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エピローグ

 三日後、何事もなかったかのように騒ぐ姿を見て、迷惑な反面、少し嬉しい自分がいることに気がついた。やはりサキはこうでないと。

「わかった? もし嫌って言うなら、おばさまに言っちゃうんだからっ」

 ため息混じりに了承を伝える。まったく、女というのはどうしてこうも我侭なのか。


「次はどこだ?」

「はぁ? アンタ聞いてなかったの? 厳島神社よ。あんな場所にあるんだから、怪しい儀式をしていたっておかしくないわ!」


 広島とは、また遠いところを突いてきたものだ。もうすぐ十月になる。紅葉とともにもみじ饅頭を食べるのもおつなものかもしれない。揚げもみじ饅頭というものがあるらしいが、あれには興味がある。しかし、ここで問題が一つ。

 不満な顔になるだろうが、予防線を張っておこう。たとえ意味のないものになるとわかっていても。念のためとはいい言葉だ、呆れた表情に自分の顔を加工し、口に出した。


「金は出さんからな」


 奴は「えー」と声を漏らし、お袋を武器に再度交渉を持ちかける。

 まだまだ当分、こんな日々は続きそうだ。

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