4.テコ
食事道具を下げるためにロッテンマイヤーさんが退出していった。
ばかりなのに、ノックの音がする。
コンコン
「どうぞ。早いですね」
「兄様!」
縦ロールの少女がベッドに向かって飛び込んでくる。
「よかった、もうダメかと思いましたのに。本当に!」
ええと、なぜかうっすら記憶がある、王妹の一人だったか。
「わあ。落ち着いてー」
無言でしがみついて離れない少女。
「ええと、何て呼べばよいのだっけ」
「キャッシーとお呼びください兄様」
「キャッシーちょっと痛い」
「あ、失礼しましたわ」
「キャッシーのことも含めてロッテンマイヤーさんに聞いておくから、明日また来てくれないかな」
「えぇ・・・折角おめかしして参りましたのに・・・ではいつも通り、おいとまのキスをお願いします」
「うぉ・・・」
あーでも欧米だと挨拶のキスは当たり前なのか・・・ん?なんか恋人風に迫ってきてるんだが
「ぶちゅぅ」
おお、舌入れてきた何だこれ、この世界だとこんなものなのか?さっきから色々当たってるし・・・
「ごほん・・・」
咳払いの声の方を見るとロッテンマイヤーさんが戻ってきていた
「ちょ、離れて」
「やりましたわ。では明日また伺います。ごきげんよう」
「はい、ごきげんよう」
や、なんかロッテンマイヤーさんが不機嫌なのですが・・・