中の人の中の人へ
愛したいよ
貴方のこと
ヒメゴトの中にある
黒く固い心さえ
好きでありたい
likeじゃいやだ
もっともっと欲しいの
一心不乱に叫ぼうにも
もう声が出ないの
ときどき鼓膜を震わす声に
何度だって好きだって
思いたいし愛したい
ぬり変えられた空のした
空虚に呑まれるその前に
アンニュイだって言ってよね
だってだってでかっこいい
ちゃんと見ててね
頑張るの
いつか認めてもらうまで
偉い偉いって言ってよね
ちゃんとできるようになった時
甘えて生きてた
それじゃだめ?
愛することもできないの
何かに怯えて依存して
傷つけるのに笑ったの
ねえ教えてよいつの日か
心さえも失くしそう
愛されたいの
何度でも
この身を犠牲にしていたの
壊れそうになるたびに
寸止めしたの手を引いて
まだ大丈夫本当に
でも愛したい
愛されたい
暖かいのが欲しいだけ
触れると痛む傷口が
教えることが過去ならば
もっとちゃんと教えてよ
傷口いがいの温もりを
ちゃんとあったはずでしょう
どうして鍵を閉めたのね
ねぇ教えてよ
本当の記憶の中の喜びを、
ほんの少しでいいからさ
喉が乾いてきただけで
ちょっと飲もうと思ったの
夜を好きになったのは
痛む心を隠すため
朝が嫌いになったのは
孤独を突きつけられるから
自分が嫌いになったのは
否定ばかりされたから
でも違うとだけ言ってよね
ぬり変えられた記憶には
喜びなんてないのだと
ちゃんと教えて
お願いよ
夜に溺れていたいだけ
愛したいの
大好きと
言ってあげたいだけなのに
それを罪だというの
ねえ!
ちゃんと答えて
愛したい!
もっともっと愛したい!
肯定だってしてあげたい!
いやだ!いやだよ!知りたいの
心にしまったいつかの自分に
ちゃんと目を見て話すから!
思い出させて
もういやだ!
ねえちゃんと見て!
傷が癒えないの!
呼吸が苦しいいの!
ねえ!
愛されたい!
愛されたいよ!
お願い見てよ!
分かってよ!
……夜をかき消すこの声は
誰かを救ったのかな
動こうか
んじゃ
またね
「ヒトリゴト」