4話 弟は姉の真似をしたいお年頃
少し書き方を変えてみました
「‥‥ハッ!」
予想外の結果に、しばらく呆けていたようだ。
周りを見渡すと、父様と母様は、黒い光の帯を驚愕と畏敬がまじったような表情をうかべている。
弟のフロールは、驚いてはいるが、畏敬の色はなく、光の帯という未知の現象に対して目を輝かせている。
妹のネエレは、光のイリュージョンがお気に召したのか、母様の腕の中でキャッキャとはしゃいでいる。
(皆フリーズしているな、とりあえず話しかけて反応を見るか、この帯が何か気になるし、何より父様と母様の反応も気になる。)
「父様、母様、この帯はなんですか?もしかして私が測定器を壊してしまったのですか?」
と話しかけると、両親はハッとして私に視線を下ろした。
「ああ、いや、これは測定器が壊れたんじゃない、むしろちゃんと動作している証拠だ。」
「光が測定器から漏れいるのに壊れていないんですか?」
「そうだな、まず俺の測定を見せてからの方が早いか、ちょっと測定器をかしくれれ」
そう言って父様は、私から測定器を受け取った。
光は、私が測定器から手を離すと消えてしまった。
父様が測定器を手に取ると、先ほど同じように中心から縁に向かって光が伸びていく、私のときとの違いは、父様のいろは赤、青、黄、緑の4色で、その長さも黄は中心から縁までの四分の三程度、他の色に至っては中心から殆ど伸びていない。
「私のとは随分ちがいますね?」
「そうだな、やはり測定器は壊れてなかったか、この測定器は属性値を4までしか測れないんだ。」
父様が言うには、測定器の限界を超える属性値だと、測定器が壊れないように光を出す仕組みらしい、もっと高い属性値を測れる物を用意すればいいとおもうが、高い値を測れる物はお高いらしい、それこそ、そこそこの貴族が二の足を踏むくらい、あと属性値4以上は貴族でもなかなか生まれないそうな、よって殆どの貴族家では属性値4までを測れる物を用意するとのこと。
ちなみに属性値の目安は、
属性値1 だいたいの平民はこの数値
訓練しても大した魔法は使えない
属性値2 多くの貴族、平民でもそこそこいる
生活の助けにはなるが魔法だけで 食べていくことは難しい
属性値3 貴族でも多くはない
一般的に魔法使いと言われるレベル
属性値4 魔法使いでも天才と言われるレベル
属性値5 数年に一度と言われるほど希少
魔法の分野では成功を約束されたも
同然
稀に平民からもでる
属性値6 ほぼ伝説の存在
記録の上では居たとされる
他国を含め現在は存在しない
ちなみに父様の属性値は地が3、火水風がそれぞれ1だ。
「とまあこんな感じだ。ミリシア、お前そは測定器が壊れてなければ、基本属性値が全て4,闇属性は5以上の天才だ!」
とまあ転生者チートです、説明しているうちに実感が湧いたのか、父様のテンションが高くなつていく、まあ当然か、強力な魔法使いはそのまま領地の防衛力につながる、それは東方領の貴族にとっては重要なことだ。
では父様の機嫌が良いところで、本題をぶつける。
「では父様、闇属性はどんな属性ですか?」
「‥‥」
さっきまでよかった機嫌が萎んでいく、ただ、怒っているのではなく、どう説明するか迷っているようだ。
「ミリシア、あなたの才能は素晴らしものよ、それは私たちがよく分かっているは。」
「母様」
今度は、母様が説明んしてくれるようだ。
母様曰く、闇属性は強力な反面、凶悪な犯罪や事件に関わった多くの者が持っていた属性なそうな、中でも闇属性固有の能力、洗脳や隷属の魔法は壊滅的な被害を出したそうだ。
なので今では闇属性=犯罪者みたいに嫌っている人が一部でいるそうだ。
「勿論、東方領では強力な闇属性は歓迎されます、ですが他領では闇属性というだけで、目の敵にするところもあるのです。」
おうふ、流石ラスボス、属性までもラスボス仕様、まあある意味納得、ゲームでも魔王や魔王が取り憑いた私も闇属性を使ってきたし。
まあ私はラスボスになる気が無いし、むしろ強力な属性って中二ワードに、ちょっとわくわくしている。
「大丈夫です母様、私は闇属性を悪事には使いません、第一全ての闇属性の使い手が悪人な訳じゃないはずです、そんな根拠の薄い話など信じなければよいのです。」
「ええ、そのとうりね、強いのねミリシア。」
「ああ、立派だぞ、それでこそ俺たちの子だ。」
ちょっと辛気臭かったので、いい子っぽく大丈夫アピールしたら、なんかいい話っぽくなった件、私自身は割と能天気に中二能力キター、位にしか考えてないのに、そんなかんじに家族の絆(?)を深めていると。
「ボクも測定器をつかいたい!お姉ちゃんばっかりズルイ!」
しまった、フロールだけほったらしだった。