エピローグ
「幸せな今世を、ありがとうございました」
彼女はそう言って、ふわりとほほ笑んだ。
たくさん笑った。
たくさん家族ができた。
たくさん愛をもらった。
幸せな日々を生きた。
時は巡り、彼女が旅立つ時が来た。
痛み無く、苦しみなく、楽に。
最後に彼女の目に映るのは、愛する人の赤い瞳。
いつか彼女が望んでいた通りだ。
幸せそうな顔をして、彼女は悪い魔法使いの魔法によって旅立った。
そんな彼女の最後の言葉は、
「来世にも、期待しています──」
そして悪い魔法使いもまた、彼女の手にそっと触れると、静かに目を閉じた。
END
本編完結!!
皆様、ここまでお読みくださいましてありがとうございました!!
最後は本当の最後のお話で、好き嫌い分かれるかな、とも思ったのですが、セシリアの人生はここまでいってこそかな、と思ったので、短いですが書かせていただきました。
今が苦しいがゆえに来世を望んできたセシリアが、幸せな時を過ごし、幸せに来世へ旅立つ。
オズはその役目を果たすまで、生きて待っていたんですよね。
一旦完結となりますが、またちょくちょくオズとセシリアの婚約~結婚のお話を載せていきたいなと思っておりますので、また更新の際は楽しく読んでいただけると嬉しいです♪
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新連載【元稀代の悪役王女ですが、二度目の人生では私を殺した5人の夫とは関わらずに生き残りたいと思います】https://ncode.syosetu.com/n3124ip/ も、どうぞよろしくお願いいたします。
景華




