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落書き  作者: 村上誠一
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幻想

今井は真っ赤な目を少し擦ると静かに話を

始めた。


「あの日、カメラを設置した日の夜、俺は好奇心から夜の学校へ忍び込んだ。

夜10時頃だろう夜にしては月の明かりが強く教室を明るく照らしていた。俺は教室に着くと椅子に腰掛け月夜を満喫していた。、、、ん?

タッ、タッ、タッ、、、誰かが近づいて来た。

俺は興奮しながら教壇の裏に隠れた。

教壇の内側からわずかな隙間に顔を押しつけ唾をゴクリと飲み込む。

、、、着物?白い着物、女の子、踊っている?

その透き通る程白い肌の女の子は真っ白な着物を肩から羽織り教室中を踊る様に歩き回ると月明かりに照らされた。横顔が鮮明になる。


、、、都麻理!!!俺は記憶奥底の箱が弾けるのを感じた。

女の子、いや都麻理は暫く俺の隠れている教壇を見つめていたが一瞬ニコリと笑うと踊るように教室を出て行く。

俺は忘れていた過去を全て思い出した。

いや自分で無理矢理に忘れた過去を思い出した。

そして涙が止め処無く溢れその後の記憶は無く

今、ここにいる。」


「なぁ、真二、都麻理だよ。都麻理が生きているんだよ!また俺達3人であの頃みたいに楽しく

過ごせるよ!、、、俺、本当に忘れてしまっていたよ。 あんなに辛くて悲しい出来事を!

で、でもきっと大丈夫だったんだよ!都麻理はさ    治ったんだよ。治って俺達に会いに来たんだよ!

なぁ真二!良かったよ!本当に良かったよ!」


そう言うと今井は足元に崩れ落ちた。

今井の手にはグシャグシャになった紙切れが

握りしめられていた。

僕はその紙切れをそっと自分のポケットへ

しまうと今井を近くの病院へと運んだ。


僕は心の中で呟いた。


待ってて会いに行くよ。

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