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返せ

連続更新92日目!!!

また遅くなってすいません!!!


文字数も増えたんで許して下さい!!

。゜(゜´Д`゜)゜。



先程直接自身の手で殺したはずの人工魔祖悪魔が拳を振り抜いた体勢のまま秦を見る。


「デン……ゼン」


「しゃべっ………?!がっ?!?!?!」


言語を話す事はないと思っていたが突然言葉を話したことにより動揺をしてしまう。

そしてその言葉を話した瞬間に姿が霞み気付くと真後ろに立ち拳を振り上げていた。


「っ!!!」


咄嗟に反応してその攻撃を防ぐ。


「っぁあぁぁあぁぁぁあぁ?!」


衝撃で肘と肩の骨が砕ける音が聞こえ悲鳴が上がる。


「回……復!!」


青い色の光が腕全体を包み砕けた骨を癒す。

万全の状態となるまで目の前の人工魔祖悪魔は攻撃を一切仕掛けてこない。

それどころか少し距離をとり秦に安心を与える様な行動をする。


思わず困惑した秦は問い掛ける。


「なんのつもりだ。殺すチャンスだろう?私を回復させずに殺さないのは……余裕だからか」


怒りを抑えた顔で少年悪魔貴族を睨みつける。

問いを聞いた少年は何が面白いのか突然腹を笑い出す。


「あはははははは!!!笑わせないでよ!」


目尻を拭う。


「犯すにしろ殺すにしろ絶対に超えられない壁を見せ付け絶望させたいんだ。だって今まで見てきた顔は全部…………っはぁ〜〜。体が満たされて気持ちいんだ!」


自分の体を抱き火照った表情で秦を見る。


「今まで殺した人間の男も!女も!全部弱かったよ、だから君ほど強い人間の絶望の表情が見たい!」


宣誓でもするかの様に美しい動作で手を上げる。


「長引くのも悪くないがやっぱり絶望が見たい。受け取れ【悪魔の祝福(デーモンブレス)】。さぁ!あの人間の壁となれ!」


「ぉぉおぉぉおおぉぉぉおぉぉぉおおぉおお!!」


絶望が見たいその欲望と裏腹に人工魔祖悪魔に施された【悪魔の祝福】は神々しい光を放ち体に吸収され羽衣の様に纏われる。


「《秦王の義手》【リミット・ゼロ】!!!」


秦も自分が最も信頼する武器の拳を守るガントレットの《秦王の義手》に性能を限界を超えて活動させる魔法かける。

魔力は使用されない代償として活動中、使用後の反動が尋常ではなくなる。


(こんな時に静さんが居れば……安心出来るが)


「部下も戦っている前で負けられないっ!」


「絶望を見せろぉ!」


2つの存在がSランクでさえ視認出来ないスピードで戦闘を繰り広げる。








(魔力を空中に固めて3次元戦闘に持ち込めれば勝機もあるだろうがこんなスピードの戦いで出来る訳があるか!!クソッ!あのクソガキが余計なことしなけりゃあよ!)


余裕もなくなり秦の被っていた仮面も落ちていき言葉遣いが荒々しくなっていく。


秦が拳を出せば人工魔祖悪魔も拳を出して対抗する。

スピードだけならまだ秦に軍配が上がるが力が強すぎる。

そこらへんの下級貴族など無造作に手を振り下ろしただけで血の染みに帰るだろう。


出された拳をなんとか避け二撃、三撃とAランクモンスターなら軽く屠れる打撃を与える。


「イだぁぁあぁあぁあいぃいいぃぃ!!」


「そのまま死んでくれなり損ない!!」


そっと手を添える。

人生で1番の集中力で魔力を一瞬にして《秦王の義手》の掌に集める。


「へぇ?」


「【エクスプロージョン】!!!!」


ドォォォオォォォォオオォォォン!!!


魔法の中でも随一の破壊力の魔法を発動させる。

爆発音が鳴りそこから前方に爆炎が広がる。

爆炎の先にはSランクハンター達が戦っていたモンスターが13体ほどいて巻き込む形で焼き尽くした。




「隊長?!」


「あんな【エクスプロージョン】見た事がない!!どれほどの魔力を注ぎ込んだ!」


「俺一応専門の後衛の魔法使いだけどあそこまで魔力の込められた魔法なんてそうそう使わない……。もう魔力も尽きたんじゃないか…………」


前衛に傾倒しているハンターは今起こった事の異常さによく分かっていないのか興奮している。

しかし魔法をメインとしているハンター達は顔が青ざめている。


そして1人が呟いた言葉通り秦の魔力はもう底をついていた。

すぐに魔力を回復させるためにデルガ直伝の魔力を固めた錠剤を口に含むが底をついた今では誤差にしかならない。


爆煙が周辺で上がる中歪んだ顔で爆煙の中を見つめる。


(魔力がもう底をついた……!錠剤を飲んでも全く回復しない!何故だ今までならこの量を飲めば3割は回復したぞ!……しかも最悪な事に錠剤も予備がない)


パチ……パチ……パチ……


ゆっくりと怖気の走る手拍子がなる。

呼吸を弾ませるながら振り返りる少年悪魔貴族が笑顔で秦を見ていた。


「凄いじゃあないか、人工魔祖悪魔を倒すなんて!僕は久々に感激したよ!!

人工的とはいえ僕達上級貴族を凌ぎうる力を持つコイツに勝ったんだ!誇れ!存分に誇れ!!」


この言葉から秦は嘘を感じなかった。

【エクスプロージョン】により予定より早くモンスターを殺す事に成功したため他のSランクハンターの力を借りる算段をつける。


「だけど、甘いんじゃない?」


「何?」


「しっかりと確認したのかい?人工魔祖悪魔が死んだ所をさ!爆煙で全く見えなかったじゃないか?」


(確かに見てはいない!だが気配は感じなかったんだ!死んだんじゃないのか?!)


「そんな事はどうでもいい……後はお前との決着ーーーーー」


「ジネェェエェェェェエエェェェエ!!!」


「なっ?!」


ドスッ


秦と戦い技を学習した人工魔祖悪魔が拳放った。

左肩に当たると根本が消し飛び腕がべちゃりと血に沈む音を立てて落ちた。


「な、な、がっ……ぁぁぁぁぁあぁあ!!」


一瞬何が起きたのか理解出来なかった。

だが徐々に無くなったはずの腕から熱が登ってくる。

そして完全に状況を理解すると腕を押さえて蹲り、少しでも痛み紛らわせようと無意識に叫ぶ。


「かぃ、ふ……く」


青い光が弱々しく光腕を包むが再生はおろか傷口を塞ぐ事すら出来ない。


(クソクソクソ!!今私が死んだら部下も殺される!!それだけは……それだけは!!)


「まだ、終わってない。まだ私が……」


「はぁ、もう終わってるのに頑張るは認めるよ。だけど仲間のため〜とかってのが見透くのはあまり好きじゃないなぁ。もっと自分のために仲間を売れよ、保身に走れよ。それにさぁ……ふふ。()()がないのにどうするって言うんだい?」


「え……?」


視線の先には片方の手がなく地面に転がり血が止まる事なく流れていた。


「あ」


血が大量に流れた事で意識が朦朧としてくる。

最後の力を振り絞りもう片方の腕の治療に魔力を注ぎ込む。


「あははははは!そんな攻撃にも対応出来ないなんて弱いなぁ!戦闘が始まった時なら対応出来てたのに!はーーー笑った。じゃ、人工悪魔運ぶから持ってきて」


命令され人工魔祖悪魔が歩き出す。

手が伸び髪を掴む。

他のSランクハンターも身動きが出来るが恐怖で身がすくんでしまっている。


「【門】【開もーーーー」


「知り合いなんだ。離してくれねぇか」


「っ!!誰だ!!」


(こ、この声……)


特殊なゲートを開けようとした瞬間、突如空から声が降って来た。


「静闘争、魔界からはるばる戻って来た。秦を返してもらう」











ここまで読んでいただきありがとうございます!!


明日も読んで頂けると嬉しいです!

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