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体育祭 中編

連続更新115日目!!!

陸上がファンタジーを侵食している……!!!



1500m

陸上の格闘技と言われるほど場所取りや順位変動が激しい種目。

真がこの種目を走るのは高校2年生以来だった。


1組 麻倉 獅堂


2組 紅葉 詩乃 猫娘


3組 神峰 翔太


4組 荒鐘 真


先程真が知り合った神峰も含めメンバーはこの様に振り分けられている。

時間が来た事で選手は1500mのスタート地点に集合している。


「獅堂、決勝が無いからレースが高速化するから位置取り気を付けろよ。まぁお前のステータスは今までのSランクを超えてるから最初だけ気を付ければ余裕で1位が取れる」


「元陸上選手の言葉は違うね。経験に溢れてる」


「陸上してる場合じゃ無かったからな」


「それでは1組の人達はスタートラインに順番に立って下さい!!」


「じゃ、行ってくる」


役員の言葉に従い獅堂は1番内側に立つ。

一般人の大会だと最初に飛ばさなければ集団に簡単に飲み込まれ前に出れなくなる位置だ。

続々とハンターが位置に着く。

5人ほど先にいる少年が獅堂をギロリと睨むが気付かないフリをして軽く足を解す。


パァン


号砲が鳴る

他のハンターよりもステータスで優れている分1歩速く踏み出した。


「くっ!」


誰も寄せ付けない様なスタートを切った獅堂に1人だけ背後にピタリと付くハンターが居た。

そのハンターはスタート前に獅堂を睨んでいた存在だった。


400m通過

20秒


(このままのスピードで行けば1キロ通過は50秒ほど掛かりゴール後は大体65秒……本当ハンターになる前じゃ考えられないな)


そう考えてる内に2週目が終わる。

800m通過

41秒


「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…!」


獅堂の後ろに息が多少上がっているがリズムを崩す事無くなんとか着いている来ている。

ほんの少しスピード上げると負けじと着いてくるし下げると一緒に下がる。


(なんだコイツ)


1000m通過

51秒


(身体強化していないと少しキツイな俺も息が上がって来ーーーーー)


「ふっ!!!」


ゴールまで残り500を切った瞬間後ろに居た少年が前に出てスパートを掛けた。

それを焦らずしっかりと追いかける。


「ちっ!」


ラスト200mを通過した時今度は獅堂が前に出てスパートを掛けた。

このラスト200までのスパートが少年の全力だったのか徐々に引き離されていく。


「余裕……だ!!」


麻倉 獅堂

タイム 67秒


獅堂がゴールした1秒後に少年は遅れてゴールする。


「ハァ……ハァ……クソッ!」


負けた事が悔しいのか荒い呼吸も沈めずに自身の太ももを叩く。

多少息が乱れただけの獅堂は息を整えると少年の元へ歩み寄る。


「良くやったな。相手が俺や真、猫娘、冥凜、紅葉さん以外なら勝機はあった。今回は運が悪かっただけさ、お疲れ様」


膝に手を置く少年へ手を伸ばす。

やや乱暴にその手を掴むとぐいっと引っ張り体を起こす。

一瞬体がブレたが直ぐに踏み止まった。


「麻倉 獅堂。荒鐘 真に続き日本のハンター界に現れた超新星ながら今までのハンター達を大きく上回る男。

 この謳い文句は嘘っぱちだと思っていたが満更でも無かったぜ。

 俺は古城(こじょう)(さくら)。女みたいな名前だが歴とした男であり!」


腰に手を置いた。


「麻倉、荒鐘に続く3人目のSランク超新sーーーー」


「はーーいゴールラインで立ち話しない。みんな戻ってるんだから君達も戻る」


「な?!ちょっと待て!まだ俺決め台詞言ってない!」


最後の決め台詞を言おうとした所で役員のオジさんに引っ張られ連れられて行く。

ハンターである事をしっかり自覚しているのか文句は言いながらも一切抵抗はしていない。


ポリポリと頬を掻いた獅堂はテント下にある着替え等と荷物を持ちその場を離れた。




2組目が始まる。

この組にはライバル意識が強い猫娘と紅葉の2人がいる。

スタートをすると案の定最初から先頭を奪い合う見る分にはとても興奮するレースが始まった。


お互い何度もインを取り合っている為肩の接触が多い。猫娘が少し強めにインに入ると肩が紅葉にぶつかりよろめきながら後ろに下がる。


そして何度目かの攻防の時偶然にも猫娘の左手と紅葉の右手がぶつかる。

その瞬間火花が散った。


「「………」」


1000mが近づく。

今までのインの取り合いが嘘になったのか併走を始めた2人。

ラスト500になった時2人が同時に動いた。


ガッ!!!!


同時に出した手が再度ぶつかる。


「この駄犬がぁぁぁぁあ!!!!」


「ウチは猫ねぇぇぇえぇえ!!!」


2人は器用にも走りながら殴り合いを始めた。

背後で集団て走っていたハンターがビビる程の剣幕で殴り合い、蹴り合い、邪魔し合った。


「「「「うっわぁあ」」」」


若干引いてはいるが屈強な男性ハンターであろうとその光景は目を見張るものだった。


「落ちろ猫娘!!!」


「黙れニート予備軍!!」


「「うがぁぁぁ!!!」」


2人のレース中の喧嘩が最高潮になり2人は腕にガントレットを装備し始めた。


「あの馬鹿ぁぁあ?!?!流石にそれはマズいだろう?!?!」


「いやでも見てる学生とかその親御さんはめちゃくちゃ興奮してるぞ?」


「絶対役員の人にしょっ引かれるからな?」


2人がゴールをする。

タイム 86秒


獅堂達のレースよりかなり遅れたタイムとなったが盛り上がりは断然上だった。

ゴール後2人は役員のおじいさんに鬼の形相で本気で怒られていた。

流石に長年生きてきた人の説教は効いたのか目を強化して見ていた真の目に涙目の2人が映った。


この後行われた神峰と真のレースは大きな問題も起きる事無くそれぞれ好成績を残し無事に終わった。


1500m 荒鐘 真

タイム 59秒


1500m 神峰 翔太

タイム 69秒


お昼を過ぎた一発目に5000mが始まる。

一緒に昼ご飯を食べる為に真は神峰と古城を連れて響の元へ向かった









陸上小説だった?(困惑)

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