7.いてて
「いてて」
「リハビリですので我慢ください。」
「ありがとうございます」
ロッテンマイヤーさんがリハビリを手伝ってくれる。これリハビリっていうより柔軟体操というか、ストレッチというか、股割りとかそういうのだけども・・・あたってます・・・
「メイドってこういうことするもんなんですか?」
「専属のトレイナーを用意していたのですが、昨日の神の奇跡を拝見して、不要と判断しました。」
神の奇跡だけかなぁ・・・まあいいや
「もうそろそろよくない?何時間もできないよ」
「そうですね、タオルとお茶を用意しますね」
体を拭きながら、着替える。割とカジュアルな服だ。
「お昼まで魔法の詠唱について教えてよ」
「ではこの教本をお読みください」
「ほう。なになに・・・我エドウィン3世・マリア・グリンランドは古の契約に基づき、狩猟の神アルテミスに呼びかける。応えよ。」
(我はアルテミス、汝の望みは何ぞ)
「おおぉ、麗しきアルテミスよ我が望み、爽やかなる微風をこれに」
(汝の願いをもって、森の精霊を遣わす、清涼をもて)
ひゅうーっと風が吹く・・・ロッテンマイヤーのスカートが捲れる
「あれ・・・」
「・・・エドウィン様、風を起こすときは窓を開けないと危険ですので、一言申しつけください」
「えっとゴメン。そんなに詠唱長くなくない?」
「入門魔法ですし。」
「クララはどれくらい掛けて蘇生魔法を詠唱したの?」
「ええと、どこまでが蘇生魔法なのかはわかりませんが、一週間ほどだったかと」
「お、おう・・・会話形式だから、明確に指示すれば意識しなくても使えそうだね・・・」
「さすがです!兄様」