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焦燥

連続更新144日目!!

不調でぇぇっす



視認出来るほどの紅い魔力がリグリーンへ魔法を放って来た存在全てに纏わりついた。

紅い魔力には行動を制限する効果がついている。


「ぐぅぅぅぅ!!!このようなただの魔力で私達が拘束されるだと?!」


「熱い、熱い……!アヅイイイイィィイイィイィイィイ!」


「やめ、やめろ……!!止めてくれぇぇえ!!」


糸状になった紅い魔力は20以上の悪魔貴族を全て拘束する。

喚く者が殆どだったが2人だけ冷静に紅い魔力に対抗出来る蒼の魔力を体に纏う事で他の者の様に熱さに悶える事を防いでいた。


「これを防げるのはたったの2人かつまらないな」


「お前こそ本当は熱くもない、熱く感じさせるこの魔力の糸を使うのはつまらないぞ?何故遊戯に興じる?」


「目に見える効果は拘束だけ……何を考えている?おふざけは要らんぞ」


パリンッ


蒼に魔力が2人から溢れるとリグリーンが放った魔力が打ち消される。

他の悪魔貴族も必死に蒼い魔力を出そうとすふと紅い魔力が邪魔して作れない。


「話も聞かないといけないな。お前らがここの偉〜い存在か?そうなら他の奴は消すつもなんだ。1人1人に聞いていくなんて非効率的な事はしたくない。

 ならば責任者のお前達に聞くのが手っ取り早い……人工魔祖悪魔の研究をしているならば当然製造方法は知っていような!」


「「知っているとも」」


「【絶滅回廊】」


紅い魔力で拘束されていた研究員達の響いていた悲鳴が突如聞こえなくなる。

残った2人が目を向けると白目を向いて倒れる姿があった。

その顔からは精気は感じられない。


「【魂収】」


倒れた悪魔貴族の遺体から青白い直径5㎝ほどの光体が浮かび上がるとふよふよとゆっくりリグリーンの開いた手の平に集まっていく。

光体が全て集まり1つの光体になるとリグリーンはそれを口に含む。


ゴクン……


「「??」」


「はぁーー……なるほどこういう事か。色々とふざけた事してるんだな。

 地球へ私達にバレないよう向かうとそこで孤児を攫い人工魔祖悪魔の実験隊に使われ、中には実験にすら使われずただの遊び道具として拷問される……誰一人笑っていない、あるのは絶望の涙目だけ」


「だからどうした!!!過去に存在していた【魔祖】を復活させる尊き研究!!実験だ!!!我々の目指すべき存在の実験に使われる!!礎になったんだ!光栄だと思うべきだろうがァァァア!!!」


「下等な人間を襲うななどという家畜の餌にもなりはしない王家から命じられた守り!!【魔祖】へ還る事を忘れたグズとそれに連なる者共の指図はもう!受けぬと決めたぁあ!」


「言いたい事はそれだけか?」


シュッ


リグリーンはネックレスを掴み引きちぎる。

そして魔力を込めると手の中に一振りの武器が現れた。


「急増品だがお前ら如きにはこれで充分だ」


「本気を出さないと後悔するぞ?」


「舐められたモノだ。我々の研究の成果は何も人工魔祖悪魔だけではないのだよ。【召喚 : 祖狼フェンリルキメラ】」


リグリーンの物ではないゲートが3個開かれる。

もう1人の悪魔貴族も小さく【召喚 : 祖狼フェンリル】と呟く。

合計6つのゲートが開き中から継ぎ接ぎの体ながらも威厳を思わせる体躯のフェンリルが現れた。


「聖狼であるフェンリルでこのような……!!!貴様らはどこまで外道か!!骨も残らぬと思えぇ!!」


「1号から3号」


「4号から6号」


「「行け」」


その言葉を皮切りに6匹のフェンリルキメラはリグリーンに飛びかかる。


(くつ!流石に王家の象徴として扱われているフェンリルに手を出すのは気が引ける!だがここで手を下さないともっと大事な事になる!)


王家への葛藤と自身も信仰しているフェンリルに手を下す事に心を悩ませる。

その数瞬の間に2人の悪魔貴族は逃げる様子もなく奥の部屋へ楽しそうに話し合いながら向かっていく。


「くっ!!待てーーーーー」


『ガァァアァァァアァアアァァ!!!』


ガギン!!


リグリーンを無惨に噛み切ろうと口を開く。

咄嗟に傷付けない様にとアイテムボックスからそこそこ大きく、弾力もあり中に込められた魔力が尽きるまで絶対に壊れないボールを取り出し口の中に放り込んだ。


『ガァはァア?!』


そして続け様に他のフェンリルキメラの口の中にも同じ物を詰め込んでいった。

全て完了すると魔力で糸を作り口を開かない様に強く締めた。


『『『『『『グゴゴマゴグギィイギ』』』』』』


怒り以外の表情は読み取れない。

しかしそれでも尚口が駄目なら次は爪に切り替えてリグリーンを襲う。


(どうすればいい!王家を取るか、信仰を取るか!ただ戦うだけなら幾らでも殲滅出来ようがこれでは私は手が出せぬ!

 あぁ、奴らが行ってしまう!!)


冥凜さえも下す実力を持つレベル253のリグリーンの顔が焦燥に彩られる。

四方八方から襲ってくる爪を避けているが極力傷を付けないようとする配慮で次第に被弾が増え肌に傷が増えていく。


「くっ!!傷を付けない手段はあるがアレは……!」


回復魔法で傷を癒す










時間とやる気がーーー!!

でも頑張る〜!!

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