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僕らの犬
僕はいくつかの想定をした。
鳴り止まないFMラジオのようでありたいと思った。
各駅停車の電車に乗った。
あまりにもくだらなくて、何度も泣いた。
人間は、こんなものであろうと思った。
犬、
僕の中には犬がいる。
これが1つの想定だ。
その犬ほきっと何事にも我慢ならなくて、痛みすら、我慢、ならなくて、犬。
頭の犬、
思いは馳せるべきであるのだ。
犬
何度も犬、
不確定。
理性が、僕らを支配するものであると思う。
理性が、僕らの誇りであると思う。
理性を信じてやまないのに、
僕らの犬は暴れたい。
犬
僕らの犬。




