追記 模倣者
「創造者様」
「なのです。只今戻りました」
「あの赤髪のロボットですよね? はい! 追い払ってやったのです!」
「えへへ、ありがとです。ま、所詮作り物だったのです」
「……あー、いえ。実は結構手間取りまして」
「考え方も行動原理も独特ですし、人間とも妖怪とも全く違いますし……」
「それに、レーザーばっかりで避けきれないのです。眩しくって眼も痛いです」
「そうなのですか? でもほら、創造者様のあの艦隊もいっぱいレーザー撃ちません?」
「なるほど、似て非なる……。科学って奥が深いのですね」
「いつか模して使ってみたいです。楽しみなのです」
「吸血鬼異変ですか? はい、創造者様の言った通りに進みました。全て想定内なのです。さすがです!」
「お陰様でダメージも無しです。ありがとうです!」
「勿論です。あの境界神にぎゃふんと言わせてやったのです」
「いえ、特には……あ、でもなんか、オキナの手先とかなんとか言われました。意味が解らなかったのです。誰なのです?」
「へえ、そんな神もいるのですか」
「でもそれなら創造者様のほうが上ですね! 創造者様は“何でも”創り出せますから!」
「そっちもやっつけちゃいますか?」
「え? なんで……」
「あれれ、じゃあ仕方ないですね。分かりました」
「いいえ、気付いていないようでした。終始ただの侵入者としか見てくれなかったのです」
「勿論伝えました。総て知っている、この時空は創造者が紡いでいる、この身体は復活したものである、……等々と」
「判りません。脅威としては認識してくれたと思うのですが、あの様子じゃ理解まで出来たかどうか怪しいのです」
「妖怪一の頭脳なのですよね? がっかりなのです」
「ええ、その件もです。強者が狙うような大都市なんて長野県南部にあるはずないのに……賢者ともあろう者が聞いて呆れるのです」
「強者のほうも大概です。仮に彼が飯田や松本、甲府あたりにも籠蓋を投げ込んでいたとして、籠蓋が一個まるごと消えたのならすぐに気づくはずなのです。地球の裏側の籠蓋が消えても気づいたのですから」
「何時になったら気づくのですかね。“第三者があの幻想郷に籠蓋の模造品を投げ込んだ”……って」
「なのです。その時こそ」
「分かっています。それまでにいろんな技を覚えておきたいです」
「麟はもっと強くなりたいです」
「魔法も科学も妖術も人物も、創造者様が知る全てを、いっぱいいっぱい教えてください。麟はぜんぶ知りたいです」
「覚えた数が模倣できる数、模倣できる数が麟の力量そのもの……ですもんね」
「創造者様」
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