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為せば成る。  作者: 水瀬まおり
藤村乙女の初恋
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閑話 プリムラちゃんの独白。

閑話です。一日目から二日目の夜の出来事までのプリムラちゃんの独白。

本編のプリムラちゃんの行動や言動を思い浮かべながら読んでいただくとお楽しみいただけるかと思います。

 私はプリムラ!

 見た目と年齢にちょっぴり秘密があるエルフの女の子です!


 実はつい何日か前まで、世界を救う旅をしてたんだ!こわーい魔王もやっと倒して、これでのんびり過ごせるかななんて、思ってたんだけど、旅の最後にとっても不思議な出会いがありました!


 異世界から来た女の子、オトメお姉ちゃんっていうんだけど、とっても綺麗で可愛い女の子なの。

 くやしいけど、プリムラが大人になって綺麗なお姉さんになっても、オトメお姉ちゃんには敵わないかな、なんて!

 そんな可愛いオトメお姉ちゃんなんだけど、なんだかとっても面白いの。

 プリムラ、エルフだから、人間のお兄ちゃんやお姉ちゃんは怖いときがあるんだぁ。

 だってプリムラの可愛い長いお耳や綺麗な肌の色に嫉妬して酷い言葉を言ってくるからね!もう嫌になっちゃう!

 でもオトメお姉ちゃんはそんな顔しなかったの。私のこと可愛いっていってくれるの。

 それに王様とお会いするときだって、お姉ちゃん、いっぱい変な視線や怖い視線を向けられて、絶対怖いはずなのに、ぷるぷる震えながら、一人で頑張ってたんだぁ。


 プリムラ、もっとお姉ちゃんとお話ししたくなって、お姉ちゃんのお部屋にお泊まりしようと思ってお部屋に行ったの。

 そうしたらね、オトメお姉ちゃん、なんだかジークお兄ちゃんの方が好きなみたい!

 プリムラからみても、二人はとってもお似合いだと思うの。

 だからプリムラ、オトメお姉ちゃんの恋のキューピッドになってあげたいなぁって思ったんだ。


 次の日の朝、プリムラ、ちょっぴりお寝坊さんだから、遅めに起きちゃったんだけど、起きたらオトメお姉ちゃんがもういなくなってたの。

 どこにいったのかな。なんて、思ったんだけど、マリアお姉ちゃんに御用事があったから、そこにいってたんだ。


 マリアお姉ちゃんとおしゃべりしながら、お菓子を食べたりしてたんだけど、そうしたら突然、オトメお姉ちゃんが鼻血を出しながら駆け込んで来たの!

 プリムラびっくりしちゃって、ちょっと遠くから見てたんだけど、オトメお姉ちゃんなんだかとっても慌ててるみたいだから、お話聞いてあげたんだぁ。


 そうしたらね、オトメお姉ちゃんたら、変態さんなんだって!

 ジークお兄ちゃんの汗の匂いのするタオルが欲しかったり、お裸をみてとってもコーフンして失神しちゃうみたい。

 あはっ!オトメお姉ちゃんたら本当に面白いよね!


 オトメお姉ちゃん、ジークお兄ちゃんにぎゅってされて、頭なでなでされて、本当に初恋しちゃったみたい。ボロボロ泣くお姉ちゃんがなんだかプリムラ、可愛くなっちゃって。美味しいハーブティーをいれてあげたんだあ。

 実は、エルフがハーブティーをいれてあげるのって本当は、親愛の証っていわれてるの。だから今までマリアお姉ちゃんくらいにしか出したことなかったんだけど。

 あっ!オトメお姉ちゃんには秘密だよ?


 その日の夜にプリムラ、お姉ちゃんの背中を押してあげたくて、またお話を聞いたんだぁ。

 そうしたらね、お姉ちゃんとんでもないことを言い出したの!

 ジークお兄ちゃんが、オトメお姉ちゃんのお顔を嫌っているんだなんて言い出すんだよ?

 あんなに顔だけは可愛いのに!


 プリムラびっくりしちゃって、思わずお姉ちゃんがお顔を隠すために使ってるヘンテコな被り物、お外に思いっきり投げちゃった!

 これはジークお兄ちゃんをシメ…一回お話ししなきゃって思ってお部屋に突撃しちゃったの!


 ジークお兄ちゃんにもお話聞いたら、お兄ちゃんやっぱり、オトメお姉ちゃんのお顔を嫌いなんてことないみたい!

 それどころか、オトメお姉ちゃんに「ジークお兄ちゃん」って呼んでほしいんだって!プリムラ、ちょっと引いちゃったなぁ!

 ジークお兄ちゃんたら、普段はクールなお顔なのに、お兄ちゃん呼びされたときのことを思い出したのか、幸せそうにお顔が緩んでたの!


 もー、二人して変態さんなの?

 二人でもう勝手にしてって思っちゃった!!


 たくさんお話ししてたら、もう夜も遅くなっちゃって、オトメお姉ちゃんのお部屋に戻ったの。

 そうしたらとっても不思議!プリムラがお外へバイバイしたはずのヘンテコな被り物が、戻って来てる!

 プリムラちょっぴり怖くなっちゃって、思わず水魔法使っちゃったんだ。そうしたら大変!被り物をさらにびしょびしょになっちゃった!

 プリムラ、水魔法苦手だから手元が狂っちゃったのかも。


 オトメお姉ちゃんはもうすっかり夢の中みたい!プリムラも、もうなんだか疲れちゃって、お姉ちゃんと一緒に寝ようかなぁって思ったら、お姉ちゃん寝言で「ジークフリード様、匂いを嗅がせて!」なんて言うの!

 プリムラ、ついうっかりオトメお姉ちゃんを蹴っ飛ばしちゃった!てへへ。


 プリムラが思うには、ジークお兄ちゃんもオトメお姉ちゃん好きなんだと思うなぁ!自分で気がついてないみたいだけどね。


 なんだか疲れちゃったなぁ。

 あの二人はプリムラが放っておいてもきっとくっつくよね!


 プリムラ思っちゃった。

 勝手にイチャついてろ、この変態どもめ!

 ってね!てへっちょっと口が悪くなっちゃうよ!


 あーあー!恋のキューピッドなんてやーめた!












最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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