海の一匹狼と前代未聞の策略…!?
海賊に絡まれていたところを助けられた少年、オスカー。そんな恩義を利用すべく、ケイムが要求したこととは…
ガタガタと大きく揺れる船内。しかしそれは海上の揺れとはまた違うものである。ゆっくりではあるが移りゆく景色をぼんやりと眺めていると、
「痛っ…!!」
車輪が石を踏みつけたらしく、船内が更に大きく揺れ、バランスを崩した拍子に頭を打ち付けてしまった。
「兄さん…座っていた方がいいですよ。」
見兼ねたサージに勧められて、黙って座っていることにした。
本当に大丈夫なのだろうか…
ソファーに凭れ掛かりながらケイムの表情を盗み見た。
いつも通りの冷静。お面を張り付けた様な無表情。
相変わらず何を考えているかがさっぱし分からない。
あまりにも前代未聞な提案に、俺様達は不安を隠せずにいたのである。
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事の始まりは数時間前。ケイムがオスカーに頼んだのは、荷馬車を貸して欲しい…という事だった。
オスカーは驚きつつも、助けてもらった借りがあることからか、快くとまではいかないが…まぁ、なんとか了承してくれた。
ケイムが言い出した驚きの提案…それは、船を海から引き上げて、水源である湖へと運び、そこから川を下っていくというものだ。川は大陸の国々を横断しており、上手くいけば反対側の海まで辿り着けると言うのだ。
海賊が川を下る…!?
御先祖様もビックリ仰天だ!!川なんて記憶にある限り、移動手段として利用したことがない。川ってボートで岸と岸との間を渡る様なモンだよな…?
大陸横断とかそんな長距離で大規模な話なワケ?
しかしケイムの話も分からなくはない。切り出した理由も理由だ。
まず、この時期の航海はこの小さな船では難しく、あまりにも過酷だ。冬の海は寒く、場合によっちゃ流氷にぶち当たる可能性だってある。もし沈んじまったら簡単に体温が奪われてすぐにお陀仏だ。天候だって荒れている。
しかし、川は海と比べて比較的穏やかだし、凍ることなく流れていると聞いた。
だったらより安全なルートを選んで、ここよりも緯度の低い反対側の海まで渡って、そこからまた航海を再開した方が賢いんじゃねぇかな…
ケイムの話を聞いているうちに何だか不安ではあるけれども、何とかなる様な気がしてきた。けれども、同時に都合の良いように言いくるめられてる気もしてくるのだった…
第一に、切り出した理由は別にあるんじゃねぇかな…
ケイムが避けたいのは、危険な冬の航海ではなく、
近くに仲間がいて鉢合わせになる可能性がある航海なのでは…?
だから適当な理由を付けて、俺様達を納得させた。そうに違いない。
海から離れれば離れるほど、仲間と鉢合わせになる確率は下がるだろう。何せ、海賊が川にいるとか、普通は有り得ねぇし思いつかねぇしさ。
どうしてここまでして、仲間と会うのを避けたいのだろうか…
分からない。
率直な感想だけど俺様には分からない。きっと、同様にサージも理由を把握していないだろう。
仲間って、数々の海を共に渡って、同じ屋根の下で生活して、同じ時間を過ごし、歩んで来た。そんな奴らの事だろ?
なのに、どうして…
仲間と聞くと、何故あんなにも悲しい顔をするのか…今にも壊れてしまいそうなくらいに繊細になってしまうのか…死を待ち望む暗くてどこまでも貪欲な目をするのか…
やっぱり俺様にはさっぱし分からない。
だから、ケイムの考えに従う事にしよう。
無理をさせて、折角の一つしかない大切な命を投げ出されてしまえば元も子もない。
今はもう俺様達、ウォーシャン海賊団の一員、尚且つ心強い仲間なのだ。仲間の考えを尊重していくのも船長である俺様の役目。
そんなモンだから、ケイムの案を呑んだのだった。
思いにふけていると、どこからか視線を感じた。顔を上げてみると、ケイムがこちらを見ていて…何か言いたげな感じだったのだが、
「…どうかしたのか?」と聞くと、
「いや、何でもない。」と返されたのだ…
言いたいことがあるならハッキリ言ってくれてもいいのに。やっぱりどこか距離感があるのを感じずにはいられない。
話しかけようと心掛けるも、あまり会話が続かず、終わると視線を外されてしまい、何だか自分が惨めであまりにもちっぽけな存在に思えてきてしまった。
これから長い時間をかけて、ケイムと距離を縮めることは果たして出来るのだろうか。もしかしたら…いつまでもこのままで、今はいいとしても、俺様の力不足で考えを改められてしまい、早まられてしまうかもしれない。
それではいけない。だろうかじゃなくて、しなきゃダメなんだよ!!俺様は距離を縮めなきゃいけねぇんだ!!
仲間に引き入れたからには、責任だってある。
俺様が、コイツを変えなきゃいけない。二度と死にたいなんて言わせちゃいけねぇ!!
頭を振って嫌な考えを吹き飛ばし、余計な事は考えない事にした。俺様にしか出来ねぇこと。船長としての役割と責任。決意を固めた。
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うわ…寒いな…
外よりは大分寒さは和らいでいるかもしれないけれども、それでもやっぱり船内は寒い。いくら雪風は凌げてるとはいえ、気温も気温だ。日に日に低く、冬に近づいてきているように感じる。
船内の暖はカセットガスストーブのみであり、無いよりはマシだけど、暖炉が恋しくなってきてしまう。
ずっとオスカーさん、外で手綱を引いてくれてるけど大丈夫かな…
流石に寒いだろうし、最悪風邪をひいてしまう。
カセットコンロを利用してお湯を沸かし、暖かいココアを淹れた。兄さんほど手を込んだものは作れないけど、これで充分だろう。
心配だったので毛布を脇に挟み、ココア両手に外へ出た。
オスカーさんは乗った時と変わらず、前のみを見ている。
「あの、オスカーさん。大丈夫ですか?」
「え?あー、サージ!!大丈夫だよ。わざわざ心配しに来てくれたの?」
少しだけ振り返って僕の事を視界に捉えると、はにかんでくれた。
「心配というか…まぁ…。隣失礼します。」
ガタガタと揺れでココアを零さないように慎重に歩いて隣に座らせて貰った。
「お、いい匂い。ココアじゃん!!何?差し入れ!?」
「はい。良ければどうぞ。」
「うわ〜!!ありがてぇ。じゃあそこ置いといて。真っ直ぐな道になったら頂くよ。」
「分かりました。…大分雪酷いですね。想像以上に寒いです。本当に無理しないで下さいね…?」
「サージは優しいねぇ。大丈夫だって言っただろ?俺はこういう雪国育ちなんだよ。寒さなんて慣れっこ慣れっこ!!吹雪とかそんなんにならなきゃへっちゃらなんだよ♪」
「…そうですか?」
「うん。それに、コイツらは心強いんだ。後で沢山人参やらないとな!!」
荷車を引いてくれている二頭の馬を指しながらオスカーさんは言った。
体格が良く、僕よりも何倍も大きい馬。普段からこまめに手入れされているらしく、毛並みは艶々でとても立派だ。
「俺の自慢の家族であり、相棒なんだ!!茶色の方がゲイル。それよりも色黒でガタイがいい方がブラスト!!俺の仕事には欠かせない二頭なんだよ。」
白い息を吐き出しながらオスカーさんは目を細めた。本当に二頭のことを大切に思っているらしい。
「素敵ですね。そんな風に思えるなんて。」
「まぁね。お前とサザンみたいな関係だよ。」
「僕と兄さん…ですか?」
「そう。生まれた時から共に過ごして、支え合い、ピンチの時に助け合い…まー、そんなんだよ。時々喧嘩とかするけどさ、結局は仲直りしちゃって…言わば、切っても切れねぇ関係で結ばれてるって事だよ。分かる?」
「ふふ、何となく分かりますよ。」
僕と兄さん…か。
オスカーさんの言う通りだ。些細な事で喧嘩するし啀み合う。けれども、何だかんだで寂しくなっちゃって…先にどっちかが折れてしまう。双子だからかもしれないけれども、僕と兄さんはとても似ている。
見た目だけでなく、内面的なものも似ていると思う。
好物だって、好きなタイプだって、趣味傾向だってそっくりだ。
けれども、違う。僕には無くて兄さんには有るもの。
それは埋められない距離感。
いや、劣等感と言うべきだろうか…?
やっぱり彼が兄で、僕は弟なんだと実感させられる。
言葉では上手く表現出来ないけれども、兄さんは僕に欠けているものを持っている。
だから、似ているけれども本当はどこも似つかないのかもしれない。
目を瞑り、少し自嘲気味になっていると、オスカーさんがこちらを横目に眉をひそめていたから、
「どうかしましたか…?」
そう言って、笑顔で繕って誤魔化した。
流石にこうでもすれば、これ以上詮索する気にもなれないだろう。
「…いーや?何でもない。それよりもさ、サージって…海賊らしくないな〜ってな。」
「え?」
海賊らしくない…?僕が…?
「何故そう思います?」
「ん?何故って…海賊ってさ、人間性を忘れた非道な奴らの集まりだと思ってたんだよ。平気で人の命を奪う。思いやりもクソもないクズ野郎ってさ。けれども、お前は人間らしいよ。」
確かにそうだ。海賊の大抵は血も涙もない生き物だ。
命を踏みにじって嘲笑い、宝を奪い取る。まさに非人道的な生き物だ。けれども、僕が人間らしいって言うのはどうだろう…普通に生きてるだけなのに。
「いいと思うよ?そういうの。海賊みんなサージみたいなヤツだといいのになぁ〜」
「それはそれで何だか気持ち悪いですよ…」
「え〜そうかい?」
「ふふ…」
二人で顔を合わせては笑い合った。兄さんとはまた違った安心感があって話しやすく、そして親しみやすい。不思議な事に、いつも以上に会話が弾む。この感覚はとても懐かしく、何気ない会話が愛おしく思えた。
刺激のある日々を送っているから、こんな平和じみた時間は心を安らげてくれる。そして何だか昔を思い出す。
港町の子供と一緒に駆け回ったり、木登りとかしていたあの頃を…懐かしさと同時にあたたかさが込み上げてきて心地よくすら思えた。
誰かと話せるっていいな。
オスカーさんには内緒だけど、ちょっとだけ心が軽くなったような気がした。
「ありがとうございます。」
「ん?何が?」
無意識のうちにお礼を口走っていて、酷く驚いた。
急に気恥ずかしくなって、
「何でもないです…」
そう言ったものの…
「…はは。やっぱりいいね、そういうの。今時少ないからねぇ。その性格大事にしな!!海賊にしておくのは勿体無いくらい純粋だからな。」
とケラケラと笑われて、更に顔が熱くなるのを感じるのだった。
しばらくすると、比較的緩やかな坂道へとなり、オスカーさんはココアに手をつけながら手綱を握っていた。
「うん。美味い。大分冷めちまったけれども、美味いよ。」
「良かったです…」
「元気出てきたよ。ありがと。もう、戻っていいぞ?」
「え?あ、大丈夫ですよ。寒くない…と言ったら嘘になりますが…何だか戻れる雰囲気でも無くて…」
そこまで言うとオスカーさんは、あぁ…そういう事。と納得してくれた。
「ケイム=ハスラー…だよな。何であんなヤバいやつと航海してるの?」
「うーん…何だか成り行きで。放って置けなかったんですよ…」
「やっぱり御人好しだね。」
「いや…そういう訳では…あの、オスカーさん。ケイムさんってそんなに有名な海賊なんですか?」
そう聞くと、目を見開き「知らないの!?」と驚かれてしまった。
「ちっとも知らなくて…街の人に尋ねようとしても皆して逃げて行ってしまったんですよ。」
「だろうな…」
オスカーさんは半分呆れながら少し笑った。街の人の反応も、怯え具合も普通ではない。
「海の一匹狼。それがアイツの異名だよ。会ってまさにその通りだと思ったけどさ…馴れ合わず一人を好むから、嫌気が差した仲間だった奴が付けたとかどうとか聞くけどさ、正直なところは分からない。」
海の一匹狼…?それに仲間が付けた…?
確かにケイムさんは関わりにくいし、明らかに壁を隔てているけれども、そんな言い方は…
「そして行動だよ。もしも牙を向けてしまえば返り討ちにされてしまう。ケイム=ハスラーにやられたって海賊を見たことあるけどさ、あれは酷かったな…複雑骨折に片脚欠損!!とにかく容赦無い恐ろしい奴だよ…」
血が引いていくのを感じずにいられない。そんな恐ろしい人を引き入れてしまったんだ…
もしもあの時、ケイムさんが酒に酔っていなければ…僕達も同じ目に遭ってしまったのでは…?
考えただけで背筋が凍る…
「実力は兄よりも上かもしれないって聞いたしさ…あのケイン=ハスラーを上回るって相当だと思うけど…」
「え?兄…?ケイン=ハスラー…?」
どういう事?ケイムさんにお兄さんが…?そんな話…聞いてない。いや、ケイムさんが話すのを避けたんだ。
「これも知らないの!?本当に海賊なわけ?」
「はい…」
「まぁいいよ。教えてあげる。ケイン=ハスラー…それはそれは恐ろしい世間騒がせな海賊だったんだ。宝を強奪する為なら女子供も平気で殺す様な…そんな奴で…その実力から、海兵も恐れていたとか言われている。」
言われてみればそんな記事も見たことあるかもしれない…その事件の犯人が、今この船に乗っているケイムさんのお兄さん…ケインさんだったなんて…
「だから夜も奇襲に恐れておちおち眠れない…そんな日々が続いていたけれども、案外終わりはすぐに来て…最期は呆気なかったらしいよ。」
「へ?」
予想外の言葉に少し戸惑いを隠せない。最期?呆気なかった…?それじゃあまるで…
ドクンドクンと心臓が大きく鳴る。次の言葉を聞くのを怖くさえも思えた…
聞いてしまえば、ケイムさんの接し方が変わってしまうかもしれない…そうなってはいけないのに…
言葉を遮るなんて事は僕には出来なかった。
「…死んだんだよ。ケイン=ハスラーは。」
あぁ、やっぱり。衝撃的な事実を聞いたはずなのに、自分でも可笑しいくらい冷静だった。
オスカーさんに言われなくても、薄々気づいていたかもしれない。ケイムさんの正気のないあの目は、人を失った時にする目だということを。
ケイムさんはお兄さんの死から立ち直れずに居るんだ。
過去にずっと、囚われたままなんだ。
何だか納得してしまった。
けれども、違和感を拭えずにいるのも確かである。あの目はそれだけの理由では無さそうだ。深海のようにどこまでも深く、暗く、そして悲しみで満ちていた。
もっと他にも死にたいに繋がる何かがあるのかもしれない。
踏み込んではいけない領域…けれども、これから共にウォーシャン海賊団としてやっていくためには、越えなければならない誰かが与えた試練のように僕は感じるのだった。
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くそッ!!サージの奴…逃げやがった!!
船内に取り残された俺様は、ケイムと二人っきり。流石にハードル高ぇだろうが!!
どちらかが話しかける訳でも無く、ただただ車輪で揺れ動く音と、ゴウゴウとカセットガスストーブが熱を発する音だけが響いているのだった。
景色を見飽きたのかケイムは壁にもたれ掛かり、バックから何か取り出してそれを開いた。
あれは…本?
「お前、本とか読むのか?」
「……まぁな。」
視線を本に向けたまま、素っ気なくケイムは答えた。
「すげぇな〜!!俺様は無理無理!!何だか見てると眠たくなってくるもの!!本って何がおもしれぇの?」
「本は、先人の知恵が詰まっていて、自分に無い考え方を提供してくれる。そして、本は裏切らないし、否定もしない。迷った時に道標となってきた。」
「ふーん…」
パラパラとページを捲りながらケイムは教えてくれた。
本は、今となってはもう居ない苦境の時代を生き抜いた人々の…そんな知恵をも借りられると言う。
一冊を通して、その場に居ない人と対談することが出来るらしい。ケイムは本を通して、何度も救われて来たと言うのだ。
少し大袈裟のように思えるけど、本ってそれだけすげーモンだって事を俺様に伝えたかったのかな…
だから、一冊貸してもらい表紙を捲り、目次を見てみたものの…あまりにも文字がちっちゃくてぎっしりで…ちょっと目を通しただけで飽きてしまい、やっぱり俺様には本は向いていないということが分かった。
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本と葛藤しているうちに何だか辺りが暗くなってきてしまった。かなり時間はかけてみたものの…数ページ進んだだけで…ケイムには申し訳ねぇけど内容が難しすぎて俺様にはさっぱし分からない。
一方のケイムは既に一冊を読み終えてしまったらしく、満足そうに本を閉じていた。
何でこんな短時間でそんな分厚いモン読み終えちまうんだよ…多分俺様は一ヶ月かけても無理だ。
これ以上読み進める気にもなれなくて、俺様もパタリと本を閉じた。
そんな時、ガチャりと扉が開き、雪まみれのサージが入ってきたんだけど…小麦粉でもまぶしたのかよ!!ってくらい真っ白になっていて流石に驚きを隠せない。
「おま!?やべぇな!!真っ白けじゃねぇか!!入る前にちょっと雪落とせよ!!」
「あ、すみません。それよりも、今日はもう暗いですし…それにだんだん吹雪いてきましたし…これ以上進むのは難しいとオスカーさんは判断しました。」
「…だろうな。」
窓から外を眺めながらケイムは呟いた。
サージの言う通りさっきよりも吹雪いているし、大分視界が悪い。
山を登って行くあたって、プロであるオスカーが難しいと判断したからには、それは絶対なのだ。
「ですので、この先にある洞窟で夜を明かすのはどうでしょう?…とのことです。」
洞窟なら雪風も凌げるし、風が入らない分大分寒さも和らぐだろう。二頭の馬のことも考えると、それが一番良いかもしれない。
「…賢明だ。そうしよう。」
ケイムもこれ以上は無理だと判断したらしく、オスカーの提案を受け入れた様だ。
「ですね!!では、オスカーさんにそう伝えておきます。」
ケイムが賛同してくれた事に少し安心したのかサージは顔を綻ばせていた。
「にしても洞窟かぁ…いいじゃん!!お宝とかありそう!!ワクワクして来た!!」
胸を弾ませる俺様とは対極に、いつもさながら冷静なケイムは少し呆れながら補足してくれた。
「洞窟と言っても、この地域の洞窟は食事に使う為の岩塩を求めて掘られたものだ。だから宝なんて…」
そこまで言うと、何か思い出してハッとしたように口を噤んだ。ん?この反応は…もしかして…
「いや、悪い。否定はしきれないな。昔王族が、戦乱を起こす度に宝物を洞窟に隠したという話を聞いたことがある。中には紛失してしまい、未だに見つけられていないものもあると聞いた。」
「マジかぁああああ!!おっしゃあああ!!着いたら一緒に探険しようぜ!!」
キターーっ!!可能性はゼロじゃない!!少しでも希望があれば、それを信じて賭けてみるのが俺様、サザン=ウォーシャンってワケよ!!一気にテンションが上がって何だか楽しくなってきた!!
「……俺も付き添わなくてはいけないのか?」
「勿論!!頼りにしてるぜ!!ケイム!!」
「…分かった。」
こうして、洞窟の中へと荷馬車は踏み込んでしまったのだった。中で何が起きるかも見当もつかずに…
今回もいくウォシャを見て頂きありがとうございました。私からしても、サザン達の海賊船もどきで川を下れるかは謎でございます。けれども、国によっては河川が広く、それなりに大きい船でも渡ることは可能だと聞いたことがあります。ですので、小説の中でですが、不可能では無いんじゃないのでしょうか…ね。
そして、夜を越す為に踏み入ってしまった洞窟。そこで何かが…!?
次回に続きます!!




