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案の定、ミカちゃんには渋られた。でも可愛い子猫だから、人懐っこいから、壁とか傷付けないからと頼み込んだら渋々許してくれた。
爪研ぎを壁でしたらその都度お金を払うことになったがそこは教えれば大丈夫だ。
多めにお昼ご飯を買って、また川の近くに来た。
「ミオ、人はいない?」
「大丈夫です、マスター」
ということでここで眷族化することにした。
みんなが俺を中心にして囲んでいる。
アイテムボックスからモンスターカードを二枚取り出し、念じる。
『眷族化』
すると子猫が二匹現れた。橙色の毛並みを持つ子猫と黄色と黒の虎柄の毛並みを持つ子猫の二匹だ。
「ふぁ〜、可愛いのです!」
「うんうん、リオの時も思ったけど可愛いよ!」
「かあいい! ねぇだよ、わかる?」
「ご主人様、可愛すぎますよ!」
フルフル震えた二匹の子猫が俺に飛びかかってきた。二匹とも抱きとめ、頬ですりすりする。すると二匹とも頬をすりすりした後、舐めてきた。可愛いっす! 可愛いっす!
羨ましそうに見ているみんなに手渡し、この子猫たちのステータスを確認することにする。
『ステータス』
名前 なし
種族 猫♀ Lv1
称号 なし
HP 165
MP 220
攻撃 11
防御 11
速さ 22
知識 22
精神 22
器用 11
運 10
忠誠 50
種族スキル
猫爪牙 金招き
スキル
火魔法Ⅰ
名前 なし
種族 猫♀ Lv1
称号 なし
HP 220
MP 165
攻撃 33
防御 11
速さ 22
知識 11
精神 11
器用 11
運 10
忠誠 50
種族スキル
猫爪牙 人招き
スキル
雷魔法Ⅰ
亜種だったリオより若干能力値が低いな。二匹とも万能タイプで橙色が魔法より、虎柄が前衛よりなんだな。そんなことより名前、名前……。
よし、タマとトラでどうだ? そうして名前を伝えようとしたらミオやリュミスの強い視線を感じた……。はい、すみません、私のネーミングセンスは終わってました。もっと頭を使います……。
燐火と雷火に決めた! これはさすがに大丈夫だよね? ネーミングセンス悪くないよね?
「橙色の毛並みのお前は燐火だ! 虎柄の毛並みのお前は雷火だ! どうだ?」
頭を撫でてやりながら伝える。
「ミャー!」
「ガゥ!」
二匹の嬉しそうな気持ちが伝わってくる。よかったぁ。でもライカ、お前猫だよな、ガゥって……。
「りんちゃん、らいちゃんよろしくね!」
「マスターにしてはまともな名前……。リンカ、ライカ仲良くしようね!」
「りんか、らいか……。りおのいもうと!」
「リン、ライカ、お姉ちゃんだよ! ご主人様この娘たちは必ず守ります!」
そんな感じで話し、こちらからも自己紹介をした。それが終わり、みんなでお昼ご飯を食べることにした。
子猫なのによく食べるな、リンカとライカ、それにライカは食べ方が豪快だ。鳴き方と合わせて本当に猫か? 多めに買っておいてよかった。
食べ終わり、宿に帰った時についでに持ってきた着ぐるみと今リオたちが着ている革のドレスを鑑定してみる。前より多くの情報を知ることができるかもしれない。これとこれ防御力が高い装備はどっち?
『鑑定』
革のドレス
ボアの革で作られたドレス
大熊猫の着ぐるみ (クリスマスプレゼント)
異世界人期間限定クリスマスプレゼント
防御力 革のドレス < 大熊猫の着ぐるみ
情報は確かに増えた、増えたけどもう少し何とかならなかった? まあわかるようになったからいいけどさぁ、鑑定ってもっとチートなイメージだったけどこの世界では……使えないことはないんだけど。これじゃない感が……。
リオは革のドレスをやめて大熊猫の着ぐるみを着ることにした。そしてリオは仲間を増やそうとしたのかミオやリュミス、クオンを順に見ていったがミオやリュミスは自分の身体や魔力で作っているので頷いてくれない。そう捕まったのはクオンだ。いつもはクオンが俺にやってくる上目づかいを逆にリオにやられてたじろぐクオン。
フッフッフッいつも俺がやられているんだ、こちらに助けを求めても無駄だぞ。そんな悪役のようなことを考えつつ、どうなるのかと見ているとミオとリュミスがリオに何か話しかけた。首を傾げながらも頷くリオ。
「いっしょにきよ、くおんおねぇちゃん!」
あ、決まった! 決まりました! これは完全に急所に当たってますわ。
「い、いい、いいよ〜」
おねぇちゃんと呼ばれた嬉しさか、リオの可愛さにやられたのか頬を赤らめプルプル震えて答えた。
今度は違う理由でプルプル震えているな。今クオンはタスマニアデビルの着ぐるみを着て恥ずかしそうにプルプル震えていた。あ、そういえばポケットあったよな。そのポケットにリンカとライカを入れる。
「ミャー!」
「ガゥ!」
二匹がポケットから顔を出して鳴いた。
「はぅ!」
可愛さにやられたのがまた一人。幼女と子猫とかあざといわぁ、子猫を追加したのは俺だけど。
有袋類はポケットで子供育てるからちょうどいいな、とか思って入れたけど可愛すぎるな。この子猫たちのレベル上げをしないといけない。
「リンカ、ライカ俺たちはこれから戦うが大丈夫か?」
「ミャー!」
「ガゥ!」
「大丈夫ですご主人様、必ず守ります!」
「クオン頼んだよ。五階でこの娘たちのレベルを上げるから魔法を防いであげてくれ」
ということでダンジョンでレベル上げをすることにした。
ダンジョン入り口の隣の建物、そこの魔法陣からダンジョンに入ることにした。
「ご苦労様です」
「ありがとうございます。頑張ってください」
見張りの兵に挨拶をしたら、クオンやリオを確実に凝視していたと思うがスルーしながら挨拶を返してくれた。見張り兵すげーと思いながら魔法陣の上に乗った。
光を感じ五階に戻ってきた。未知の敵と戦うのは避けるべきなので階段とは反対の道へ行き、狐狩りを開始した。
お腹のポケットにリンカとライカを抱えているクオンを中心にして守りながら戦った。火球が飛んでくるのを魔法を纏わせた剣で斬り裂き、左手からシャドーボールを放ち対処していく。ミオは素早い動きで狐を狩る。リオは後ろからの攻撃を警戒しつつ魔法で援護。リュミスはクオンの隣にいる。
「ミャー! ミャー!」
「ガゥ!」
応援なのか鳴いているリンカとライカ。その二匹を籠手で守るようにしているクオン。でも顔が蕩けている。
しばらく狩りを続け、十五匹くらい倒した。確認するとリンカとライカのレベル上げは順調で5レベルに上がった。ここで特に問題なくレベル上げができたので更にダンジョンの奥深くに行っても良いかギルドで調べることにした。俺たちだけならCランクで十階以降が適正なのだが、リンカとライカがいるから油断は禁物。ギルドならダンジョン内の資料くらいあって調べられるだろうから敵を知ってからにしよう。
「リンカ、ライカ爪を研ぎたかったらここの壁でしてくれ。宿や借りた家では絶対ダメだからね」
とポケットから顔を出している二匹の顔を見ながら伝える。
「ミャ!」
「ガゥ!」
とそれぞれ右前足と左前足を掲げた。種族スキルにあった金招きと人招きって、招き猫の上げている前足の意味の違いからか。利き腕? 利き前足? に対応していたんだな。リンカが右でライカが左か。
その後、二匹ともクオンのポケットから飛び出して壁で爪を研ぎ始めた。その様子を周りを警戒しながらもみんな頬を緩ませながら見つめた。
爪を研ぎ終わったリンカとライカをまたポケットに入れて、魔法陣で戻り、ギルドに向かった。




