勇者と宇宙人の神様たちの会話
これはこの物語の最新エピソードです。皆さんに楽しんでいただければ幸いです。
マダー=アーアル の前ではヒロキがいた。
「……アベの側じゃありません。私たちは何とはなしにこの戦いを見たいだけです」
ヒロキは唇を固く噛んだ。
「だったら――俺に手を貸してくれ。あいつを消さないと、みんなが……!」
すると、マダ=ア=アルは静かにこう答えた。
「我々はおまえを助けない。この戦いは我々の関わるところではない。
ただ、我々の内に芽生えた“理由なき衝動”に従い、眺めているだけだ。
残念ながら、不合理な衝動というものは作り出すことも、制御することもできない。ただ突如として現れるだけ──。
そして今の我々には、おまえを助けたいという不合理な衝動は一つもない。」
ヒロキは唇をかみしめ、家に帰た。
その足取りは重かったが、怒りと焦りが彼を家へと急がせた。
家に戻ると、彼を迎えたのは、心配そうに目を向けるあの巨乳の人形たちだった。
ヒロキは静かに息を吐き、壁にもたれかかる。
「…アベは強すぎる。あいつがアレクサンドロスの“兵”である限り、
アレクサンドロス自身の脅威は、想像以上に深く…重い。」
拳を握りしめる。
胸の奥がじわりと熱く痛む。
この数ヶ月で彼の中に芽生えたもの──
人形たちへの愛情、守りたいという願い。
それらが今、鋭い不安となってせり上がる。
「俺は…守れるのか?
この女性たちを、あの怪物たちから……」
ヒロキは視線を落とし、静かにまぶたを閉じた。
その沈黙は、覚悟へと変わっていく前の、わずかな揺らぎだった。
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