宇佐美定満
1526年 3月 新発田城 城下町
なんだかんだ、城を手に入れてしまった。
城を作れとは指示してないはずなのに。
住居などを増やしていたら、いつの間にやら、城となった
その城には、周りを木で隠すように指示をした。
きっと天下に、飯山城ありと思わせてやる。
まずは、目先の課題だ。
定家「こゆk」
やべ。忘れてた。逃げるときに、大変になるから連れてこなかったんだ。
小雪がいない生活は久しぶりだ。
宇佐美との、面会
どちらに着くのか、全くわからない。
宇佐美は、長尾と越後上杉の戦が始まった段階で、長尾を裏切り、越後上杉についた。
もしもの時は、すべてを捨てても逃げ切る
♢
宇佐美邸に着いた。
門の、守備の兵に取次をお願いした。
今回は、長尾為景の時とは違い、公式での面会をすることができた。
守兵「柿崎定家殿ですね。殿は、謁見の間にいます。ご案内します」
すぐに、部屋を通された。
そこには、白髪の多いい爺さんがいた。
「守兵大儀であった。持ち場に戻ってよい」
やさしい声だった。しかし目は、鋭い
すぐに頭を下げて
定家「お初にお目にかかります。柿崎利家の子、家定です」
白髪の爺さん「お初にお目にかかる。上杉家家臣宇佐美定満だ」
定家「遅くなりましたが、元服の時、ご協力ありがとうございます」
嘘ではない。
式が終わった後に父にきいたのだが、なんでも俺の「定」には、この爺さんと、当主の上杉定実がかかわっているらしい。
宇佐美「いやいや。定家殿のうわさは、ここまで届いていますとも。なんでも、最近は町の巡回をしているらしいではないですか」
定家「いいえ。ただ運動不足のためにしているだけです」
そっから静かな時間が続いた。宇佐美は、常に俺の方を見ている。
普通のごろつきどものほうがかわいいをしている。
宇佐美「早く、本題に入られたほうがよろしいかと思いますが」
怖い顔で見てる。
定家「はぁ~。わかりました。なら本題に入らせていただきます。今回は1つ提案を持ってまいりました」
宇佐美「どのようなことでしょうか」
定家「一緒に長尾に付きませんか。という提案です」
宇佐美は、一切顔いろを変えなった。面白くない
宇佐美「どのような利があるのでしょうか」
定家「簡単です。越後を統一することができる。それに、宇佐美殿は、長尾に帰りたいのではございませんか。」
宇佐美「おっしゃる意味が分かりかねないのですが」
定家「簡単ですよ。1つは、今の提案に対して、すぐに切らなかった。普通なら、裏切りましょう、なんて誘ったら、切り捨てるなり、追い出すなりをします。2つ目は宇佐美殿が、越後上杉に飽き飽きしてるんではないですか」
宇佐美の顔が少し変わった。
良かった。こんなのはったりに決まってるだろう。事前に考えたことをいってるだけ。簡単な仕事よ
宇佐美「なにゆえ、私が、上杉に飽きてると思いで」
定家「簡単ですよ。うちの手のものに調べさせた限り、宇佐美殿の案は、ほとんど通ってないと思うのですが」
今、越後上杉で力を持っているのは、上条定憲と黒川清実の二人だ
初期の頃は、宇佐美は信頼されていた。
しかし長尾との戦の数が減り、小競り合いばかりになりだして変わった。
宇佐美は、戦や、謀略に関しては、天才的だった。
しかし、内政は、凡人通りだった。
その結果、上条、黒川の二人と、政権争いで敗れ、中央で仕事ができなくなった。
宇佐美「話は分かった。一考に値する。計画を聞かせてくれ」
定家「次の、戦で、両陣営総大将同士に出てきてもらい・・・」
この後、宇佐美との、計画の話し合いになった。
当たり前だが、すべてを話すわけがない。
宇佐美「その計画通りに進めば、長尾は勝てるだろう。しかし、私は自分の主君に刀を向けるのはできません。なので、不戦の約束のみでよろしいでしょうか」
定家「わかりました。長尾為景様に報告しておきます」