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越後の忠臣  作者: のらねこ
第一章
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1523年 5月夜 商店 弥太郎

老人 「雇うとはどういう意味ですかな」


弥太郎「本題に入る前に、包帯なんかをもらえませんか。あなた方に刺されたせいで、手のひらに刀が刺さったままなんですが。」


老人 「いや、これは申し訳ございません。すぐにせがれに取りに行かせます」


本当に痛かった。泣きたくなるくらいに痛いのに、こいつらのせいで、泣くことすらできない


老人 「お見事でした。正直あの判断をできるのは、大人でも難しいと思いますが。それで、お名前を聞いてもよろしいでしょうか」


弥太郎「柿崎弥太朗といいます。そちらは」


老人 「勝凛と言います。そばにいるのは、燕凛です」


弥太郎「雇うことに関してですが、一つ質問してもいいですか。どこの忍びのものですか」


勝凛 「南北朝時代のものです。新田義貞の元でご奉仕し、亡くなられた後は周辺諸国で商いや、裏のことをしていました。近くに小さな里がございまして、女子供合わせて、70名ほどで生活しております」


弥太郎「ありがと。雇うといっても、忍びとして雇わせてほしくてね。ちかじか、面白いことをしようとおっもてね。」


勝凛 「どのようなことでしょうか」


弥太郎「主君を裏切ろうと思ってね」


勝凛 「なるほど。それで」


弥太郎「ついでに金が欲しい。そのための労力も。案としては、君たちに、商いをしながら、各地の情報並びに、有力者の暗殺をお願いしたい。商品に関しては、面白いものをたくさんでしてやろう。そのうちの2割を俺に、5割を君たちの里に、残り3割を運営費に。今回だって、あまりしたくないような仕事をしてるんですよね。」


勝凛 「よくお分かりで。先ほどは、小さな豪族の一人を殺してました。依頼主は言えません。その割合だと、我々の里が運営できないと思うのですが。」


弥太郎「大丈夫ですよ。それなりに稼げるはずなんで。」


良かった。老人は一考の価値があるとおもっててくれてる。これ以上はさすがに条件を引っ張れないけど。


勝凛 「わかりました。あなた様に忠誠を誓います」


三人とも頭を下げてくれた。


弥太郎「こちらこそよろしくお願いします。それでは、組織名を決めたいと思います」


三人とも『は?』


弥太郎「組織名は、『軒猿』で。店の名前は『越後屋』でよろしくお願いします。」





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