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1.異世界転移

みんな大好き異世界転生・異世界転移




さて、異世界への扉について、多くの作品で神もしくはそれに準ずる力によるものとされているが




実のところ八百万の神を信奉している日本だから許されるという面が大きい




キリスト教イスラム教どちらにしても神が率先したり、ミスをしてなんていうのは表現するのに勇気がいる




海外の魔法物では指輪物語など完全に異世界に閉じた物語であり、現世の神もしくはその代行者が何かしら関与することはタブーである




だからこそ、ニッチな小説としてラノベになりやすく、海外でも受け入れられているが、それは今までのゲームやアニメの文化を培ってきた先人達の努力を礎にしているということを忘れてはならない




先人達に感謝しながら、続けていこう




それにしても近年の世界的な平和ボケの影響を色濃く受けた作品が多く、我々は冒険者がダンジョンで魔物を討伐する、という描写を甘く見過ぎているのではないだろうか




まず、普通にダンジョンというものはありえない。魔法や何かという括りでも構わないのだが、現実的に戦闘可能な地下空洞というのが難しいのだ




激しい魔法や剣技を繰り広げるような広い空洞を維持するのがとても難しい。炭鉱などの写真だけを見て、昔のゲーム制作者たちはデジタルで扱いやすいゲームをこしらえたわけだが、TRPGなどでは実際にそのような碁盤の目や階層をもったダンジョンを出すのはニワカのすることだ




崩落もそうだがそもそも酸素をどうやって送るのか、風魔法?すごい魔力いるんじゃね?ということをまったく無視して読み手が見たいものだけを提供するのはなんとも平和ボケとしか言いようがない




同様に、魔物の巣窟が町のすぐ近くにあることが異常だ。田舎の熊や猪のような現実の脅威を知っている人からすれば、魔物の巣窟が近くにあるならすぐに逃げ出すだろう。とあれば、現実のダンジョンは何か月も移動時間が必要な場所に隔離されているだろう




これは冒険をテンポよく進めるには邪魔だと思われるのだろう。それはそうだ若い年齢の男子がなんの努力も無しに苦労もなしにあれよあれよと成果を上げていくことを期待されているのだ。昔の右目が疼くだけの中二病とは時代が違うのだ。実のところこれは選民思想にとても近く、危険な事象といえる。




特亜でも見られる選民思想に近いものがある。何もしなくても成果だけ得られることを疑わなければ、いつか必ず行き詰るのだ。




と、いつも話が長いうちの大好きなじーさんが最近使いこなしたLINEで長文を送ってきた。




じーちゃん、LINEはメールじゃないんだよ・・・ いや使いこなしてるだけすごいけど。自慢のじーちゃんだよ。

「暗い」


「何も見えない」


「どこだここは」


「此処は・・・世界の狭間です。簡単に言うとアノ世です」


「は? 夢か・・・というと、そろそろ起きないとかな・・・」


「いえ、あなた先ほど新型コロナ(COVID-19通称武漢肺炎日本型)がアカン所に入って路上で突然死されました」


「・・・まじ?」


「正確にいうと突然死に見せかけて多摩市・・魂をこちらに取り寄せました」


「ほう・・・異世界転生ですか?」


「いいえ、どちらかというと転移ですが・・・」


「ほうほう、何かスキルとか貰えるんですね?」


「随分落ち着いてますね・・・」


「この展開だと大体帰れないじゃないですか。悲しいけれども、おらワクワクすっぞ」


「それは負けフラグですが・・・スキルはすみません、最低限のものになります。時間の都合上、翻訳にあたるスキルと、アフターケアのための神託スキルです。こちらは暫くの間、1日1回私に相談できます。」


「ほうほう、僕は現世の能力的に普通以下の一般人なんですが、それだと全然役に立たないのでは?」


「今回の召喚の結果の予測では、問題なく目的を達せる・・・筈です。」


「そうですか、では、神託スキルの使い方を教えてください。」


「召喚先の世界の教会で両手を組んで跪き、アイコンに祈ってください。」


「わかりました。よろしくおねがいします。」

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