお世話になっているが地味に便利な能力だよな。

 あ、大熊猫(パンダ)の着ぐるみ解れてる……。

 リペアで直るかな……あ、直った。

 でも結構魔力使うみたいだから使うなら寝る前かな? 魔力石に貯める魔力が減るけどそれは仕方がないな、この着ぐるみは買える品ではないのだから。

 それにしてもすっごくフカフカになったなぁ。

「あるじサマ、フカフカ! ありがと〜!」

 リオに手渡すと喜んでくれた。

 そしてすぐに着替えると新品同様になって嬉しいのか、抱きついてくる。

 うん、フカフカで気持ちいい! 抱きしめるとよくわかる。

 なんかいつまでも抱きしめていたくなるな。

 まあそんなことをしていると他の娘たちに見つかって抱きしめられたり、抱きしめたりとごちゃごちゃになるわけなんだが、7人相手になると大変だ。

 チカはみんなの真似をしている感じでぎこちないがそれでも混ざってくる。

 いい傾向かわからないが、そういったことに嬉しくなる。

 でも眷族が増えれば増えるほど家族が増えるし、俺も強くなる、戦力が増える。

 でも7人でさえこんなに大変なんだけど、20レベルになったら20人の相手をするの?

 え、子沢山の大家族の番組を見たことあるけど大変そうだったよ……。

 一緒に抱きついてきているミオ、リュミス、クオンの年長組? を見る。

 リュミスは怪しいが後の二人はこのまま成長してくれたら手がかからなくなるかな? いやそれはそれで悲しいな……二人の頭を撫でると気持ちよさそうな顔で微笑みを返してくれる。

 さて食休みと心の癒しが済んだので話し合いだな。


 俺の考えを伝えて、少し十二階で戦いたいことを告げた。

 その後の反応はわかりやすいものだった。

 臭いが大丈夫だった三人は頷いているし、その他、獣人組? 獣組? あれ、ドラゴンは? まあいいや臭いに敏感組は俺が言うなら……といった、なんか……ね。

 尻尾も垂れ下がり、耳もふにゃんとなっている獣人組、リュミスは目が自信なさ気だ。

 若干涙目だし……理性では納得しても身体が拒んでる感じ? 理性でも嫌がってるかもだが、これ側から見たら俺が虐めているみたいじゃないか……。

 うーん、俺この顔ダメだわ、耐えられそうにない。

 でも優しいだけじゃダメなんだよな……。

 とりあえず一度階段を見つけてから、ということにした。

 なかなか見つからなくてかなり戦ってから見つかるかもしれないし。

 早く見つけた場合はやはり心を押し殺してでも戦いを命じることになるかもしれない。

 まあそう思いながらも涙目の娘たちの頭を撫でながらダンジョンに行くことを告げた。


 でもその前に野菜を買いに行った。

 たぶん夜もダメだから。

 そうしていつもよりみんなの歩みが遅いのに気が付きながらも気が付いていないフリをしてダンジョンに到着した。

 犬神はぶっ叩き、素早く十二階への階段がある部屋に向かう。

 タオルを手渡し、準備を整えて降りる。


 群だから多く戦える、そう思っていたがここでは歩みが遅くなり、どうやら他のところとそんなに変わらなくなっているようだ。

 敏感組は臭いを嫌がってはいても、入ってしまえば諦めがつくのか動きは悪くない。

 しかし無理をしているのがわかっているので俺たちが頑張る。

 そして褒める、撫でる、抱きしめるとケアをする。

 こんなんで良いのかと思いつつも褒めたりすると少しは気が紛れるのかやる気を出してくれるので俺も頑張る。


 そうしていつもより進行速度が遅いものの戦い進み階段を見つけた。

 そして一つわかったこともある。

 それはここは訓練に向いていないということだ。

 最初のうちは良かったが、滞在時間が伸びれば伸びるほど動き、集中力、その他が削がれていく。

 これでは訓練どころではない。

 奥を目指すときに通過するので仕方がなく戦う程度の時間が集中力などを保っていられる限界のようだ。

 うん、普段通りが良いってことだな。

 いつもよりかなり早い時間だが階段が見つかったので降り、少し休んで帰ることにする。


 それにしても集中力が削がれたとはいえ進化した二人は凄かった。

 それに一戦毎に動き、魔法の威力が向上していくのだ。

 進化してレベル1に戻ったのでどんどんレベルアップしていったのだろう。

 リンカは火魔法の威力が上がり、遠距離攻撃の魔法が増えた。

 その火の中に少し黒い火が混じっている。

 これが黒魔法の影響なのかな?

 俺たちが見ても特に何も感じないのだが、クオンの火魔法よりモンスターたちの怯え? 忌避感? が大きいように感じる。

 そしてライカは雷に少しの火を身体と槍に纏わせ戦うスタイルとなった。

 遠距離攻撃の魔法は手に入らなかったが近、中距離攻撃が増え、殲滅力はかなり上がった。

 この二人はお互いに特化が進んだ感じだ。

 頼もしい戦力となってきた。



『ステータス』


 名前 ユー(長谷川佑衣斗)

 種族 ヒト♂ Lv7

 称号 (異世界人 美幼女たちの主)


 HP 2059

 MP 1449


 攻撃 266

 防御 226

 速さ 288

 知識 160

 精神 133

 器用 249

 運  41


 スキル省略


 名前 リンカ (燐火)

 種族 獣人(化け猫)♀ Lv8

 称号 (ユーの癒し)


 HP 1080

 MP 1440


 攻撃 72

 防御 72

 速さ 144

 知識 144

 精神 144

 器用 72

 運  46

 忠誠 100


 スキル省略


 名前 ライカ (雷火)

 種族 獣人(化け猫)♀ Lv8

 称号 (ユーの槍)


 HP 1440

 MP 1080


 攻撃 216

 防御 72

 速さ 144

 知識 72

 精神 72

 器用 72

 運  46

 忠誠 100


 スキル省略


 ミオに気配察知を頼み、しばらく休ませた。

 その間にステータスを確認したが、やはり進化後の能力値の伸びは凄いな。

 これなら三日後に昇格試験を受けるか聞かれたら受けるのを考えてもいいな。

 でもリオの試験の時、魔法を使ったら驚かせていたから魔法は使わせないようにしようと思っている。

 なので、三日後のリンカとライカのレベル次第だな。

 ギルドで聞いた数値から、獣人なのでそれよりも少し高めを予測し、リンカは最低でも20レベル以上にはしたいと思う。


 そんなことを考えつつ、みんなの調子が戻ってきたのを確認して帰ることにした。

 少し戦闘もあったが無事に帰ってこれた。

 すぐに装備品の臭いをミオにとってもらって、服などは洗濯した。

 そしてみんなで風呂に入り、しっかりとみんなの髪を洗った。

 臭いが取れるように二度、三度と洗ってあげた。

 身体もいつも以上にしっかりと洗い、リオのチェックを受けて、オッケーをもらってから出た。


 もう外に出る予定はない為、みんなの着ぐるみをリペアで直し、フカフカに戻した。

 リオだけにするわけにはいかないし、期待する視線を受けていたからね。

 そうして新品同様にして手渡してあげると凄い喜んでくれた。

 そしてまた抱きついてくるのを抱きしめる。

 フカフカで本当に気持ちいい!

 また朝のようにみんなに抱きついたり、抱きつかれたりして過ごした。

 そして野菜たっぷりの健康的なご飯を食べて、フカフカの着ぐるみを着たリンカを抱きしめ、同じくフカフカの着ぐるみを着たライカに後ろから抱きつかれていつもより心地よく眠ることができた。

 うん、これから俺の隣に寝る二人の着ぐるみには寝る前に絶対にリペアを使おう!

 俺の眠りの快適さがどんどん向上していく。

 魔力石? どれだけ貯めればいいかもわからないんだから、快適さ向上は躊躇わないぞ!

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