貴光のまともな暴走③(+頑張るみやことソフィ)
「あーあーテステス一番奥の人聞こえますか?オッケーですね。それでは文化系の部を復活させる説明会の開始を宣言します」
アッハッハッ。
大ブーイングだよ。
俺は体育館の壇上に長机を置いて座っている。
両隣りにはみやことソフィがいて、みやこの隣に元教頭の校長。最近になって知ったよ一学期のころより頭皮が見えるね。ソフィの隣にはトップのお方だ。あとで出て来てもらって驚かせようと思ったのに、自分が責任を取るからと最初からいてくれるらしい。やだ、抱かれたくなっちゃう。
「静かにしなくてもいいですが、あとで聞こえなかった知らないとごねてもこちらは聞きませんからね。五秒数える間に静かにしてくださいね。ごーよーん、え子供の癖にですか?じゃあ出ていってください。ことの重要さもわからない癖に子供と馬鹿にするならここにいる資格はないです。どうぞあちらが出口ですよ。出ないんですか?なら大人しくしてください。おや?皆さん騒がないんですか?」
「たか君最初からやり過ぎ」
「みんな怯えてるわ」
まったくちょっとしたジャブなのに生徒も大人も駄目だな。
体育館には各運動部の代表数名にその顧問、OBOGが集まっていた。横には先生達もいる。
「文化系の部を復活させる説明会と宣言しましたが、実際はこんなことする必要は無いんですよ。でも部の申請を出したら却下されたんですよ、理由は運動部が反対しているから。どうして運動部に申請を却下できるんですかね?教えて下さいよ」
一人の男子生徒が手を上げた。手で発言を促す。
「部の申請をしたと言っていたけど部員は?いなかったら許可されないのは当たり前だろう」
「聞いてましたか?申請したのは部員が集まったからですよ。いなかったら申請はしませんよ。嘘だと言われそうなので数名来てもらってますどうぞ」
舞台袖から数名の生徒が出てくる。
「出てくれた人たちの他に約50名ほどが文芸部、吹奏楽部、演劇部、あと何だっけ?まあそれだけの生徒がしてみたいって俺に賛同してくれたんです」
「嘘だっ!そんなに人数がいるわけないじゃないか」
否定されちゃったよどうしよう。
「いるじゃないですか幽霊部員としている生徒たちが」
みやこが答える。
「彼らはなりたくて幽霊部員になったわけじゃないんですよ。入りたい部がなかった人たちが大半です。私達はその部を作るお手伝いをしたんですよ」
う~む、立派になったなみやこ。
みやことソフィには生徒会から拝借した資料、長ったらしいのですぐ忘れてしまう謎の部の部員名簿から部を設立してくれるメンバーを勧誘してもらった。名簿見たらビックリ100名以上幽霊部員だよ。
今回は時間が足りなかったが部が出来れば入ってくれるかもしれない。
全員が運動したいわけでないのだ。手芸が好きな子もいれば音楽が好きな生徒もいる。なのに運動部しかないのに部に絶対入部しないといけないのがおかしい。
「他に聞きたいことはありますか?ないみたいですね」
何も言えない男子生徒はみやこにニッコリ微笑まれて顔を赤くして着席した。
「他に質問のある方はいませんか」
みやこが促すと男子生徒どころかOBまで手を上げてきやがった。女性陣からの冷たい視線に気づいているのか。
部室はどうする。
吹奏楽部や美術部などはそのまま専用の教室を使用し、部員数が多い部は空き教室を少ない部は年に数度しか使われない木工室の建物で共同部室にしてもらう。
あれなんだろうな。一枚の板を渡されて二時間で何か作れという授業。年に数回しか使用しないから機械が故障することすること。部室に使っていいんじゃねと事前に先生達へ説明したときに反対したのは木工を教えていた技術の先生だけだった。他の先生達は俺に無言で賛同してたね。
顧問は?
すでに先生方に顧問になってもらうことにお願いしている。
運動部の顧問に何もしていないって嫌味言われてたからな。喜んで就任してくれるよ。
吹奏楽部などのお金がかかる機材はどうする。
「それは私が」
元教頭が答える。
ある会社の社長が寄贈してくれることになっている。文化系の部を復活の為に喜んで寄贈すると。
俺なんだけどね。お金で解決できてよかったよ。
「それなら運動部に回せよ!」
「そうよ!ボールや機材もボロボロなのよ!」
差別だ何もしていない奴等が優遇されるんだと騒ぎ始めた。
よし、俺の番だ。へこませるぞー。
「あんたたち何言ってるの」
俺の前に置いていたマイクはソフィがいつの間にか取っていた。
「ちゃんと聞いてた?文化系の部の復活のために寄贈してくれたの私のママがね」
そういえば友人はソフィのママ(?)だったよ。いつもの感覚でこき使ってたけど、次からは副社長名義にしようかな。台湾から帰国したら大変喜んでくれるだろう。
「だったら運動部にも回してくれたら」
「ソフィだって陸上部でしょう」
うわー中学生からたかろうとしてるよ。もの凄く顔が気持ち悪い。
「バスケ部男子女子一回戦敗退」
ソフィ一言で騒ぎが止まった。
「バレー部男子女子一回戦敗退、ソフトテニス部長だけ二回戦敗退、卓球部一回戦全員敗退、野球部一回戦敗退去年は部室で喫煙が発覚して出場禁止、、陸上部は私が入部してからの大会でようやく入賞できたわ。私がね」
ソフィが上から目線だ。
どうしてこう弐〇機の人に近づいているんだ?ワンピース着て下から風でも起こすか。
「万年よくて二回戦止まりのどこに寄贈する価値があるの?」
「わ、私達だって努力して」
「結果が出なければ評価はされないのよ。お遊び感覚で部活動するのならあれが欲しいこれが欲しいとか言わないで」
ああ泣いちゃったよ。あの子陸上部女子の部長じゃないの?
「お前は先輩を泣かせてどうするつもりだぁ!後輩は先輩の言うことを聞くもんだろうが!」
大声で怒鳴り散らすあれは陸上部顧問の体育教師じゃないか。
「大したことも教えない陸上部顧問、尊敬に値するから言うことを聞くの。仲良しごっこしたいのなら陸上をしなければいいのよ」
「貴様ぁ!」
「顧問、指導するといって人の胸やお尻太ももを触ってきましたよね」
あ、なんだと?
「そ、そんなことは俺はしていないっ!」
明らかに動揺する顧問。
「証拠の写真もあるわ。他の陸上部の女の子も被害にあっているから一緒に被害届をだしてあげる。さっき言ったわよね。私のママは会社の社長なの。パパも大きい貿易会社に勤めてるわ」
ソフィは傲慢な笑みを浮かべて
「裁判で会いましょうって伝えてと言われてるの」
顧問撃沈、膝から崩れ落ち職が家庭がとブツブツ言っている。
ソフィ、マイク貸して。
「あーあー、もうすぐ元が付きそうな陸上部顧問」
俺が声を掛けると頭を上げる顧問。
「よくもソフィにいやらしいことをしたな、俺が報復の魔王様と呼ばれているのを味合わせてやるから覚悟しとけ」
自分のものに手を出されるとこんなにも腹が立ったっけ。あ、未来のトラウマがそれも死因のもろ原因じゃねえか。ステイステーイ、本気出したら殺しちゃう。精神的に追い込むぐらいでいいだろう。
「タカ!」
ソフィが抱きついてくる。
「私の為に怒ってくれるのね」
嬉しいけど止めて結構な人の前です。あとみやこさん机の下で袖を掴んで私の時も怒ってくれるよねなんて言わない。普通におこるから
元教頭、ああわが校にキズがとか言ってるよ。ごめんね友人とソフィパパには俺から言っておくからさ。髪がはらはら抜けてるよ。育毛剤でも送ろうかな。
大体の大きな問題は黙らせることが出来たかな。
これから本番だ。
ほらOBOG達が挙手してきたぞ。




