不運
連続更新112日目!!!
遅くなり申し訳ありません!!
「まずはアメリカのジェイソン君からの報告だな。1つ目は中国と共通してダンジョンの平均ランクの上昇。今まではF〜Sの中で2番目のFランクが世界的にもアメリカ的にも平均だった。
だが今年集計したダンジョンのランクは上がってEランクにった。更にSランクが侵攻後2度出現していると聞く」
「?!2度も?」
「あぁ、だがアメリカ最強のジェイソンがいるお陰もありどちらも大きな被害もなく制する事が出来たそうだ」
「市民の被害もないのかちょっと……凄いっすね」
去年までなら絶対に考えられない程の大戦果に思わず舌を巻く。
「だけどいい事ばかりじゃない。2つのSランクダンジョンそれぞれでレベル70〜80相当の悪魔と遭遇したと聞いてます」
「悪魔?」
「話の詳細を聞く限り、知性のある悪魔族と違い知性がない存在のようです。
過去日本に現れた悪魔と多少の差異はあるが概ね特徴が似ていた」
「知性がない、しかし悪魔族と同等の力を持つ」
「更には止めを刺す前に体が自壊したと聞く」
自壊
この単語に真ではなくデルガが反応を示す。
同じ悪魔族であり悪魔貴族のデルガだからこそ似た存在の情報にも精通している。
「デルガ?」
自壊の単語が聞こえたあたりからブツブツと呟き始めたデルガに気付き声をかけた。
声を掛けられたが余程集中しているのか真の声にさえ反応を示さない。
「古豪、過去日本に現れた悪魔はトドメを刺される前に自壊した。その情報は確実か?」
「その当時のハンターが昨年まで生きていて話を聞いてみたらしたがその通りらしい。当時は今より遥かに戦力が揃っていなかったからかなりの被害が出たと聞いた」
「アメリカのは?」
「自壊すらする暇もなくジェイソン君が単独で仕留めたと報告が入っている。去年初めて会ってからの真君に負けず劣らずの成長具合には驚愕するしかない」
「悔しいですね」
自身が仕えている主、慕っている主の真と同等の存在がいる事に歯がみしていた。
やはり自身が仕えている真が1番だと嬉しいがそうじゃないと少しモヤっとする。
(何でデルガが悔しいんだよ)
デルガの心情を知るよしもない真はただただツッコミを入れるだけだった。
「ふふふ」
カーディンもそんなデルガを見て穏やかに笑っている。
一応姉妹だが母親が自分の子供を見てるようにもも感じた。
「自壊すら悪魔については姉上は知らないと思うので私が調べておきます。古豪、話の続きをお願い出来ますか?」
デルガに促され古豪は話の続きをする。
「中国だがアメリカと同じで出現するダンジョンの平均ランクが1つ上がっている。
そしてSランクダンジョンが4回出現したと聞いている。だが死んでいたと報道されていた静 闘争が実は生きていてな?世界最高戦力の内の2人が2人もいる中国にとってはSランクダンジョンと言えど形無しだったと聞く。
静 闘争、秦 良菊のどちらも単独でAランクのダンジョンをクリア出来るまでに育っているらしい」
「すっげぇ……単独で?1人のお供も付けず?その内単独Sランクダンジョン攻略も夢じゃないなこりゃ」
興奮した様子で真が溢すと、すかさずデルガが反応して必死にアピールをした。
「主様!私ならSランクダンジョンであろうと30分でクリアしてみせますよ?!」
「正直デルガは魔界基準のSランクダンジョンだろうと不足だろうね。それと落ち着いて!デルガが強い事は俺が1番知ってるよ」
軽く咳をして仕切り直す。
「そして中国のSランクダンジョンにもアメリカと同じく自壊する悪魔の出現したと。あ、今更だけど自壊する悪魔の報告はジェイソン君ではなく他のハンターだ」
「あ、はい」
「カーディン、悪いが人を動かしてくれるか?本気で自壊する悪魔の事を調べたい」
「なら俺も協力しますよ。調べるのは俺ではなくデルガのメイドさんや執事さんになりますが」
「デッちゃんのメイドと執事?しっかり育成してるのかしら?王族に関わるレベルの事を調べるから最低でも160レベルは必要よ?」
「デッちゃんと言わないで下さい。メイド達はそこら辺の上級貴族ならばあしらえる程度には鍛えています。カーディン姉様こそ部下を鍛えていますか?」
「全員200は超えているわよ」
「ぶぅっ?!?!」
微炭酸のジュースを飲もうとしていた吐き出してしまう。
真だけでなくデルガも予想を上回る発言に目を見開いていた。
「流石に私より弱いけど全員で連携をすれば私を優に超えるわ。一対一なら私が勝つ未来しかないけどね。そういえば荒鐘君のレベルはいくつなの?」
「200は超えて最近210を突破しました」
「なら進化はしているのね、頼りになりそうだわ。響も負けてられないわね〜?
久しぶりに鍛えて上げましょうか?」
「今カーディンと模擬戦闘したら確実に腰を悪くするからそれは無しだな。
あぁもう話が脱線しかしないな!今日の話はもう終わりにする。カーディン、言った通り部下に今日の情報共有で話した事を伝えて調べさてくれ。
デルガ君も申し訳ないが手伝って貰えないだろうか?」
「主様が先程手伝うと言いましたから勿論ですよ。
カーディン姉様との共同で手伝うのは少々癪ですが仕方がありません。主様の命なので我慢します」
「デッちゃんに嫌われるのは辛いわ。ヨヨヨ」
「わざとらしい泣き方を!!!」
カーディンの前では普段から出来る秘書な雰囲気を醸し出すデルガもキャラが崩れてしまう。
一応本気の喧嘩ではなくじゃれあいだが、真や古豪がいなければ魔法が飛び交っている。
悪魔貴族のジャレ合いは人間にとって殺し合いと同レベルである。
なんだかんだで真はカーディンからデルガを引き離すと家は帰った。
「ただまーーー」
「ただいま響」
「あ、お帰りお兄ちゃん」
「お帰りなさい姉上」
ゲートを開かずドアから入って来た2人を出迎えるアグリードと響。
猫娘の姿が無いことに気づく。
「猫娘は?」
「初めて自分でゲームを選んで遊んだら何百回も主人公が死ぬようなクソゲーを買っちゃったらしくて部屋で不貞寝してるよ」
「なんてゲームだ?」
う〜〜ん。
と10秒程考えるとタイトルを思い出したの手の平をポンと叩く。
「ダ◯クソ◯ルって言ってたよ!」
「あっ」
その瞬間真は猫娘の不運を悟った
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