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ネクロ質
どーでもいいけどさ。
死体、なんだよね。
うん、多分死んでるよ。
だって、肌も真っ白だし。全体的に、生きてない。
まぁ、でも腐ってはいない。変な匂いがするわけじゃないし、目立った外傷もない。
そんな真っ白い身体見てたら、生きてても死んでても、あんまし変わんないな、って。
理由は分かんないけど、私は愛してたんだよね。だから、口づけしてみた。
そしたら、なんだか、こう性的快感っていうか。このおへその下辺りが熱くなる感覚っていうか
そうなったら、ほら、結局動物なんてみんな一緒、やる事は同じ。
冷たいその身体を抱き締めながら、ね。
死後硬直なのかな。だから、案外大丈夫で。
それでも、動いてるのは私だけで。
言葉なんて必要なかった。痛み。響く喘ぎ声。汗。肉。要するに私も只の肉だった。
くだらない。
もう、なにもかも。
で、それが初めてだったんだ。
まー、別にどうでもいいけど。