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1/9加筆しました。それと時系列を合わせる為の並び替えがあります。

申し訳ありませんでした。

「君たちと話がしたいのだが僕の部屋に来てくれないかい?」

 このおっさん自分のことを僕って呼ぶタイプかぁ。まぁ線は細く見えるが俺の勘やら経験がビンビンに告げている、この人暗殺者タイプだ……。それも怒らせちゃダメなやつ……。

「あ、あのこれからご飯でも買って外で食べようと……」

「それなら僕の部屋にご飯を運ばせるからどうかな?」

「え……」

「どうかな?」

 これは逃がしてくれそうもない……、いやぁ〜〜!


 というわけで部屋に連れ込まれてしまった。いや、逆らうと怖いんだよ。心臓を一突きされるイメージが脳裏をよぎるんだよ、あの袖口に隠してある暗器でさぁ……。

 ということで膝にはミオ、右にクオン、左にリュミス、リオは立って俺の首に抱きついている。なぜ膝にミオなのかはもちろん護衛の為です。後ろがリオなのは俺の背後を守ってもらうのと前のボルトから眷族の中では弱いリオを守る為だ。

「約束のご飯はどんなものがいいですか?」

「じゃあ和食を十五人分、十五人? まあいいか、それをお願いします」

「十五人分⁉︎ よく食べるんだね……」

 ボルトは人を呼び、注文した。


「自己紹介もまだだったね、僕はボルト。もうバレてるけど、この迷宮都市アルヘムの冒険者ギルドのギルドマスターだ。ご飯が来るまでに少し話そうか」

 そう言ってボルトは二枚のカードをこちらに見せながらテーブルに置いた。

「これは?」

「これはスペルカードさ」

 スペルカード? その存在を知らないことを驚かれたが説明してもらった。スペルカードとは俺の持つ鑑定やアイテムボックスのようにスキルであるにもかかわらず、スキルを使用することではレベルの上がらないもののランクを上げるものだそうだ。ランクを上げるだけでそれを使ってもスキルを覚えさせることはできないようだ。

 これらは特定のモンスターからのレアドロップらしくどれも二段階以上のスペルカードしか見つかっていないらしい。初段階のスペルカードが見つかればそれを使ってスキルを覚えることが可能と考えられていて探しているのだが一向に見つからないようだ。その為、生まれつきそれらのスキルを覚えているものにしか使えず、珍しいものだが金を出せば手に入る品のようだ。


「そう、そのスペルカードですがこちらは中級鑑定のスペルカード、こちらはアイテムボックス中のスペルカードとなっています。お詫びにどちらかを差し上げましょう」

 ⁉︎ 正直、やられたと思った。これに対する反応を見るつもりか……。

「ならこちらをもらおうか」

 ……顔色を変えずにしかも迷わなかった様に見せられただろうか、心配になるがもちろん顔に出さない様にする。

「そちらですか、確かに初級鑑定のスキルをお持ちのようですが、アイテムボックス中はよろしいので?」

「はい、持ってないスキルのスペルカードを手に入れても使いようがないようなので」

 鑑定を持ってることまでバレている、やはり大きい街のギルドには鑑定持ちがいたのか。だがこうして鎌をかけるようなことをしているので上級ではなかったのだろう。

 それにしても心臓に悪過ぎる……。


「どうやら使徒様ではない、もしくは尻尾を現してはくれないようですね。まあ使徒様にしては弱いので違うとは思っていましたが。ああ、これらのスペルカードはどちらもお持ち帰り下さい。売ったりしても構いませんので」

 そう言ってスペルカードを両方渡してくる。どこで疑われたのかわからないが危なかった。てか、使徒にしては弱いとか余計なお世話だ!

「ではありがとうございます。でもまさか使徒様と疑われていたとは思いませんでした」

 はははと愛想笑いをした。そうこうしているうちにご飯が運ばれてきたのでみんなでご飯を食べることになった。

 ちなみに中級鑑定のスペルカードはシャドーアサシンから、アイテムボックス中はミミックからドロップするようだ。


 まあまあ美味しい食事を摂ってギルドを出た。正直疲れた……。ライオンと飯食ってる感じ、それも虎視眈々とこちらを狙ってる奴と。

「にぃに、だいじょぶ?」

 心配そうに耳元で声をかけたリオに笑いかける。

「うん、でも疲れたから今日はダンジョンに入るのはやめてもいいかな?」

「いいよ〜!」

「はい、ではどちらに行きましょうか?」

「川がいいよ! 心が休まるよ!」

「近くに川ってあったっけ?」

 時代背景はわからないが川の近くに人の住む場所が発展するのは変わらないようで近くにあるようだ。


 川に着いて、俺は川の中に入って水を浴びる。少し冷たくて気持ちいい。

 川で遊んでいるみんなを眺めながら、浅い場所で座りアイテムボックスから中級鑑定のスペルカードを取り出した。

 アイテムボックス中は今回は使わない。使ってからまだあるかと聞かれるかもしれない。そのときに売ったと言ってもここは奴らのお膝元、調べられ嘘だとバレる可能性が高い。そうなればなぜないのか? 使ったから、使えるのはスキル持ち、使徒と考えが流れていくのが自然だ。使うのは最低でもこの街を離れてからにしよう。


 中級鑑定のスペルカードを持ち、使うと念じる。するとスペルカードが光となり俺の身体の中に入った。ステータスを確認すると確かに鑑定は中級となっていた。



『鑑定』


 名前 ユー

 種族 ヒト♂ Lv4

 スキル

 中級鑑定 気配察知Ⅲ 危機察知Ⅱ 空間把握Ⅱ 剣術Ⅳ 全状態異常耐性Ⅰ 忍び足Ⅱ 威圧Ⅰ 水魔法Ⅰ 黒魔法Ⅰ 風魔法Ⅰ 闇魔法Ⅰ 防具顕現Ⅰ 武器顕現Ⅰ 刀術Ⅱ 二刀流Ⅱ 格闘Ⅱ


 自分を鑑定してみたがなんかごちゃごちゃしている。とりあえずこれで相手のスキルを見ることができるのは大きい。でもユニークスキルなんかは見れないんだな。あ、心眼は隠してないのにユニークスキルを隠してる。変になってるかも、ユニークを隠すのはやめるか。その後、鑑定がやっと使えるスキルになったことが嬉しくて他の娘たちにも使ってみる。



『鑑定』


 名前 ミオ

 種族 ヒト♀ Lv8


 ……、はぁ? え、スキル見えないんですけど⁉︎ 意味がわからず色々と調べた結果、自分のスキルの説明が見られるようになっていたのがわかり確認する。


 中級鑑定


 相手の情報を見ることができる。相手とのレベル差により見ることができる情報が異なる。自分のスキルの大まかな情報を知ることができる。


 ……鑑定使えねぇ! 前にも言ったけど使えねぇ! 俺のレベルの低さ、上がらなさ舐めるなよ!

 喜んだ分だけ悲しい……。弄ばれた感じだ……。

 でも悲しんでばかりもいられないので他のスキルも見てみた。


 眷族化


 眷族を作ることができるスキル。このスキル所持者は様々なペナルティーを受ける。レベルアップ毎に眷族化可能数は増える。眷族は主と運命を共にする。


 ダンジョン作製


 ダンジョンを作ることができる。


 不老化


 肉体を活動に最も適した年齢で保つ。


 心眼(擬)


 擬似的に心眼を再現したスキル。本物と比べるとかなり劣化している。


 うん、大まかすぎない? ダンジョン作製とか全く説明になってないよね? それと眷族化のペナルティーとか聞いてないよ⁉︎ 運命を共にするとかなんか重いよ! 特にどういうことなのかわからないし。

 さらに疲れてしまい川に寝そべった。

 川に流される俺、新しい遊びだと俺を追いかけるみんな。さらに流される俺、ちょっと慌てだすミオやクオン。

 少し流されて帰りの方が長くなったが宿に帰り、風呂で温まった。

 そしてもう本日はグダグダすることにした。うん、グダグダ最高。


 グダグダした後、試験結果を聞いてなかったことを思い出した。なんかギルマスとの食事中には何も言ってこなかったから忘れていた。

 慌ててギルドに戻ると受付嬢に怒られてしまった。ランクアップなどは受付での仕事なので待っていたが、いつまで経っても来ないのでギルドマスターの部屋に確認に行ったら帰ったと言われて怒ってしまったようだ。ギルマスも一言言ってくれればいいのに。なんとかボロを出さずに会談を終えられたとそればかりでそんなことは忘れてしまっていた。

 試験結果はみんな合格。俺とリオは能力値に少し不安があるので頑張ってと言われてしまった。

 ギルドカードを渡して更新してもらい、返してもらうと縁が緑から黄に変わっていた。これは青から赤へ向かっているんだな。次はきっと橙だ。ついでに討伐金の受け取りとドロップアイテムの買取で銀貨1枚銅貨12枚となった。どちらも銅貨1枚だった。Eランクの仕事なのでそれ以外は銅貨1枚、Eなら2枚みたいだ。


 それが終わり宿でまたグダグダして、寝た。

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