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桜の枝を(略

桜の枝を折ったのは私です。

で、だから、どうですか。

私は罰されますか。

私は救われますか。

かみさま。

どうですか。


告白してみましょう。

例えば昨日、私は家庭ゴミをスーパーで捨てました。

例えば一週間前、私はコンビニ店員がお釣りを間違えている事に気付いていました。

例えば一ヶ月前、私はあの女子高生と中年男性のカップルがいかがわしいホテルに向かっているのを見過ごしました。

例えば一年前、私は彼女が自殺しようとしている事をいち早く気付いたのに止めませんでした。彼女はいい先生に諭され自殺を思い留まったそうです。好かったね、と微笑む裏で糞食らえと叫んでました。

例えば五年前、2008年の6月15日、4時31分に君が死んだ事をあたかも悲劇で私が哀れであるかのように味付けした詩文を一年前に投稿しました。本当は、そんなに悲しくありませんでした。ただ、君のいい匂いが嗅げないという事は少し残念に思いました。

それだけではありません。ずっと、ずっと、本当は独りで抱え込むべき物を全て文章にして逃げて軽んじてふざけて晒しておいています。たった今も継続しています。ごめんなさい、いや、そんな事は全然思っていません。駄目です。不感症です。

全ての罪では無いです。全ての罪を書くと私の人生の最初から始めなければなりません。

それで、

で、だから、どうですか。

自らの罪ですが、如何ですか。

お気に召しましたか。

桜の枝を折って逸れを突き刺してその痛みで上昇して自慰してその映像を晒して驕り高ぶって文学を馬鹿にして皮肉げに笑って全部塵芥だとか虚無主義者気取ってそれなのにそれを全て楽しむだなんて矛盾した事言っておきながらそれすら自分で守る事の出来なくてなのに自尊心は強くてかと思えば他人の一挙一動を気にする馬鹿野郎は私です。


こんな奴には罰も救いも与えられねえよ、糞が。




後もう一つおまけに、告白してすいませんでした。耐えられませんでした。嘘です。耐えられます。


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