82
作戦はガンガンいこうぜ!
はい、3日ほど十一階で戦い続けました。
合計で犬神を300匹近く屠ったのではないだろうか。
その間も朝練は欠かさなかった。
そうしたらライカが倒した鴉からモンスターカードがドロップした。
もしかしてライカの種族スキルの人招きってモンスターカードのドロップ率アップ?
どうなのかはわからないが、鴉のモンスターカードを手に入れて俺のレベルアップが待たれるな。
次の家族は男の子、女の子どちらだろう、そろそろ弟もいいと思うんだけど。
そういえばこっちでできた家族の人数が向こうの家族の人数を超えたんだな。
みんなを連れ帰ったら何て言われるかな?
真ん中には正気を疑われて、下からはラノベ主人公かよ!? ってツッコミが入りそうだな。
親には出頭を命じられそうだ……。
あれ? よく考えたら俺マズくない?
いや、うん、アレだ、手は出してないよ?
いやいや、家族を信じよう、きっと俺は無罪判決を得られるはず。
このことはもう考えないようにしよう。
これこそ出たとこ勝負だ。
木工屋に頼んだライカの薙刀も出来上がった。
早速打ち合ってみたが、凄くやり難いです。
特に足を狙われると厳しい。
そこ、剣道では範囲外だし……、なんて言っていられないので頑張って慣れた。
ついでにチカの木製の盾、杖を買った。
こちらは出来合いの品ですぐに試してみた。
うん、吹っ飛ばされました……。
それ以外にも盾で足を狙われたりとその対応に四苦八苦。
でもライカとチカの戦いは見応えがあった。
チカの方が能力値は高いが間合いではライカに分がある。
近づこうとするチカ、近づかれまいとするライカ。
ただ、チカは力押しなので途中からライカに読まれていたな。
そういう読み合いでは弱さが露呈した。
それでも速さや力で押し切っている場面が多く恐ろしく感じたが。
リンカもこの二人と模擬戦をさせたが、なんか可哀想になった……。
防戦一方で吹き飛ばされたり、打たれたり、俺もそんな風だけど、リンカがされているのを見るのは辛い。
負け続けて終いには泣き出してしまった。
「トノぉ〜〜〜!」
と泣きながら抱きついてきたので頭を撫でながら慰めた。
うん、ごめん。
でも敵は間合いや能力差なんて考慮してくれないんだ。
これもリンカの為なんだ。
防御を鍛えることで後衛だけどいざというとき、身を守れるようになるのだから。
でも負け続けるのはいい気がしないよな。
俺も頑張るから一緒に頑張ろうな。
それとリンカが泣き出して対戦相手をしていたライカが凄く慌てていた。
その姿はいつもの凛とした感じではなく年相応な感じだった。
やはり俺の前だと気を張っていると思われる。
まあ微笑ましいので見守っていこう。
そうそうそれと最近気がついたのだが、なんかみんなの家での動きが優雅というか、何か作法を習った人のような感じになってきた。
最初はあれ? と思う程度の違和感だったのだが、最近は間違いなく動きが変わっている。
クオンが教えているのかとも思ったんだけどどうやらそれも違うらしい。
ミオかリュミスが教えているのかも、自信はないけどこの二人の動きが特に違ってきている。
これも悪いことじゃないからいいか。
悪いことといえば、リオ夜着けてない疑惑。
うん、夜寝る時、後ろから抱きつかれて気がついた。
いや、それ自体が問題なわけじゃないんだけど、寝るとき着けるのが普通なのかも知らないし、俺。
問題なのは次の日、腕の中にリオ、後ろにクオンだったんだが、クオンがなにやら押し付けてきている気がしたんだが……ね、感触というか、アレがね、肋骨のゴリゴリっていうね……。
それにどうしても昨日はあったのに、今日は無いとか、気になるよね。
クオンの方を向いたら涙目で睨んでたんだよね。
うん、振り向くんじゃなかった……。
順番に悪意を感じないでもないが眷族順じゃ仕方がないよな。
うん、昨日は正面のクオンを見ないように、何も考えないようにきつく抱きしめて寝た。
気にしなくてもいいと思うんだがそういうのは気になってしまうものなんだろうな。
とりあえず、そんな三日間だった。
『ステータス』
名前 ユー(長谷川佑衣斗)
種族 ヒト♂ Lv7
称号 (異世界人 美幼女たちの主)
HP 1925
MP 1316
攻撃 251
防御 218
速さ 272
知識 147
精神 122
器用 241
運 39
スキル省略
{眷族(7/7)}
(ミオ リュミス リオ クオン リンカ ライカ チカ)
名前 ミオ(水緒)
種族 ヒト{隠密スライム(中忍)}♀ Lv25
称号 忠臣 (癒し系 抱き枕 ユーの右腕)
HP 3150
MP 525
攻撃 105
防御 210
速さ 315
知識 105
精神 105
器用 210
運 50
忠誠 100
スキル省略
名前 リュミス
種族 ヒト{ダークドラゴン(小)}♀ Lv6
称号 (龍種 ユーの左腕)
HP 6000
MP 6000
攻撃 600
防御 600
速さ 600
知識 600
精神 600
器用 600
運 80
忠誠 100
スキル省略
名前 リオ(莉緒)
種族 獣人 (ブラックウェアウルフ)♀ Lv22
称号 (亜種 ユーの影)
HP 1920
MP 2560
攻撃 256
防御 128
速さ 256
知識 384
精神 128
器用 128
運 60
忠誠 100
スキル省略
名前 クオン(紅音)
種族 ヒト{魔族(未覚醒魔王)}♀ Lv29
称号 {憤怒の化身(未解放) ユーのメイド、懐刀} 元奴隷
HP 3990
MP 1710
攻撃 399
防御 171
速さ 399
知識 171
精神 171
器用 399
運 15
忠誠 100
スキル省略
名前 リンカ (燐火)
種族 獣人(猫)♀ Lv29
称号 (ユーの癒し)
HP 585
MP 780
攻撃 39
防御 39
速さ 78
知識 78
精神 78
器用 39
運 38
忠誠 100
スキル省略
名前 ライカ (雷火)
種族 獣人(猫)♀ Lv29
称号 (ユーの槍)
HP 780
MP 585
攻撃 117
防御 39
速さ 78
知識 39
精神 39
器用 39
運 38
忠誠 100
スキル省略
名前 チカ (三上千花)
種族 ヒト(ホムンクルス)♀ Lv9
称号 (人造人間 ユーの盾)
HP 1800
MP 0
攻撃 900
防御 900
速さ 900
知識 0
精神 0
器用 900
運 18
忠誠 100
スキル
盾術Ⅱ 棍棒術Ⅱ 格闘Ⅰ 拳闘Ⅰ
こんな風にみんなレベルアップして強化も進み、次の階に行くことにする。
目指せリンカ、ライカ30レベル。
念のため、この3日は宿で晩ご飯を食べないようにし、他の店で食べることにした。
ちょっとの間ご飯を食べないことを告げるとなにかいらぬ心配をかけたり、ミカちゃんに子猫を連れてくることを要求されたりしたがなんとかなった。
リンカ、ライカありがとう。
……称号? 見なかったことにしたよ……!
ということで朝練も朝ご飯も済ませ、ダンジョンに乗り込もう。
この三日間で慣れた打撃音とグチャっという音を響かせながら進んでいく。
もうレベルが上がりにくくなっているが積極的に倒して進んだ。
見つけてあった階段のある部屋に行き、慎重に降りた。
降りてすぐに変化があった。
すえた臭いが充満していたのだ。




