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泥棒が居る
<書き出し>
また、やられた。
袋に入れて杖に下げといた。
財布の入ったカバンだ。
30号棟の前にモノを置いておくと、いつも盗られる。
この前は部屋の鍵を盗られた。
アソコには泥棒が住んいる。
絶対に見つけてやる。
今日は30号棟の前に私の下着を入れた袋を置いて隠れていた。
暫くして、隠れている私を見つけて警備員が来た。
「またアナタですか」
私は叫んだ。
「私は被害者だ! 私は財布や自転車の鍵を盗られてるんだ。 30号棟の住人を調べてくれ」
警備員が言った。
「あのね、中井さん。アナタが30号棟に住んで居るんですよ」
「・・・?」
私は暫く目を瞑って考えた。




