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群単位での戦闘ばかりだ。
それは気が抜けないということでもあり、多くの敵と戦えるということでもある。
そう、レベルアップには向いているということだ。
7組目か8組目でリンカとライカがレベルアップした。
それにしても弓だけの群、刀だけの群、槍だけの群、混成など色々とあり戦い難いものだった。
一番厄介だったのは槍の群と弓の群、二つに大部屋で遭遇したことだった。
槍の群と戦っている最中に弓の群乱入。
気配察知をしていても妙に捉えにくい気配と戦い、これにより二つの群との戦闘は始まった。
矢は槍の群れを無視してどんどん飛んでくるわ、槍で戦い難いわ、引こうにもこれでさらに後ろから群に出会ったら……そう思うとここで倒すべきだと判断した。
リンカとライカをリオに任せ、俺たちは突っ込んだ。
リオに任せた理由は落武者に闇魔法があまり効かなかったからだ。
それでも強いが特に落武者に効く攻撃を持っている俺たちが倒した方がいいということでリオに任せた。
そう俺たち、実はリュミスの水魔法もこいつらは嫌がったのだ。
それはリュミスが水に関わるであろう霊獣であるがゆえなのか、そもそも水魔法にはアンデッドを祓う力があるのか、それはわからない。
比較対象がないからだ。
俺の水魔法、攻撃手段無いし。
それがわかってリュミスの魔法無双。
それはこの場面でも大いに活躍した。
リュミスは水の加護を発動し殴る蹴る、水弾で牽制、弓の群に攻撃などの活躍。
俺たちはリュミスの攻撃で態勢の崩れた敵を討っていく。
飛んでくる矢はミオやチカが防いでくれた。
俺も飛んでくる矢を刀で打ち落とすという漫画でしか見たことがないことをやってみた。
できることにはできたが怖いし、集中力を使うので実戦向きの矢の防ぎ方とは思えなかった。
そんなこともしつつ、弓の群れも屠った。
正直、リュミスの水魔法が効果的でなかったら、負けることはないだろうが凄く大変だったと思う。
この戦いを終えたことでリンカとライカはレベルアップした。
そして二人とも猫から化け猫に進化した。
人化を解いた姿は、子猫が立ち上がり、二足歩行しているといった感じだ。
このままでも凄く可愛い。
人化してもらうとリンカは身長135㎝くらいで少し髪は伸び、女の子らしさが増したな。
このまま成長するとおっとり系、ほんわか系? のどちらかといえばお姉さんタイプになりそうだ。
ライカの身長は145㎝くらい、でもリュミスより少しだけ低いかな。
成長して漫画に出てくる剣道美少女みたいな感じになった。
このまま成長したら某劇団の男役とかいける感じ? いやよく知らないからわからないけど。
能力値とスキルも強力となり頼もしくなっている。
『ステータス』
名前 リンカ (燐火)
種族 獣人(化け猫)♀ Lv1
称号 (ユーの癒し)
HP 660
MP 880
攻撃 44
防御 44
速さ 88
知識 88
精神 88
器用 44
運 39
忠誠 100
種族スキル
(化猫爪牙 金招き) 獣化
(ユニークスキル)
(人化)
スキル
火魔法Ⅲ 黒魔法Ⅰ 杖術Ⅲ 全状態異常耐性Ⅰ
獣化は二人ともに見せてもらったが人化中と人化を解いたときのちょうど中間くらいだ。
説明が難しいが、顔はやや人に近く、身体は猫に近い。
ケモナーが喜びそう、とだけ言っておく。
黒魔法が入ってきたことに少し不安を感じるがその代わりなのか全状態異常耐性も入った。
このスキルはみんなに欲しいのだが……。
名前 ライカ (雷火)
種族 獣人(化け猫)♀ Lv1
称号 (ユーの槍)
HP 880
MP 660
攻撃 132
防御 44
速さ 88
知識 44
精神 44
器用 44
運 39
忠誠 100
種族スキル
(化猫爪牙 人招き) 獣化
(ユニークスキル)
(人化)
スキル
雷魔法Ⅲ 火魔法Ⅰ 槍術Ⅳ 威圧Ⅱ
こちらには火魔法が入った。
名前と同じ魔法を扱えるようになったんだな。
そして威圧。
槍を持ち、威圧を使うとその迫力はなかなかのもの。
昔の本物の武将とかこの迫力よりも上なんだろうか? 上だろうな。
そんな人が闊歩していた戦国時代……。
まだ異世界転移でよかったと思うべき? タイムトラベルならスキル無しですぐに殺されていたんだろうな。
二人の他にもレベルアップ、能力値アップがあった。
『ステータス』
名前 ユー(長谷川佑衣斗)
種族 ヒト♂ Lv7
称号 (異世界人 美幼女たちの主)
HP 1961
MP 1351
攻撃 255
防御 221
速さ 277
知識 151
精神 124
器用 243
運 40
スキル省略
{眷族(7/7)}
(ミオ リュミス リオ クオン リンカ ライカ チカ)
名前 ミオ(水緒)
種族 ヒト{隠密スライム(中忍)}♀ Lv26
称号 忠臣 (癒し系 抱き枕 ユーの右腕)
HP 3240
MP 540
攻撃 108
防御 216
速さ 324
知識 108
精神 108
器用 216
運 50
忠誠 100
スキル省略
名前 リオ(莉緒)
種族 獣人 (ブラックウェアウルフ)♀ Lv24
称号 (亜種 ユーの影)
HP 2040
MP 2720
攻撃 272
防御 136
速さ 272
知識 408
精神 136
器用 136
運 60
忠誠 100
スキル省略
うん、リオも逞しくなったよな。
魔法の威力も上がり、速さもある。
能力値の低い方である防御も一般のCランク冒険者並みにはある。
魔術師タイプだが攻撃も高い。
あれ? なかなかに隙が無く結構仕上がってない?
それでもミオの速さには翻弄されるし、忍術まで使われたら手も足も出ない。
まあミオの忍術も種が割れたら対応策がいくらでもあるのだが……。
そういえば戦果をギルドに行って報告したら、リンカ、ライカ、チカは昇格試験あるのかな?
護衛任務とかしてないからわからないな。
あとは俺たちはランクアップするのか。
また試験があったら面倒だ……。
まあいいや、どちらにしろあと3日はギルドに近づかない予定だし。
それにまだリンカとライカは進化したばかりで能力値に不安が残るからな。
それはともかくとしてこの階層、臭いや群れなど悪条件があるので冒険者には好まれないだろう。
だからこそこのまま駆け足で走り去ってよいのか悩むところだ。
集団戦、それも一応装備を考えた戦列を組んである相手。
モンスター相手の訓練というより人間を想定した戦いになるが、だからこそ必要かもしれない。
神獣のスライム(神は神でも魔族の神)、堕ちた霊獣ドラゴン、魔物の亜種、魔王、猫、人造人間。
……まあ人類に反旗を翻す準備をしていると思われても仕方がないな……。
そんなつもりはさらさらない、面倒だし、けど人間はそう言っても信じないだろうしね。
時間が経てば経つほど力を伸ばし脅威となるかもしれないなら早めに……普通に考えられる。
進化してさらに嗅覚が強くなったのか、ちょっと涙目のリンカ、強がってはいるが明らかに耐えている様子のライカを見る。
よし、とりあえず帰るか。
昼ご飯ちゃんと食えるかな? 昔、狸を解剖した時は臭いでしばらく肉類食べられなくなったんだよな。
特にモツ類は臭いと相まって本当に吐き気すら覚えたものだ。
朝に準備をしてもらっていたがもしかしたらメニューを変更してもらわないといけないかもな。
そう臭いで苦しんでいるみんなを見て思う。
ちょっと落ち着いたら俺の考えを伝えてみんなで話し合ってみよう。
そうしよう。




