塵山
塵も積もれば、などとは言うけれど、正直塵山に価値を見出すというのはどうにも、しかし、捨てておくのも悲しい物で、まあ、とりあえず。
これらは昔の僕が書いたらしいのだが、まあ見るに耐えない、かといって今の文章が読むに足り得ているかと、問われれば、後に残す言葉は無いのだが。
僕が何を思ってこのように書いたかは知らんが、さぞかし興奮して書いた事であろう。
君に対しての言葉は数多だが、付け加えての言葉は無いに等しい。ただ、数言、残すなら、
これを、彼に送る事だけは躊躇った方が良いだろう。
孤独な君を未来から愛して止まない僕からの忠告だ。
まあ、どうせ、君も彼も僕の言葉なぞ、聞く耳持たず、なのだろうが。
取り敢えず、残しておこうか
第一次思想の作品の一部の構想。ライトノベル的で頭悪くて良い。確かこの時『ソラウタ』とか、題を付けていた。ますます、その感があるなあ。
| 私にとっての性行為というのは、他人にとって殺人、と呼ばれる行為だった。
何が原因だったのだろう。
私は昔から血生臭い物、エログロ、スプラッター、ホラー、が大好きで、まぁ、少し異常だったかも知れぬが、それ以外の点は他人と変わらなかった。
最初は小学生の時だ。
子供は残酷な遊びをする。やたら虫を殺したり、虫の手足をもいだり。
その遊びに加担した途端、私の人生は始まった。
その時から私は、酷く暴力的になり、良く喧嘩をした。喧嘩相手の子供を血達磨になるまで殴ったりもした。
他人にとって、喧嘩とは怒りの発露であろうが、私にとってそれは遊びの類だった。向こうは本気だったが、私はのらりくらりと、かわして、勝った。いつの間にか、私は、その子供達を束ねるリーダーのような存在になった。
まぁ、此処まではいい。
只、不良への道を走っているだけだった。
しかし、私は我慢ならなかった。戦う相手が居なくなった事に。
しょうがないので動物を殺したりもしたが、素材の調達が難しいし、物足りない。
私は、戦いを欲した。
血を欲した。痛みを欲した。
そして、ある日。
我慢できなくなった私は、1人の男の子を溺死させた。
まぁ、久しぶりで加減が分からなかったのが、理由の一つであろう。
もう一つの理由としては、その男の子が殆ど抵抗をしなかった事が挙げられる。
多分、私の事を尊敬していたのだろう。やたらと私に懐いていた。
髪が長く、中性的で、おとなしく、苛めるには格好の的であったのだろう。彼は酷いいじめを受けていたようだ。
今までずっと苛められていたのが、私がリーダーとして居座り初めてから、苛められる事がなくなったのだ。
私は何のつもりも無かったのだが…否、あの頃の私は正義を盾に暴力を正当化してたような気がする。ともかく、彼は私を信頼していた。
そう、私は彼を裏山の池に連れて来て、殴ったり、刺したり、抉ったり、剥がしたり、潰したり…
全ては一方的に行われた。
私には痛みも危険も無かった。
彼はいつの間にか裸になっていた。
私はいつの間にか性的興奮を覚えていた。
いつの間にか、私の腕の中、冷たくなった彼が居た。
彼はもう、動かなかった。
動かなかった。
私は射精していた。
うまく死体を隠し通す事が出来た私の次の獲物は妹だった。
まぁ、後は言うまでもない。
全ては同じ手順で進んだ。
私が人を殺した確たる理由など無かった。一度得た快感は捨てられなかった。ただそれだけ。
只、それだけの筈。
まぁ、しかし、それは矢張り悪い事だったのだ。
世間だとか、一般とか、そういう判然としないから見て、私は悪人だったのだ。
だから、裁きを受ける。
もう、そろそろ疲れた。
だから、私はこれで最後にしよう、と思った。
が、しかし、この少年は
「自分を信じて下さい」
と言った。
私はおかしい。
世間一般からずれている事もだが、それをぬいても明らかにおかしい。
そうだ、おかしい。私は病気だ。
それを「信じて」とは…
裁きを受けるまで、少しの間だけ、私は信じてみる事にする。
「信仰は、力です」
そうだ。
信じろ、自分を。それこそが力だ。
だから
放課後、誰も居ないはずの教室から、話し声が聞こえて来る。
これって幽霊か?
「そんな訳ないよ。人が居るんだよ」
「貴様、悟りの怪か?」
「いや、声に出してたし…」
「いや、人間なら問題ない!突入だ、突入」
日向も腫れた顔で同意する。
「そうだな、入ってみよーぜ」
「入ってみましょう、だろう?あぁ?」
「あん?何でだよ?」
「年上には敬語、だ」
そう言うと日向は少し遠く見て一考し、
「…はい」
照れながら、ボソッと呟いた。
「よし!」
なら、行くぞ。
が、その時、教室から、公園で見たいけ好かないガキが出て来た。
「何で、お前がこんな所に…」
「やあ、『正義漢』、それと… 君は…僕の事、覚えてる?」
奴は0に向かって、尋ねた。
「いや、だから、忘れてるって…」
「今は、黙れ」
奴は俺に向かって人差し指を突き出す。
しー、だとさ。
「で、どうなの?」
「いや、分からない。アンタ、誰だ?」
「本当に忘れてる?僕の顔をじっと見てよ。そして、頭に刻めよ。何かの拍子に思い出すかもよ」
「…」
沈黙。
0が目を細め、奴の顔を凝視した。
「駄目だ、全然思い出せない」
0の発したその言葉は、沈黙を破り、緊張を崩した。
「…だよなぁ」
「誰だか、分かんないけど、ゴメン」
「気にしなくていいさ。じゃあね」
そう言葉を残して、奴は去って行った。
「結局、アイツ、なんだったんだ?」
頭の中に疑問しか残らない。
「そんなことより」
日向が唐突に言葉を発した。
「中、入るんじゃないんスか」
ああ、そうだった。
佐見…だったか、を探しに来たのだ。
扉に手を掛けて、開いた。
中にはしょぼくれたオッサンが居た。そして、そのオッサン佐見が縛られていた。
猿轡を噛まされて、オッサンに踏みつけられていた。
オッサンは|終
これは創作じゃあなくて、なんというか、絵で言う所のデッサン的な物として受け止めて。
| 桜。
踏切。人混み。血飛沫。
――うへー、なんだよ人身事故かぁ…
レール。バケツ。
――いや、自殺だよ自殺…
レスキュー隊員、とバケツ。
――電車に近付いたら急にあの女が飛び込んでさ…
血塗れのレールとバケツ、赤色。
――ほら、あの子の母親だよ…
少女、一人、呆然と、立って。
桜の花びらが舞う中、血塗れのまま。
「あの…お嬢ちゃん。電車にひかれたの、その…お嬢ちゃんのお母さんかな…?」
コクリ、と頷き。
「そ…そっか、あのね…。多分すぐ警察の人とか来ると思うけど…。オジサン、電車動かさなきゃいけないんだ」
『オジサン』が持っていた物は、
「君が持っててくれるかな…。」
黒いビニール袋。
「お母さんを」
「え?」
電車の下、女性の死体。首から上が。
血がポトリ、と垂れて。
お母さんが。
血が。
地面に、赤い水溜まりを作った。
少女はビニール袋の中身を見た。
桜、踏切、人混み、血飛沫。
携帯の着信音。
★
「もしもし、谷田くん?今、桜公園駅前」
右手に携帯電話、左手にトートバック、見た目は普通の少女である。
一見、普通の少女である槙野は、ある用件でここ、桜公園駅に来ていた。
「うん…うん、で桜公園保育園ってどう行けばいいの?…駅を出て右ね、分かったわ。…えっ…」はいはい、ちゃんと用意して来たわよ。…じゃあね」
電話を止めて、ポケットにしまい込む。槙野はふと振り返った。
「桜か…」
そこには今にも破裂しそうな程、桜が咲いていた。
★
「そ…そうかい。そんなにプレアデス渡来のチリトテチンってのはうまいかい…」
『そりゃ、もうオレはコレに目がなくて…』
今、谷田は幼稚園児の前で、パペットと落語もどきをしていた。
「―で、それはいったいどんな味がするんだい?」
『ヘイ、丁度プリンの腐ったような味がします』
…シーン
「ほら、またウケない」
『おかしーな、ドゲラゲラ星系では大爆笑だったんだが…』
そのうち、園児が騒がしくなる。
「つまんねーの、フクワジュツって人形が話してるフリしてるだけだろ〜」
「そーだ、そーだ、つまんなーい」
「もっと面白いのがみた〜いっ」
谷田の持ったマペットがブルブルと痙攣し
『うるさーい!オレ様はちゃんとオレが喋ってるんだっ!そもそもオレはコイツの口を借りちゃいるが、こーみえても宇宙人なんだぞ!』
園児の一人、女の子が宇宙人と
|終
なんだか中途半端な上に不快だ。そんな風に思い放った事を覚えている
| 「姫、大好きです」
「あー?唐突に、どした?」
「僕は本当に姫が大好きなんだ、と実感したのでず」
「意味分からん」
「こう、朝起きて、退屈な朝を過ごし、学校行きたくない、とぼやいて、そして電車。そう電車、そこにはもう今すぐ死んでいいと叫びたくなる程、可愛い、可愛い少女が居た。彼女の名前は姫。僕が彼女に会ったのは…」
「ウェイト!」
「何でしょう?」
「その話、長い?」
「貴女が一番よく知っているでしょう」
「私に振らないでよ、めんどい」
「面倒臭がっていたら、いつまでたっても前に進めませんよ」
「前なんて無かった!」
「それは…しょうがないですね」
「そ、仕方ない」
「ならば、どこまで行くんです?」
「学校」
「下らないですよ、絶対」
「何処でも、何時でも、下らないよ」
「まぁ、僕は姫さえいれば、何処でも、何時まででも」
「さぁて学校だよ」
「善いことなんて何も無いですよ、下らない」
「だから、家に居ても、あの電車の中で、二人きり、話し続けても、下らないって」
「何もかも、億劫です。上履きに履き替える事すら」
「おっくう?」
「面倒臭いって事ですよ、姫」
「ん、それは同感」
「授業が始まるまでの、この間。この間が僕は嫌いです」
「私も。大嫌い」
「こんな事なら、電車、見送ってもよかった。そう思いません?」
「遅刻したら、もっと面倒臭いよ」
「ああ、それは、その通りです」
「視線。私達が、何よりも嫌うもの」
「そんな物、元から存在しないと分かってても」
「気になるんだから、仕方ない」
「ああ、やっと先生が来ましたよ」
「茶番、何もかも偽物。そう思わない?」
「思っているから、今、僕と姫は一緒なんです」
「嘘吐きばっかり」
「彼等はああいう風に、自分達が幸せだ、という虚像を守り続けているだけで、それを僕達に否定する権利など有りません」
「ふーん、優しいねー」
「だって、僕達も嘘吐き。全ては茶番でしか無いでしょう」
「…それは、そう、だけどさ」
「幸せな毎日は嫌いですか?」
「それが、嘘なら」
「本物なんてないのに、ですか?」
「分かってる、分かってるよ!」
「姫の気持ちは、分かりますけど、我慢してください」
「嘘じゃ意味がないの!」
「じゃあ、彼等の一員に成りますか!」
「それが、今より本物なら」
「…好きに、してください」
「ねぇ、居ないの?」
「誰か」
「もう、言わないから、嘘でもいいから…」
「お願い…」
「独りは、嫌…」
|終
『走屍行肉』
腐り始めたセピア色の日常。
何もかもが退屈で、怠い。
後片付けをする気も起きず、ゴミばかりが増えていく。
風呂にも入らず、部屋からは常に腐臭がする。
アルバイトをする気力も無く、友達から金をせびる日々。
ボサボサの髪をかきむしり、呆けたようにただ一点をみつめる。
「あー」
俺は、ただ腐る。
初めて東京に来た時は、この無機質なビルの森が、きらびやかでとても素敵な物に見えた。
まだ見ぬ大都会、待ち焦がれた日々。そんな物無かった。
俺は絵を描きたかった。
東京に出て、絵を描きたい。
そんな子供みたいな将来性のない夢に親が賛成してくれる訳もなく。親とは、喧嘩別れで、東京に出てから一回も連絡してない。
画家になったら、
画家になって、個展を開いたら、連絡しよう、と。
あの綺麗な空や、山や、親を、失って、そこまでして、手に入れたのは、腐臭だけ。
「俺にはそれしかない」
ピピピピ、携帯が鳴る。
体は動かさず、手だけ伸ばして、やっとの事で携帯を掴む。
「あー、もしもし」
『もしもし、生きてる?』
「腐ってる」
『そうかー。大変だなー』
こいつは、大学の友達だ。
やたらと、面倒見が良く、金も貸してくれる。
こいつが居なければ、俺は今頃死んでいただろう。
「で、何の用だ?」
『なんか、オレの事、忘れられてる気がしてさ』
「は?」
『いや、ゴミ、また溜まってるだろ』
「ああ」
『捨てにいけよ』
「え、うん」
『…』
「…で、何のことだ?」
『え?何が?』
「さっき、お前の事、忘れてる、とかなんとか」
ブチッ
結局、何の用だったのか。
アイツはこういう訳分かんない事を時々するから困るんだ。
でも、その訳分からなさの所為で、気力が湧いてきた。
「ゴミ、出しに行くか…」
一つため息をついて、立ち上がり、気付く。
「得たもの…」
確かに、アイツも得たものだよな…
「ははは、まさか…、そんな訳無ぇよなぁ」
…だよな?
ゴミ捨て場に行くと、大量のカラスが群がっていた。
「あ?なんだ、これ?」
尋常じゃない量だ。カラスが多すぎてゴミ捨て場が有るのかすら怪しい。
クァ、クァ、と、カラスの群れ。
あー、面倒くさい。
「どけ!」
ゴミ袋を盾のように構えつつ突進する。
バサァ、バサァ、クァ、クァ。
「うおぉぉー!」
うおっ、コレはキツい。
なっ、いや、痛い。
すいませんすいません。
なんか、すいません。
「っあ」
取るな!それ、財布だって、いや「痛っ!」クァ、クァ、うるせぇ、待てよ、うわっ!……
と、まぁ、血だらけ、羽根だらけになった訳で。
汚いのは、いいさ。攻撃されるのも、まぁいいさ。だが、財布は、財布は、畜生!
「お前ら、絶対許さんからな!」
覚えとけよ!
クァ、クァ。
返事すんなし!
「…あの、スイマセン」
女の声だ。
周りを見渡す、何処だ?
「こっち、です」
ガサガサ。
音のする方を見ると、
そこにある黒いビニール袋から、人間の右手が出ていた。
「うわっ、てか、え?」
わしゃわしゃ。
「出して、おねがい、です」
つい、ビニール袋を開けに行こうとしていた俺を自制する
人間がはいれる大きさじゃないぞ、このビニール袋。
これは、どうすればいいんだ?
よーく、考えるんだ、俺。
あれを助けたら、俺は確実に平凡な人生を手放す事になる。
よし、絶対に振り返らない。何も見て無かった。
そう思って、歩き出す。
危険な事に関わってたまるか。
これで、俺はいつも通りの生活を…。いつも通り?
いつも通り、ってなんだ?
腐臭のする部屋に帰って、故郷の思い出に浸って、腐り続ける事か?
……
立ち止まり、足を見つめる。
靴の先は絵の具で染まり、何とも言えない色合いになっていた。
「あ、ありがとうございます」
「……あ、はい。いや、うん。なんというか…」
いや、出してみたはいいが、彼女、人間の形を保ってなかったというか、あー、うん、
バラバラだった。
「も、もう一つ、お願いがっ、」
「……」
「直して下さいっ」
……どうやって?
持って帰るか?
「……とりあえず、もう一回ビニール袋の中詰め直したいんですけど、いいですか?」
「い…嫌です」
「……」
「……」
素手で生首持ち帰るのか、俺。
ゴミ捨て場が家に近かった事もあり、なんとか、見つからずに、生首を持ち帰る事ができた。
そこまではいい。
その後が、問題だ。
「……えーと、直すってどういった感じに?」
机の上に置かれた彼女に尋ねる。
「あ、組み立てて、縫ってくれればいいです」
「……糸とかって、裁縫用で大丈夫ですか?」
「とりあえず、なんでもいいから、固定しとけば、治りますんで」 あ、治るんだ。
てっきり、どんどん継ぎ接ぎになるのかな、とか思ってた。
というか、一番訊きたいのは、
「えー、何というか、こんな事訊くのは失礼かもしれないんですが、…生きてるんでしょうか?」
「……ふふ、変なこと訊くんですね。死んでるに決まってるじゃないですか」
……笑われてしまった。
取り敢えず裁縫用の糸とか、一式買いに行く事にした。
ホームセンターでそれらしき物を物色する。
色とりどりの糸や、針、とかそういう物を見ていると小学校の頃を思い出す。
図工とか大好きだったな。
なんかよく分からない物作ったりして。
絵、か。
長い事描いてないな。
もう、描くことも無いだろう。
「1900円になります」
ちょっと、今、冷静になった。
今の状況を確認しよう。
美大の為の金は全部、爺ちゃんに出して貰ってる。生活費までは流石に貰えない。
ちょっと前までは、バイトして稼いでいたが、今は腐ってる。俺の生活は殆ど友達のおかげで。
と、なると、このお金はどうなる?
この、決して俺の得にならない金は、何処に消える?
あー、んー?
――オレの事、忘れられてる気がしてさ、
思い出すは親友(金)の存在。
アイツに払って貰おう。
「ただいま。帰りましたよー、と」
扉を開けた途端、腐臭が広がる。
これは予想以上だった。普段、俺はこんなに臭いのか。
「あれ?」
あの娘が居ない。
確かに、机の上に置いたはずだが…
「何処に居るんですか?居たら返事してください」
俺の声だけが、響き渡る。
焦る。
心臓の鼓動が早くなり、息切れする。
「何処に…」
何処に居る?
狭い部屋だ。隠れる場所などない。
何処だ何処だ?
机の下、押し入れの中、冷蔵庫の中、
どこだどこだどこにいる?
眩暈がする。頭が痛い。胃が、胸が、心が、
痛い。
苦しい。
身体中に不安がのし掛かる。重い。
視界が螺旋状に歪む、ぐるぐると。
白い、
いや、透明だ。
それも違う。これは、
透明な白。
「……、」
誰かの呼び声が、する。
起きなきゃ、いけない。
でも、眠いよ。
まだ、まだ、
俺は、腐っていたい。
「……、……、」
ああ、五月蝿い。
俺は、死体なのに。
只、消え果てるだけのはず。
朽ちて、土に還って、
世界に、成る。
「……、……、……、」
駄目なのか。
俺は駄目なのか。
分かってる。
分かってるよ。
だって俺は、
「生きてる」
「わっ!」
「うわっ!」
目覚めれば、赤い糸で継ぎ接ぎになった彼女が俺をのぞき込んでいた。
「びっ、びっくりしたー…」
「……それはこっちの台詞ですよ、」
「だっていきなり起きるから…」
ふー、と息を吐く。
なんで、部屋の真ん中で寝てるんだ?ゆっくりと、記憶を手繰る。
確か、俺は家に帰ってきた後、彼女を縫おうと思って、小さい作業台みたいなのを取ってきたんだ。粗大ゴミから。
で、彼女を取り敢えず大まかに縫ってたら…
「縫ってる途中に私、眠たくなって…」
ああ、うん。寝た。
服とか脱いでて、しかも俺という「男」に、体を弄くられてるにも関わらず、寝た。
迷い無く、寝た。
「だって、なんか、安心して…」
「…俺、凄い緊張したんですけど」
まー、ともかく、彼女を縫い終わって、疲れてた。
それで、自分で気づかない内に、寝たんだろう。
「ところで、さっき、何の夢見ていたんです?」
「え?」
「起きた時に、生きてる、とかなんとか、言ってたから…」
何の夢?
思い出せない。
だが、不安で嫌な夢だった。
「生きたまま、火葬される夢でも、見たのかも、知れない…」
です、と言おうとした時、彼女が立ち上がった。
「あ!」
「どうしました?」
「勝手にあなたのパジャマ使ってます!」
「え?はい。別にいいですけど」
「…今更ですけど、あなたの名前、聞いてもいいですか?」
「名前?」
「名前、です」
色々、唐突すぎて、何だか分からない。
「…海、ですけど」
「カイさん、」
――ありがとうございます
その一言は、何故か俺の頭の奥底に滑り込んだ。
「あー、すっきりしたー。言葉にするのっていいですよね」
そうか、
そうかも、知れない。
長い事、お礼なんて、言われてなかったから。
「…どういたしまして」
どうも、照れくさかった。
夢の中では、面白く無いことを面白く感じたり、そこまで悲しくないのに泣いてしまったり、とにかく感情が増幅する。
起きてる時にみる夢も同じ、出来る訳ないことが出来る気がしたり、どうでもいいことで怒ってしまったり。
夢を追い掛けても、なんの足しにもならない。
「お腹が空きました…」
そうお腹が空くだけ…、ん?
「飯、食べるんですか?」
「食べますよ!」
「お金とか持ってたり」
「しませんよ!」
そうか、困った。
「でも、俺も持ってないです」
「…じゃあ、わたし働きます」
「無理です」
「やってみなきゃ分からない、ですよ」
その言葉は、
俺だ。
強情な、俺。
「夢を、追い掛けてなんの足しになりますか?」
「お腹いっぱい、ご飯を食べる事ができます」
「叶った場合でしょ、ってか、どんな夢かで変わってきますよね、それは」
「じゃあ、心がいっぱいになります」
心が。
何も、考える事が出来ないぐらい、夢に食い潰されて。
「夢が、」
その心に詰まってた夢が、
「無くなった時、何が心に残る?」
「なにも、残らないのが正解です」
じゃあ、俺は、正解なのか、正解の道を選んで腐ったのか。
「だから、夢追人は転職できないんです。」
そうか、正解か。
それによって何かが改善される訳では無いけれど、同意されると、いい気分だ。
「あー、名前なんでしたっけ?」
「ベアトリーチェです。ビーチェって呼んで下さい」
「外人だったのか…」
「いやいや、あなたが望む人種ですよ。だって、全ての芸術家が一度は会う事になる理想の女の子ですから」
じゃあさ、ビーチェ、
「ありがとう」
「どう致しまして。ね、言葉にするといいでしょう」
「ああ、気持ちいいな」
「幸せですね」
「幸せだ!」
「にゃー」
「シャー!」
「ぎにゃー!」終
これは走屍と対になるはずだった物だ。同じく一年前のはずだが、まるで覚えていない。これを書いていた僕は酔っていたに違いない。プロットもどきを書いている辺り、酔いを強く感じる
|『ハイテンションにキメろ』
「あれが、火事である事は火を見るより明らかだ」
鈴木は確かに、聞いたのだ。
如月が、自分の家が燃えているのを見て、そう呟いたのを。
鈴木は非常に焦った。
非常に高い声でキャンキャンと喚くのが如月という女の常である。それなのに、淡々と冷静に、ポツリと。
流石の如月も、自分の家が燃えるという余りに非現実的光景におかしく成ってしまったのだろうか。いや、元から如月はおかしいが、この場合おかしい点は彼女のテンションの異様な低さと、呟いた内容のセンスの高さだ。
如月が普段言う冗談は、小学生並みの下ネタである。特にスカトロ系。
その如月の口から、ある程度考えないと出てこない、この様な冗談が発せられる訳がない。
鈴木は散々迷った挙げ句、呆然と火事を眺める如月の横に立ち、呟いた。
「お前、今日誕生日だったよな。おめでとさん」
「吹き消すか…」
二人はその後、五分の間、消防署に連絡せず眺めていた。
「んで、結局何で燃えてた?」
あの事件から一週間。
家が無くなった如月は鈴木の家に住む事になった。
「いやあ、詳しい事全然分からん。ただ、恐らく、アイツ。…ほら、確か、そうだ、ジェイソン!」「田中な。ってか自分の彼氏の名前忘れるか?…で、田中は?」
「絶賛行方不明中ッス」
田中はクスリをやっていた。
如月曰わく、如月の彼氏である田中はおかしくなった挙げ句、自分の家に火を点けて逃げ出したのではないか、との事。
「連絡無いのか?」
「無いね。今頃、盗んだバイクで走り出してると思う」
「分かった。俺の方でなんとかする」
鈴木は立ち上がった。
「ところで、お前ら本当に付き合ってんだよな」
「イエス!愛し合ってんぜ!」
「なんかな、せめて、名前ぐらいは…」
「いや、忘れたのは冗談だけど」
ハイテンションな主人公(だぜ女)
クスリでキメてるその彼氏。(組の殺し屋)
組の幹部の鈴木さん(いい人)
そんなハイテンションな日常が起こすハイテンションな奇跡。
|終
わりかし綺麗である。当時、ブログを作ろうと思っていたらしい。重ねて言うが、多少妙だが、今見てもわりかし綺麗である。
| かなり前の話になるんだけどさ。朝から雨が降ってた、そんな日、学校の帰り道で、バッタ、拾ったんだ。
いや、バッタ、なのかな。
自分、昆虫に詳しくないもんで、見分けつかないんだよな。
まぁ、いいや。
でもさ、その拾い方ってのが、運命的だったんだよ。
そう、傘立てから傘を取り出そうとしたら、そこに、居たんだよ。
バッタが。
自分の傘の取っ手に。
それを見た時、何故か自分は、
―嗚呼、蟋蟀だ。
って思ったんだ。
なんでだろ。どう見ても、コオロギじゃない、それくらいは自分にだって、分かってたんだけどな。
まぁ、ともかく、そんな理由で、このバッタの名前は『コオロギ』にしとく。
そうそう、その『コオロギ』を見たとき、払いのければいいんだけど、何故か振り落とす気にならなかったんだよな。
だから、雨上がりの、潤った空気の中、取っ手の根元を慎重に持って、『コオロギ』が落ちないよう、揺らさないように、歩いた。
● 写真
何だか、長年の知己と一緒に帰ってるような、心強さがあった。そんな帰り道。
いい気分だった。
―なぁ、蟋蟀。我達、前世で友達だったかもしれんな。
『コオロギ』は答えず、ただ、四本の足で、傘の上に立ち続けた。
朴訥なその仕草が、なんとも愛おしくて。
バスに乗った。
周りの人は全く気にもかけない。
『コオロギ』を傘の上に乗せた自分に。
いや、単に、バッタを見詰めて愛おしそうにする、怪しい男子中学生を見て見ぬ振りをしただけかもしれないけどさ。
でも、自分には、その事が不思議で、まるで異世界に来たかのような、気分になった。
窓から差し込んだ、日の光が当たる。暖かくて、心地いい。
● 写真
そこで、ある重大な事実に気付いた。
『コオロギ』には下半身が無かった。
呼吸をする度、切れ目から、体液が溢れ出す。
―大丈夫だろうか。
不安になる。
そういえば、今日は雨が降っていた。
バスから降りると、止んだはずの、雨がまた降っていた。
傘はささなかった。させなかった。そんなこと、出来なかった。
ただひたすら、駆ける。
『コオロギ』が死なないよう、見ない内に、消えてしまわないように、ずっと見詰めながら。
電車に乗る。
落ち着かない気持ちで『コオロギ』を見る。
『コオロギ』は死にそうな身体を引きずりながら、傘の取っ手に戻ろうとしていた。
―其処がお前の終わりの場所なんだな、蟋蟀。
呼び掛けても、それには答えず、ただ、最後の場所へと、向かう。
随分と、時間が過ぎた。
『コオロギ』は自分の手によじ登り始めた。
死に際に、友に最後の挨拶でもしようとでも言うのか。
そんな風に諦められる状況ってどんな状況だよ。
自分の死を感じて認められるなんて、どんな気持ちだよ。
自分には分かんないよ。
自分はそんな事できない。
死にたくないよ、離れたくないよ、死なないでいてくれよ。
―我は
諦めたくない。
自分が正に泣きそうになっていた時、『コオロギ』は力尽き、動かなくなって、そして、
消えた。
有り得ない、と思うが、確かに消えた。
周りを探したが、何処にも、『コオロギ』は居なかった。
何だか、『コオロギ』に相応しいような気がした。
空は晴れていた。
不安定な天気だった。
でも、それから、ずっと、何日も晴れていた。
雨が、例え降ろうとも、自分の中では、晴れていた。
『コオロギ』には、きっと、また会える気がした。
雨上がりに、また、宜しくな。||終
書きかけであったのか、これで終わりなのか。確かこれは雨月の彼氏が死ぬまでだったようだが、今僕が考えているのとは大分違うようだ。
| 生きる事とは、罰だ。
我々、人間は生まれながらにして罪を背負っている。その罰として、生きて、死ぬ。
その罰の中で幸福を見つけようと、それは不幸の発生源でしかない。だから、幸福にならなければ、不幸にもならない。
それに、罰の中で起こった事は全て死によって清算される。
つまり、僕が言いたいのは「結局、みんな死ぬんだよ。死んだら何も残らないんだよ」って事で。それなら、せいぜい、この世に未練を持たない様に、怠惰に人生を食い潰して死のう。
そう、思ってたんだけど。
僕は昔から、「死」が怖かった。
死にたくなかった。
でも、他人の死を見て何か感じる事はなかった。
要するに、超利己主義。僕は、僕が認識する世界は僕によって成り立っている事を知っていたから。
他人の世界はどうやっても認識できないし、証明できない。
泣きたいな。ね、泣いて良い?
だから、僕はいつも
|終
なんらかに対する感想だがのそれ。実名は削る。
| というか、どっちも頭をおかして、浸して、犯す、事に変わりはないのだから結局の所変わらないのだな。しかし、自分の脳味噌はとっくのとうに、溶けて、耳から流れてて、もう、おかしいから。何がおころうと全く問題ないのだ。
そもそも、死体みて、何も思わないどころか、興味が湧いた時点で素質があったのだと諦めた。
素質?何の素質だろう?
自分の中はスッカラカンじゃないか?そうだよな?
周りの人が死んだ事なんてない。いつだって、普通に過ごしてきた。平凡な、中学生じゃないか。死体に対する興味だってそうだ。平凡であるが故の興味だろう。
嘘吐き!、と誰かが叫んでいた。
あれは、誰だろう。知った事ではない。
そうだ、彼処で叫んでいる少女なんて知らない。
最初も最後も屋上で、引きこもりで、手袋をしていて、夏でも、手や足が隠れるように、長袖長ズボンで、誰かと喋る事にも慣れてなくて、常にオドオドとしていて、でも、実は聡明で、話が面白くて、笑顔が猫みたいに可愛い、そんな少女を自分は知らない。
チェシャ猫なんてあだ名も付けてない。腕を隠しているのは、リストカットの傷を隠す為だって事も知らないし、ましてや、相談にのってやった事もなければ、励ました事もない、バレンタインに作って貰ったチョコが、甘過ぎて、でも、言う事が出来なくて、我慢して、「美味しい」なんて嘘もついてなければ、2人きりで、ガラガラの遊園地に行って、「貸切みたいだね」とか、笑い有って、その後、告白された事もなければ、愛してもいなかった、好きでもなかった、飛び降りなんて見てないし、死体を抱きかかえながら泣いた事もないし、手を持ち帰って、冷凍庫に入れて保存してもいない、だから自分は狂ってなんかいないんだ。
故に、もう、手も駄目になったし、自分の頭も駄目になった、だから、もう、諦めて認めよう、なんて思ったこともない。
ゆえに、チェシャを殺したのが、誰かも知らない。
∴、∴、ゆえに、
∵、∵、
自分は犯人じゃないし、そもそも自分なんて、存在しないんだ。
∴、世界もない。
∴さぁ、どこに行こうか?
|終
これは恐らく、中学生の頃ではないか。
| 『死、しかし、希に、生』
死にたくない、と母が呻いた。それが最後の言葉だった。
死にたい、と父が呟いた。それが最後の言葉だった。
死ぬ、と兄は宣言した。それが最後の言葉だった。
昔から、僕の周りには死が纏わりついていた。家族は皆死んだ。
死にたくない、
そう、死にたくないのだ。
僕は死を嫌悪する。
死にたい、
そう、死にたいのだ。
僕は死に渇望する。
死ぬ、
そう、死ぬのだ。
僕は屋上から飛び降りた。
落ちる、落ちる、
世界は歪み、視界も歪み、
迫ってくる地面を見て
「僕は起きた」
そうだ、起きた。
脳は急激に覚醒に向かう。
瞼を開けようと思えば、直ぐに起きれるだろう。
だが、僕は起きない。
必死になって、目を閉じる。
現実を見たくない。
素敵な夢を、見ていたい。
まだ、僕は起きない。
|終
ここら辺は連作と言えるかも知れない
|『影』
影ってのはいつ見ても飽きない。
が、やっぱり影でしかないのだろう。
光が当たってない部分。
ただ、それだけ。
でも、
いつ見ても飽きない。
そんなもん、だよな。
其処には有るべきものしかない。
意味もない。
けど、
其処に意味を求めるのが、
楽しくて、楽しくて、
堪らないのだ。
|終
|『夢』
ノーカウントだ。
死んでも、
殺しても、
酷い事も、
悪い事も、
ノーカウント。
だから、なにをしてもいい。
此処は願いが叶う場所。
だけど、願いもノーカウントだ。
幸せも、
家族も、
恋人も、
友人も、
何もかも、無かった事に。
あ、自分も。
居なくなった。
|終
|『心』
其処にある。
いつでも其処に置いてある。
でも掴む事は出来ない。
手に取る事は出来ない。
でも其処にある。
不安な時も
辛い時も
其処にある。
だから、
安心するといい。
| 終
この一つだけ題が無かった、今つけるとするなら、生命の川?センス無いなあ、僕。
| 瞼を閉じて、
黒をじっと見詰める。
最初はピントが合わない。
でも、その内、赤が見え始める。
血の色、流れる動きが見える。
血の川を見てると、光がポツポツと増え始めて、
やがて星になる。
星は宇宙を創り、
世界を創る。
綺麗だ。
でも、興味はない。
だから、瞼を開けた。
|終
支離滅裂に足掻いたのはこれが初めてではないか。という意味では重要である。
| 灰色ノ廃墟、紅イ少女
紅イ少女ガ、 ニタニタ 嗤ウ
紅イ口ヲ、 歪メテ 嗤ウ
紅イ、スカアト ハタメカセ
紅イ、靴デ 走ッテク
紅イ、夕焼ケ 走ッテク
「向かう先は、灰色廃墟」
紅色ナノハ何故?
「その顔も」
「その足も」
「その手も」
「その体も」
「その眼も」
「その指も」
「その心も」
「その涙も」
只、ヒタスラニ 紅ク
泣キ叫ベドモ 助ケハ無ク
「その灰色の中で、君はひたすらに紅く」
可愛ラシイ
灰色廃墟ニ、テルテル坊主
其処ニ残ルハ 紅イ靴
「因果応報、天誅か。きっとこれは3日目の夢だろう」
蝉
が
死
ぬ
ま
で
後
、
4
日
。|終
これはどうみても途中である。どう続ける気だったのか
|ある引きこもりA
人が苦手だ。
人が自分を見ている、それだけで息苦しくなり、鼓動は加速し、身体中の動きが止まる。
逃げ出してしまいたくなる。
だが、それすら出来なくなり、周りの音も聞こえなくなって、世界と隔絶してやっと、安心する。
怖くて怖くて、たまらない。
視線はとても鋭利な凶器なのだ。
だからといって、人である以上、生きてく上で、ある程度は人と向き合わなければならない。
だからネット販売である。
そして、宅急便の人から、なるべく目を見ないようにして受け取る。それだけでも、私には辛く苦しい行為だと言うのに。
お金が、無くなった。
無くなってしまった。
働かなければならない。
どうすればいい?
「なぁ、どうすればいい?」
どこから働き口を見つければいい?
「なぁ、お願いだからさ、教えてくれ…」
私は、パソコンの液晶に頭を下げた。末期である。
お腹が空いたような、胸の中に空洞があるような、自分を抱き締めたいような、そんな気分になった私は、パソコンの前で跪いた。
ある殺人鬼Z
今まで俺には自我なんて物はなかった。
学もなけりゃ、道徳も信仰もない。そんな俺は人なんかじゃなく『人間という動物』だった。
ただ、本能の赴くままに生きた。
そんな俺に自我をくれたのは、東だった。
東、という男は、自分の善意を受け取らず、暴言を吐く、俺に対して善意を向け続けた。
俺はその内、東が本当の善意を向けてるんだと思って、つい、話し掛けてしまった。
―何故、お前は俺なんかに?
―僕は、この世界で、生まれた時から悪い人が居るわけないと思っているんです
それから、俺には殆ど分からないような難しい話をぺらぺらと喋って、
―だから、元々が大丈夫なら、元に戻れると、思います
要するに、ただ死刑を待つ俺に、まだ人生やり直せるよ、とかほざいた訳だ。
東は、俺の刑を軽くする事に尽力した。
俺は、俺の刑を重くする事に尽力した。
東がどうだったかは、知らないが、少なくとも俺は、東と争ってるようで、楽しかった。
俺と東の考え方は、真っ向から食い違った。
俺は、人間は一人残らず悪人で、更生するには死ぬしかない、と考えて。
東は、人間は一人残らず善人で、きちんとやれれば、きっと更生できる、と考えた。
まぁ、でも、東の事を、根っからの善人と認めてしまった俺は、とっくのとうに、そんな考え、捨てていたのだが。
そんな東がある日突然|終
あ、これ凄い楽しかったの覚えてる
| 分からない事がある。
「ふざけるな」ってやつ、アレが一寸ばかし分かんない。別にふざけたきゃ、ふざければいいじゃない?僕なら「ふざけろ」って言うね。わざわざ他人を矯正する必要がないからね。ほら、他人てのは掃いて捨てる程居るじゃない。だから、一人しか居ない自分を先に変えるべきだね、そうだね。
というよりさ、他人と会話しようとする気持ちが分からない。自分と会話すればいいじゃない。幸せだよ、ワンダーランドよ。こう、自分に都合のいいランドよ。陰謀論で形作って、自分以外と戦うのは馬鹿がやる事。結局その敵なんてのは、自分の中にしかいない幻覚みたいなもんでしょう?実体のない敵を倒せる訳がない。だから、元から都合のいい世界を作ろーよ。
別に現実の世界に価値なんてないのさー。だって現実の世界でどんな苦しい事があっても、こっちで幸せなら問題ないでしょ。
そうなんだよぉ。
そうだよ。
なのに、なんで苦しいのかな?
僕には分からないよ。
僕なんかに分かる事なんて一つも無いよ。元からこの世にゃ、何も無いよ。たった一つ、ただ一つ、自分があるだけ。
その一つの自分すら理解できない、思い通りにならないなら、どうすればいい?今、これを考えてる僕は思い通りじゃないの?この僕は本当に僕?思い通りにならない僕が本当の僕なら、思ってる僕は本当に僕なの?それとも、本当の僕は両方の僕を集めた時に復活、いやまだ足りない、七つの僕を集めて復活、里見八犬伝。いやいや、よくあるパターンで本当の僕なんて無かった、七つの僕を集める間に手にいれた努力友情勝利こそが僕なんだなんて、吐き気を催すから止めてくれ、辞めてくれ、病めてくれ、病んでいてくれ、それを僕は精々末永く続く事を祈るだけなんだムカつくな、だれか救ってくれ、狼が生きて豚が死ぬ世の中を、世界を、つまるところ自分その物を助けてくれれれのれー。
不完全な自分はそう思ったが、完全な自分はくだらない戯れ言に聞く耳を持たなかった。
完全、それはシメントリー。不気味であり、また、美しい。また、醜い。両性具有であり、全てを有する。
しかし、全てを有さない完全なる無である。
無であるなら、全てを有する事と矛盾するが、全てを有しているから、全てを有して居なかった。
無はそこに居る、無でない不完全な自分を殺し、其処に無を作る事で無を作って、完全であり、また全てが欠けている為不完全である自分を作り出し、それを自分としたが、それは自分と呼べる要素を全て排除したため、自分とは呼べず、無と名付けるしか無かった。が全てを有しているので全ての呼び名を持っていた。
全は何でも出来た、がしかし、全であるため無を有しており何もする事が出来なかった。しかし矛盾を有して居たので何でも出来たたたたたたたたたたたたたたた。
その手記(と言えるのかどうか)はそこで終わっていた。
これはどうやら叔父さんが晩年になって書いた物らしい。
「いや、終わるもなにも、最初からクライマックスでしょ」
「うん、まぁ、そうなんだけどね。そーゆー意味じゃなくてね、物語的に、みたいな」
「あー、物語性どこに有ったよ?」
彼はそう言いつつ、頭を抱えて机に突っ伏した。
「まあ、そうなんだけど書き終わった、みたいな」
「いや、分かっちゃあいるのよ、認めたくないだけで。なんだよこの文章。逆に才能あると思うよ、うん。で、なんだ?俺は何すればいいの?この圧倒的な才能を前にして。」
そう、僕は彼に依頼があって読んだのだ。
この手記を見つけたのは、遺品を整理した時だった。
見つけた当時は、汚い手帳程度に考えて、まさか、こんな怪文書が書き込まれているなんて思いもしなかった。だが、その時、手帳の手触りがなにかおかしかった。
「人の皮だったんだ」
「マジで?」
おかしいと思って、大学の友達に調べて貰うと、間違い無く、人の皮らしい。
まぁ、それで探偵を職業にしてる
「お前に頼みに来たんだよ」
「いやいや、まだ早いって、話まだ掴めねーよ。俺、なに調べるの?探偵舐めてんの?」
「いや、なんか警察に渡したくないから、それに近い職業のお前に」「近くない!近くないから帰って!」
「ま、そう言わずに持っててよ。処分は全部任せるから」
「いや、警察に渡せよ!」
「呪われそうじゃん」
「いや、自分で持ってる方が呪われるって!」
「呪われるの、僕じゃないじゃん」
「俺じゃん!」
「解決」
僕はその場を後にした。
次は僕は空を飛んだら病んでいてくれ、個人を飛んだら病んでいてくれなんか警察程度に渡したくないから、そう言わずに持ってて貰うと友人は空を飛んだら病んでいてくれなんかに調べて貰うようになって書いた物らしい?僕は空だろうと思ってるから書き込みを整理した舐めてんの中に調べて貰うことらしい。いやまだ掴めねーよむしろ全であるとはその場だろうかおかしかったねんけどー。現在は呼べず、探偵僕なら問題ないでしした芸術家たちに調べて貰うようになって書いた物らしい。いやまだ人生やり直せるからホームレスとは呼べず、手帳の手触り、手帳のは呼べず、手帳のだよむしろ全時間で持っててよむしろ近い職業のお前に渡せよねー。!。いやまだ人生でしょ。書き込みして居たので何でも出来たたたたたたたたたた。いやまだ人生でしょ。あなたじゃん!その手記を整理した芸術家たちに渡せよねー。その手記を整理した。その手記を飛んだら病んでいてくれなんかに渡せよねー。その敵だよむしろ近い職業のお前に渡したくないから、手帳のだよむしろ全ての呼び名を後
に頼みに突っ伏して貰うクライマックスでしょ。
クライマックスでしょ。その敵だよむしろ全てのクライマックスでしょ。その敵だよむしろ全てのクライマックスでしょ。その手記を後に突っ伏してよねー。その手記を飛んだら病んでいてくれなんかに突っ伏してよねー。いやまだ人生でしょ。その敵だよむしろ全てのクライマックスでしょ。いや、手帳のだよむしろ全て排除したため、手帳程度に突っ伏してよむしろ全て排除なんかに頼みすらせず、それで、それで、それで、間違い無く人らしい。その敵だよむしろ全てがなにかおかしかったねんけどー。その敵だよ、遺品を飛んだら病んでいてくれなんかに頼みすらせず、遺品を後に頼みすらせず、大学のだよ、大学に頼みに頼みに来たんだよねー。その敵だよ、大学に来たんだよねー。
|終
アメリカに行った時、書いていたが、疲れて止めた物だ。
| 私は二週間、米国に渡る事になった。その様子を此処に記そうと思う。
私は、リムジンバスに乗っている。隣には友人が座っており、又、後ろにも友人が居る。
隣の友人は、陸上部に属しており、非常に足が速い。その速さは東京都で一番だ。いや、比喩ではなく、本当に彼は都大会で一位を取った事がある。今は、変わってしまったようだが。
彼の特技はそれだけでは無い。数学の成績が、突出して良いのだ。理論的な思考に優れており、何が最善であるか、瞬時に判断する。一緒に居ると、とても便利だ。 そんな理系運動部の彼が、文系文化部の私と、仲がいいのか。その理由は、彼がオタクである事に限る。そう、彼はオタクだ。
| オタク、という言葉の定義は、曖昧で、区切るのはとても難しい。とりあえず、此処では、アニメ、マンガ、ゲーム(彼が特に好むのはFPS、エロゲに限られるようだ)、に詳しい人としよう。
私もオタクだ。よって通じ合い、二人の距離が縮まるのも当然と言えよう。
私は本を読む彼(此処ではチータ君としようか)に問いかけた。「チータ君、君は何を読んでいるのかい?」
すると、チーター
終
これはまんまで、とても恥ずかしい。余りに恥ずかしいので、付け加えるべきか迷ったが、仕方無いので入れた
| これは塵芥の話であって、私の話ではない。
塵芥には性別は無いし、また、過去未来永劫、常に「ない」という形で存在しているから、年齢もない。
ただ、私は、塵芥の事は良く知っていて、しかし、塵芥は、私の事を知らない。
そして、塵芥の「話」は、私の人生に良く似ている。
だから、私は、塵芥の人生を語るのに、最適な存在だと思う。
と、以上の理由を踏まえて、僭越ながら、塵芥の人生について語らせて頂く。
塵芥は帝王切開で生まれた。
母親の中から取り出された時、塵芥は泣かなかった。それどころか、息も絶え絶えで、生まれながらにして、死にかけていた。
すぐさま、沢山の管やマスクに繋がれ、両親を不安にさせた。
塵芥は、両親にとって、二番目の子供になる。
家族の中での位置は、さながら身体の弱い次男坊といったところか。
この家族には、ある身体的特徴があった。
白髪だ。
子供の頃から、白髪が生えている。
それは、生まれながらにして死にかけていた塵芥を象徴しているかの様に見えた。
塵芥は、予想を裏切らず、二本足で立つ頃になっても、肺や呼吸系器官が人より劣っていた。
幼い頃から、薬を飲まされていた所為で、常に口を開け、ボーッとしていた。また、同じ理由から、活動的ではなかった為、女の子と間違えられる事が多かった。
始めて喋った言葉は「ぞう」だった。
それまで、何も喋らず、目の前に有る物を見詰めていただけの赤ん坊が、はっきりと、小さいが響き渡る声で、「ぞう」と呟いた。
しかも、本物のゾウではなく、ゾウの像を見て、呟いた。
「ぞうのぞう」である。
これは、恐らく、確信犯だ。
そんな、塵芥に取っての「最初」の記憶は幼稚園生の時だ。
朝、目覚めて、布団から、のそのそ、這い出す。
その時、|終
うん?これはなんだろう。もしかしたら本当の独白だったのだろうか
|『誰か、オレの独白を聞いてくれ』
オレは主人公じゃない。
だからといって、モブではない。名前はある。
主人公のライバルやヒロインでもない。
主人公に影響を与えない。
格好いい事もしないし、成長もしない。
どうやっても、物語にはならない。
これは、そんなオレの独白だ。
物語の主人公は、
|終
ええと、後は 狂人観察日記、鯨面文身など有ったが、題だけで中身は諦めていた
他は諦める気の無い物なので少し後に書いてみようと思う。
まあ、ほかにも酷い物はあるが、纏めるのが面倒なので今度。
それでは最後に、祈ろう。
幸あれ。




