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ろくでなし
自分のことを、ろくでなしだと思います。
何をやっても長続きしたことがありません。
そんなですから、出来はいつだって中途半端。
自分のやっていることに価値があるなんて、ハナから信じていないし、勿論他人のやっていることに価値があるとも思っていません。
すぐ、虚勢を張って、何でもできると、自分はすごい人間だと、嘯いて、悲しくなるだけ。
本当は、ちやほやされたいだけ。
ただ、皆から認めてもらいたいだけ。
でも、自分からは絶対に認めなくないんです。
世の中の人間は、互いに認めあって生きている。
そういう当たり前の事が、出来ないんです。
自分が、自分だけは特別でいたいと、そう思い続けて。
心の底のどこかでは、ちゃんと気付いているんです。
自分に価値なんて、ハナからないんだと。




