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なんと日刊ランキングに入ってました!

たぶん初です。ありがとうございました!

嬉しかったからなのか、どんどん書けたので早めですが投稿しました。

そんな回なのですが、猫好きの方、緩めに書いていますが注意です。

 階段を見つけ、犬ゾーンを終えた。降りた先は最初から大部屋だった。大部屋を見て思い出した、白刃からここで使えと袋を手渡されていたな。

 アイテムボックスから袋を取り出した。今更だけどこれなんなんだろう?

「ご主人様それってあの白刃という方から受け取った品ですよね」

「そうだよ、ここで極少量使えって言ってたやつ。絶対に極少量って忠告受けたけど危ないもんじゃないよな?」

「あんな男が持ってきた品です、危ないに決まっています!」

 どうやら白刃はミオに嫌われたらしい。

「じゃあ私が使ってみるよ!」

 とリュミスが名乗り出る。

「いや、みんなを危険に晒せないよ」

「いえいえ、ご主人様を危険には……」

「りおも! りおも!」

「もう使うのやめたほうがいいのです、マスター」

 そう言って俺の袖を引っ張るミオ。俺から袋を取ろうとするみんな。

「あ!」

 そんな中でもみくちゃになり、上に飛んでいく袋、みんなが袋の中身を被った。


 ド!


 っぺ、なんだこの粉、危ないもんじゃないだろうな。


 ド! ド!


「みんな異常ない?」


 ド! ド! ド!


「はい、異常ありません!」


 ド! ド! ド! ド!


 なんだ? さっきからうるさいな。


 ド! ド! ド! ド! ド!


「ま、マスター!」


 ド! ド! ド! ド! ド! ド!


 突然叫んだミオを見ると顔を真っ青にしていた。


 ド! ド! ド! ド! ド! ド! ド!


 あ、わかったわ、これは……。


「「「「「「「ミャー‼︎」」」」」」」


 数え切れない程の猫に俺たちは囲まれていた!

「リュミス! チェンジ!」

 ドラゴンの姿に戻ったリュミスを正面に抱える。

「みんなは指示があったらすぐに動けるように!」

 そして凄い勢いで突っ込んでくる猫たちを眺める。もう可愛いとかそんなことより本気で怖い、だが待て! 冷静に、ここだ!

 俺は一番層が厚く、さらに追加がこなさそうな道に向きを変えた。

「ウィンドブレス!」

 俺がそう言うとリュミスがウィンドブレスを放った! リュミスの身体を抱き留めているが後ろに持っていかれそうな激しい勢いだ。

 リュミスのウィンドブレスが終わり、猫が正面の道から全て消えた。

「正面の道に移動!」

 みんなで移動し、大部屋ギリギリの場所に陣を作る。

 右にクオン、左に人化し直したリュミス。跳躍し襲ってくる敵は俺が、こちらに走ってくる敵は二人が倒す。ミオは大部屋に残り、壁を蹴りながら猫の上の位置を保ち、手傷を与え続けている。リオもいつの間にか子狼になり爪と牙と魔法で敵をなぎ払っている。

 クオンやリュミスの邪魔にならない位置で斬り続ける。どんだけ斬っても敵が減らないのが本気でヤバいと思わせる。


「リオ、戻れ!」

 傷付き血で赤く染まり出したリオを戻させる。左手で抱きしめながらキュアをかけていく。イテ! 流石に左側に引っかき傷が増える。

 ここでさらに悪い情報が……第二陣が迫ってますわ!

「リュミスもう一回ブレスいけるか?」

「ラスイチ!」

「わかった、合図したら頼む! ミオ、リュミスの穴を塞いで!」

 ミオを呼び戻し、リュミスはもう一度ドラゴン形態になりリオと一緒に抱える。

 背後から近づいてくる気配が強い、がリオにキュアをかけながらその時を待つ。ある程度治したリオを下ろして、今!

「リュミス!」

 リュミスがもう一度ウィンドブレスを放つ!

 ぐっとこらえて、耐える。

「反対側にダッシュ!」

 あばらが痛いが我慢。反対側に移るまでに倒せなかった大部屋にいた猫たちが迫ってくるが蹴る、斬る、切る、殴るで近寄らせない。

 反対側でまた陣を整え、戦う。ミオ、リオがまた大部屋で大暴れ。

 戦い続け傷付いたリオを数度回復させた頃、来た、第三陣……。

 だが、気づく! 数が大幅に減っていることに! いける、あと少しだ!

「次が来たが数が減った! もうすぐ終わるぞ!」

 みんなを鼓舞して第三陣用に陣を整える。


「押し戻せ!」

 クオンの二つ目の火魔法、ファイヤーランスで戦線を押し戻し、大部屋の角に陣取った。

 右側にミオ、クオン、左側にリオ、リュミス。

「やってやるぞ! 覚悟しろ! 猫ども!」

 後は気力と叫び倒し続けた。

 第三陣を屠るとあと十数の群れがまばらに襲ってくるだけとなりこの戦闘を勝利で終えることができた。

 はぁ、疲れた……。だが悪いことばかりではなかった。俺のレベルも上がり、リュミス以外のみんなもレベルが上がっていた。そして、膨大な数のドロップアイテムの中に、二枚もモンスターカードがあった!

「これでまた家族が増えますね!」

 嬉しそうなミオ。

「今度も妹なのかな?」

 確かに女の子ばかりだよね、男兄弟だったからその反動?

「リオとクオンにこれで妹か弟ができるな」

「りお、ねぇになる?」

「私が姉に……」

「そうだぞ、仲良くしてやるんだぞ!」

「「はい!」」

「「うん!」」


 とりあえず、ドロップアイテムを拾い集め、アイテムボックスに全部ぶち込んだ。結果なんと猫の爪682、猫のヒゲ321、全部で1005体の猫を倒したようだ。そりゃレベルも上がるよ……。

 あ、クオンの背がまた伸びた?

「クオンまた成長したっぽいね。130センチくらいかな?」

「おお、そうですか! やった!」

「でも胸は成長していないようなのです」

「みーちゃん! 最近厳しくない?」

「気のせいなのですよ、くーちゃん」

 この中で一番背が高いのがリュミス、多分145cmくらい。次がミオで多分135cm、一番小さいのがリオで多分100cm。


 そういえば俺泊まってるの宿だよな。動物オッケーか聞いてからじゃないとダメだな。ということで眷族化は見送り。

 落ち着いたところであの袋はなんだったのか確認しよう。というか最初からこうしていればよかった……。



『鑑定』


 マタタビ袋


 マタタビ粉が入っている袋。このマタタビ粉は錬金術など信じられない技術で効果が高められている。


 ……白刃(あいつ)これで暇を潰してたって言ってたよな。猫派なのか、あんな化け物がこれを使って猫と戯れている映像を思い浮かべて笑ってしまった。効果が高められているのはそうしないと絶対に奴に猫が近寄らないからだな、間違いない。まあその為今回は酷い目に遭ったがな。でもこれは俺たちの自業自得だから文句も言えない。


 早く五階を攻略して宿に帰ろう。

 四階の粗方の敵は倒し尽くしたようで探索は楽だった。

 五階に移動する。探索をしていると気配がした。



『鑑定』


 種族 狐♀ Lv10


 階層の二倍が大体のレベルか。そんなことを考えていたら狐は魔力を高めてこちらに火球を放ってきた!

 何か言う前にクオンが前に出て籠手で裏拳気味に殴って吹き飛ばした。火属性の籠手だから殴れたのか? そんなことを考えていたらクオンが狐を殴り倒した。ドロップアイテムは狐の尾、ふかふかだった。

 飛行、奇襲、群れ、猛獣、そして魔法か。え、なんで猫が猛獣かって? 同じ大きさだったらイヌ科よりネコ科のが恐ろしいからだ! 山猫とかやべぇぞ!

 予想だがその恐ろしいネコ科に慣れさせる為だったんだと思う。ある漫画で猫の本当の実力は刀を持った侍に匹敵するとか見たことあるけどそれ猫リミッター外して計算してね? なら人間もリミッター外して考えなきゃいけないんじゃないの? なんて思ったこともあるがそう書かれたりするくらい強いのがネコ科だ。油断、絶対駄目!

 魔法を使う敵にはブラックウルフで慣れていたこともあり、苦戦することなく魔法陣とその先の部屋に階段を見つけた。


 魔法陣の中にみんなで入ると周りが光り、高い壁に囲まれた場所に出た。扉を開けて出ると兵士がいた。

「お疲れ様でした」

「お疲れ様です」

 声をかけられたので返した。よく見るとダンジョンの隣の建物か。


 早く宿に帰ってミカちゃんに動物オッケーか聞かねば!

ユーは気がついていませんが見た目に騙されず倒す訓練も兼ねています。なのでここの序盤の敵はあえて犬や猫などが選ばれています。

誤字脱字報告してくださると喜びます。感想、レビューなども何か気になることがありましたら、気軽に書いてくださって構いませんのでよろしくお願いします。

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