私がヒロインじゃダメですか？

　自分の立ち位置が表示として見える特殊な眼を持つ女の子、朝比奈萌亜は渡り廊下で一つ上の先輩に一目惚れするが、その先輩は自分にとっての【王子様】でも、自分は彼にとっての【サブヒロイン】でしかなかった。地味な自分では王子様のヒロインになんてなれないと自分磨きを始め、同じ高校に入学しついに告白するが……魅力的な王子様には星々のように煌めくヒロインたちがいて、選ばれるたった一人の【ヒロイン】にはほど遠かった。
　
　魅力的だけれどちょっと変わった先輩と関わっていく中でバンドをすることになって、自分と同じように苦しむ【サブヒロイン】たちとの仲を深めていくと同時に、先輩との距離も近くなっていく。
　恋する少女のバンド【＋α】（プラスアルファ）のメンバーたちとの青春の中で、朝比奈萌亜はただ一人の運命の人に届くようにと、貴方にだけ捧げると――――彼のヒロインになるために、恋を歌う。




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