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15/31

【Fraulein Angriff und Panzer】参考資料:戦車乗りの憧れ"虎戦車"♪


皆様、こんにちわ~♪


週末、ゆっくりしたいけどゆっくりできそうもない暮灘です(^^;


ええ~と今回は、以前にPPG正伝の方に投稿した……


ミコ

「えっ?……"虎"だぁ……"虎"がいるよっ!?」


ユッタ

「な、生で見たのは初めてッス……ユッタ、超感激ッスよ!!」


ハンナ

「おっきいですわね~」


サラ

「そりゃ、アタシ達のIV号改型より20t以上重い戦車だからね」


早速集まってきたな?

戦車大好きっ娘どもめ(;^_^A


途中で遮られましたが、以前にPPG正伝に投稿した"ティーガー"の微加筆修正版です(^^;


ユッタ

「ま、まさか……FAP02の主役戦車って……」


いや、無いから(笑)

単純にIV号改型との比較にアップしただけ。

改型には、VI号からスピンオフした技術がかなり使われてるから(;^_^A


ミコ

「そうだね~。砲塔回りとか特にそうだもん♪」




まあ、そんな感じのエピソードなので、間違い探し気分で楽しんで貰えたら幸いです♪








Pkw-VI:

Panzer kampf wagen VI(VI号戦車)


愛称

【ティーガー(TIGER)】


開発国

プロイセン皇国


主砲:

Kwk36/88mm56口径長砲×1


副武装:

M2ブローニング12.7mm機関銃×1(砲塔上)

MG34/7.92mm機関銃×3(砲塔上、主砲同軸、車体前面)

四連装75mm多目的投射器×2(砲塔左右、発煙弾/照明弾対応)

Sマイン発射器(内蔵型:砲塔内×1、外装型:車体四隅×4)


装甲

砲塔正面120mm(傾斜。ザウコフ防盾部は最大135mm):側面75mm(湾曲、電気溶接):後面/上面40mm

車体正面90mm(傾斜)


エンジン

液冷水平対向12気筒燃料直噴型ディーゼル・エンジン

(ユンカース社製の航空機用ディーゼルJumo205を元に開発された)


出力

690馬力


空虚重量

54t


最高速

45km/h


航続距離

235km


サスペンション

トーションバー&クリスティー式複合サスペンション+鋼製大型転輪


履帯

ダブルピン・ダブルブロック式725mm幅


トランスミッション

リターダー付油圧式オートマチック(前進4速/後進2速、カセット・コンポーネント)


新装備

電気油圧式砲塔旋回装置

1軸砲安定装置

2軸ジャイロ安定化合致式照準機

ザウコフ型防盾

オート・スレイブ砲発射(撃発)装置

ゲルマニウム・トランジスタ型通信機




備考

1941年12月時点では世界最強…だと思われるプロイセンが誇る重戦車。

開発は1930年代中期まで遡る。


スペイン内乱に投入されたIII号戦車は急速な陳腐化を露呈し、プロイセン戦車開発チームはIV号戦車の必要性を認識した。




各国の戦車開発スピードが思いの外早く、【手堅く小さくまとまり過ぎた設計】の為に戦車としては発展的余裕のないIII号戦車が早晩に急速に陳腐化してゆく事は予想された。


特にフランスが開発していた【シャールB1(ルノーB1)】のスペックをアメリカルートで入手した時のプロイセン陸軍の焦りは大変な物で、その焦燥はスペイン内乱で現実となったのだ。


当時、スペイン内乱に【コンドル義勇兵団】として参加していたプロイセン軍人は口々に


「敵が戦車戦術のなんたるかを理解してないから勝てたような物だ。単純な性能勝負なら完敗さ」


と言い合ったという。

そこで【シャールB1】の性能を逆算して開発の始まったIV号戦車は、【シャールB1と互角以上に戦車戦が可能】な事を最低条件に、


【将来的に出現すると思われる更なる脅威に対応できる発展的予知や拡張性を持たせること】


を前提に設計が始まったのだ。

例えば車体サイズギリギリの直径の大きなターレット・リングに重量増加に高い耐性を持つクリスティー式サスペンション+525mmの幅広履帯、初歩的ながらパワーパックの概念を導入したエンジン等がそれにあたる。


また、コンセプトは先鋭的でも技術的冒険を避ける堅実な設計を基本とした。

言うなれば発展の余地はあるのだから、新技術は熟成した後からでも取り込めるという発想だ。




おかげで30t超級とIV号戦車は計画目標値よりかなり重くなってしまったが、それ故に設計に余裕が生まれ、最初の量産型であるA型から砲塔正面60mm/車体正面45mm厚の重装甲を持ち、当時としては強力な75mm43口径長砲に400馬力の高出力ガソリン・エンジンとクリスティー式サスペンションを備え、1938年に実戦配備された戦車としては防御力/火力/機動力の高度なバランスがとれた【中戦車】として誕生したのだった。


また上のような設計コンセプトから、従来の戦車とは比較にならない高い整備性(エンジンパネルを開くとそのまま整備パネルになるような心配りもあった)を誇り、機械的な信頼性/量産性も高く、現場からの評判は極めて良好だった。




☆☆☆




しかし、兵器…特に戦車のようにまだ戦術すらも確立されてないような兵器の進歩は、まさに日進月歩だ。

極端に言えば、設計を終えた瞬間に旧式化が始まってる。


そして、IV号戦車の試作車両がテストを始めた直後から、その成果を元に【次世代戦車】の設計が始まったのだ。




実はここにプロイセンのドクトリンが顔を出す。


プロイセンの軍事行動の基本は【国防】、その中にはクラウセヴィッツ的な【積極的防衛(アクティブ・ディフェンス)】が含まれていた。


それに対する解答が、プロイセン機甲総監ハインツ・グーデリアンが提唱した機甲戦術…世に言う【電撃戦(ブリッツェン・クリーク)】だ。


つまり、押し寄せる敵が国土を踏みにじる前に、侵攻準備に集結してる所へ機動力を生かした電撃戦を仕掛けて強襲。

敵兵力を殲滅し、国土侵攻の戦力を奪うという戦略だ。


III号戦車やIV号戦車は、まさにそのドクトリンに合致するように計画された戦車だった。


だが、【キャラ設定(1941年):キンベル&レニ編】にも書いた通り、とある士官学校の学生が提出したレポートにより、グーデリアンは【敵がもし同じような電撃戦を仕掛けてきたら?】という可能性に気がついたのだ。


【国土が敵機甲師団の大規模奇襲を受けたら?】


その最悪のシナリオが実行された時、必要な手筈がそのレポートの肝だった。


機甲師団と航空機を用い、それらを移動しながら縦横無尽の防衛線として用いる【機動防御(モビル・ディフェンス)】…

電撃戦と対になる【パンツァー・シュルト(機甲防盾)】戦術こそ最良であると結論されていたのだ。




それはグーデリアンの心を動かし、上司だったマンシュタインの賛同を得た。


そしてグーデリアンは機動防御に必要な戦車は、電撃戦のそれと条件が異なる事にも気がついた。


火力/防御力/機動力のバランスの取れた電撃戦用の【中戦車】に対し、機動防御に必要とされるのは数に勝る押し寄せる敵をアウトレンジで次々と破壊できる火力と接近してくる敵に易々と貫通されない防御力…つまり堅牢な機動トーチカたりうる【重戦車】だと。


機動防御に最も多いシチュエーションは、


【待ち伏せからの先制砲撃→突進してくる敵を迎撃→後進しながら砲撃】


と想定された故に打ち出されたコンセプトだった。




以上のような結論から、機甲総監直轄のプロイセン陸軍戦車開発部門では、IV号戦車の後継たる中戦車を【V号戦車】、機動防御を担当する重戦車を【VI号戦車】と呼称し、研究開発を開始した。


そう、V号戦車が後の【パンター】であり、VI号戦車こそがこの【ティーガー】だった。








**********




中戦車は既にIV号戦車があるので、その運用実績を見てからV号戦車のコンセプトを絞ると結論され、逆に開発コンセプトは明確だが開発時間がかかりそうなVI号戦車計画が優先された。


車体の基本設計はIV号戦車を発展/拡大させた物で、より大馬力エンジンを搭載できるようIV号戦車を更に進めたパワーパックの概念が導入された巨大なエンジン・ルームを条件とされた。


足回りはクリスティー式だけでは容量不足が指摘されたのでトーションバーが併用されたハイブリッドとなり十分な容量が得られ、これに強度の高い大型鋼製転輪が組み合わされる。


結果、計算上は空虚重量60t迄の過負荷に耐えるとされた。




敵弾が四方から飛んでくる事が予想され、引火しやすいガソリン・エンジンではなく極めて引火しにくいディーゼル・エンジンが最初から選択され、このエンジンもその元設計はユンカース社社製の航空機用ディーゼル・エンジン【Jumo205】を起源とする物だ。


戦車用に再設計する際に特に低重心/低姿勢設計になるように依頼された。

ユンカース社の解答は、原型を90度横に寝かせた構造基本とし、ピストン・ストロークを半分に気筒数を倍にすることで解決した。


実はこのエンジン、本来なら試作型でさえ750馬力を発生したのだが、VI号戦車にはそこまでのスピードは求められておらず、むしろ部品の耐久性や信頼性、燃費/トルクを優先した為にデチューンを施し690馬力まで落とし、この時代の戦車用エンジンとしては驚異的な平均1500時間稼働の記録したという。




また、トランスミッションも史実と違っていて、史実では同じ方式なれど【前進8速/後進4速。16種類の旋回半径を選べる】という精巧過ぎる物だったが、PPGのティーガーは「どうせ機動防御にしか使わないんだし」という理由で、【前進4速/後進2速。回転半径は6種類から選択可能】という簡潔な物になっている。

これにより当然のように部品数が減り、また部品一つ一つの耐久性が高く大容量の大型の物にでき、大幅に信頼性を向上させた。


またミッション自体もエンジン同様に【パワーパック】という概念が導入された為にカセット・コンポーネント化され、エンジンを外さなくても車体下からユニットごと取り出し、簡単に交換できるように設計されていた。




当初は車体前面は100mm厚の垂直装甲だったが、装甲に傾斜を付ければ多少薄くても同等以上の防弾効果があるとされ、試験的に傾斜装甲が採用されたのだった。




☆☆☆




戦車砲は当初は専用の物が開発される予定だったが想像以上に時間がかかる事が判明し、急遽スペイン内乱で現場の判断で対戦車戦に転用され抜群の効果を発揮した、通称【アハト・アハト(ドイツ語で"88"の意味)】……88mm56口径長高射砲の改造型を主砲としての転用する事が決まる。




また、主砲の縦軸(1軸)の揺れを抑えるガン・スタビライザーを装備し、また合致式照準機をジャイロ・スタビライザーで2軸(縦横軸)安定化し、照準線に主砲が同調した時に発射される【オート・スレイブ撃発装置】を採用する事により、驚異的な有効射程や命中精度を記録した。


後にレニが2km以遠の目標を仕留めたり、走行間射撃で撃破を記録したのはこのシステムの恩恵も無視できないだろう。




地味ではあるが、砲旋回駆動装置にはプロイセン戦車初となるパワフルな電気油圧式が採用され、桁違いの大型砲塔にも関わらず旋回速度はIV号戦車と同等かそれ以上らしい。








**********




このような経緯を経て開発中だったVI号戦車だが、その末期…


VI号戦車だけでなくプロイセン戦車全てに影響を与える事件が起きた。

そう、ソ連とフィンランドの間に勃発した"冬戦争"だ。


CETO(欧州十字教条約機構)が義勇兵団として参加したこの戦いにおいて、戦況が全く好転せずマンネルハイム・ラインから一歩も入れない…どころか随所で各個撃破される赤軍の不甲斐なさに怒りを顕にしたスターリンは、先行量産型が完成したばかりの【T-34戦車】と【KV-1重戦車】の投入を決断する。


この時、CETO義勇兵団の中心的役割を果たしていたプロイセン軍が遭遇したのが、まさにそのT-34やKV-1だったのだ。


本格的に実戦配備されたばかりのIV号戦車に比べ、速度で上回るT-34と防御力で圧倒するKV-1との遭遇に、まるで怪物に出くわしたような衝撃をプロイセン軍は受けた。

いわゆる【T-34/KVショック】である。




☆☆☆




結局、冬戦争はソ連が一度たりともマンネルハイム・ラインを破れずに撤退、防衛成功によりフィンランド/CETO側の勝利で幕を閉じた。


ソ連は国連から追放された挙げ句に史実を遥かに上回る被害を出し、フィンランドは1mmたりとも領土を失わなかったが…


しかし、この邂逅はプロイセンにも様々な影響を与えた。


IV号戦車の本格的な強化や、冬戦争の戦闘データやT-34ならびにKV-1の残骸等を検証した上で改めてV号戦車開発は一度白紙に戻され再スタートし、また後にパンツァー・ファウストやパンツァー・シュレークに結実する個人携行型対戦車兵器の研究開発も開始された。


それはVI号戦車も無縁でなく、一番目立つ変更は垂直だった砲塔正面装甲が60度の角度を持つ傾斜装甲に変更された事だ。

同時に上方に弾かれた砲弾で照準機が傷つかぬようザウコブ型防盾が装着された。


加えて人海戦術を好む赤軍に対抗する為に【バリケードごと敵兵を薙ぎ倒せる】M2ブローニング50口径機関銃の追加が決まり、対人炸裂弾のSマイン発射器や多目的投射器の採用が決定する。


防御も転輪を守るスカート・アーマーの標準装備や、増加装甲取付ラッチ増設等の強化がなされVI号戦車【ティーガー】は完成したのだった。







皆様、ご愛読ありがとうございましたm(__)m


【突撃お嬢】には今のところ登場予定はないですが、"ティーガー"の再録でした(^^;


前書きにも書きましたが、IV号戦車改型はVI号戦車があればこそなので、乗っけても良いかなぁ~と(^^;


スペック・シート部分は同じような書き方なので、実はスペック比較できる仕様だったりします(笑)



さて、次回は何をアップするかは不明(えっ?)ですが、楽しみにして頂ければ幸いです。


では、また次回で皆様にお会いできる事を祈りつつ(__)





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