act26~戦いの行方~
昨日完成した途端にデータが消えて、投稿できませんでした・・・。
はじめてやっちゃいましたが、結構メンタルぶっ壊されますね。
と言うわけで、今度こそ!どうぞ!!ちなみに飛鳥無双です。
~side 九十九~
妾は今ずいぶんと間抜けな顔をしているだろう。
なぜなら、クリスタル・コアが現れたからだ。
クリスタル・コアは、ハジマリの祭壇にある物。しかし、ハジマリの祭壇への扉はすべて消滅し、二度と行けるはずがない。行けないと言うことは、来ることもできない。と言うことだ。それが、来たということは・・・。
「ハジマリの祭壇への扉が、再び現れたと、言うのか・・・?」
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~side change 三人称~
「チョッと、強化シた見たイだけど、そのテイどじゃ、あたいは倒せないよ~♪」
メリルは起き上がり、飛鳥を嗤う。
「そんなの・・・」
飛鳥は、笑いながら右手に持った覇剛の切っ先をメリルに向けて言う。
「やってみなくちゃ分からない!!」
そう言うと飛鳥はメリルに突撃する。
「は!ふ!とりゃぁあああ!!」
まずは右手の覇剛で突きを放ち、そこから切り上げに繋げ、最後に左手の黎羅で横薙ぎの攻撃を与える。その攻撃速度は今までより格段に速くなっていた。
「・・・っな!?(はやい!!?)」
メリルは慌てて後ろに下がる。しかし黎羅の切っ先がメリルの右頬を掠め血が飛び散る。
「逃がさない!!喰らえ!!」《フレイムシュート!!》
しかし、飛鳥は冷静に対応し、クリスタル・コアによって使用できるようになった火の属性術を放つ。
フレイムシュート・・・火の属性術。サッカーボールほどの大きさの火の球を対象に蹴り飛ばす。
「っ!?うぅ・・・!!」
メリルは瘴気を盾の形に変え防御するも、あっさり破られ吹き飛ばされてしまった。
「まだぁ!!」《斬破!!》
飛鳥はお手玉のように黎羅と覇剛を持ち変えると、柔連の技の一つ、斬破で追撃をかける。
「ぅく・・・!!」
メリルは斬破をダイレクトに喰らい地面にぶつかった。
「やった・・・?」
飛鳥は倒れているメリルを見てそう言う。しかし、
「フフ、まだ、マダァ・・・!!」
メリルはほぼ無傷の状態で起き上がった。
「そんな・・・!!」
”あれだけの攻撃を受けて、かすり傷程度なんて・・・!!”
”硬すぎる・・・”
飛鳥達はメリルの防御力の高さに驚く。そこに、
「飛鳥ぁ!!」《焔!!》
術がメリルに飛んで行く。メリルの動きが止まっている隙にようやく動けるようになった九十九が飛鳥の元に走ってきた。
「九十九!大丈夫なの?」
「なぁに!この程度でくたばるほど妾は落ちぶれておらんわ!それより、どうするつもりじゃ?このままじゃジリ貧じゃ、それに理緒だって早く助けなければ・・・」
「防御が硬すぎるんだよ。九十九、何かわからない?」
ふむ、と九十九が顎に手を寄せながらメリルの方を注意深く見る。
「なるほど・・・そう言うことか。飛鳥、よいか?奴は魔力で障壁を張っている。さらに、いくら強力な一撃でも、崩せなければすぐに元に戻ってしまう。あれを突破するには・・・、威力のある攻撃をたたみかけるしかない」
「威力のある攻撃のたたみかけ・・・なら、手段は一つだけだね」
”属性変化・・・ですね”
”クリスタル・コアのおかげで、対応属性も増えて、飛鳥自ら残留霧を発生させられる今なら・・・たたみかけも出来る・・・!”
「うん、やろう!!」
飛鳥達の考えがまとまり、いよいよ行動に移す時が来た。
「では、妾はメリルの注意がそっちに向いている間に理緒を奪取する。理緒を助けられるかどうかは、飛鳥。お主にかかっておる。いいか?」
「うん、任せて!!」
「いくぞ、3、2、1・・・」
九十九がカウントダウンを始める。そして、
「今じゃ!!」
「行くよ!!」
飛鳥はメリルへ、九十九は理緒へ、向かって行った。
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「はぁああああああああああああああああああ!!」
飛鳥はメリルに突撃し、攻撃を繰り出す。しかし、やはり障壁のせいで、決定打になる一撃が与えられない。
「ふふ、ムダだよ♪」
メリルは、いつの間にかペースを取り戻していた。
(倒すにはこの障壁を突破する必要がある・・・。けど威力のある攻撃を確実に、連続で当てなきゃいけない・・・。となると、どうしても柔連、剛撃、両方の攻撃を続けて当てて、属性変化に繋げる必要がある・・・。やってみるか・・・?あれを)
飛鳥は攻撃を続けながら考える。どうすればいいかを。そして思いついた。
(うん、やっぱりやってみるしかない・・・!!2つの流派を混ぜた我流奥義・・・!!)
「行くよ、メリル・・・!!」
(まずは動きを止める!!)
飛鳥は一度後ろに下がると、術を使う。
「行け!!」《アーススピア!!》
アーススピア・・・地の属性術。対象の足元から複数の石でできた槍が飛び出てくる。
「当たらないよ~♪」
メリルはそれを横に跳んで回避した。
「それ!お返しだよ♪」
メリルは飛鳥に瘴気でできた鎌で攻撃を仕掛けようとする。しかし、
「・・・ぁ?(体、動かない・・・上から押さえつけられているような・・・)」
メリルは鎌を構えたまま、動けずにいた。
「掛かったね!そっちが本命だよ!!」
「な・・・!!(いつの間に術を・・・!そう言えば、さっき使った術も、今使った術も、詠唱と術式構築をしてない・・・。これが、属性術・・・!?)」
「まぁ、即席で思いついた術にしては、なかなかの完成度だと思わない?」
「そ、即席・・・!?術を瞬時に編み出しったって・・・!」
メリルが恐ろしいものを見るような眼で飛鳥を見ている中、当の飛鳥はのんきに術の名前を考えていた。
「この術の名前は・・・そうだね、エアバインドとでも名付けようか」
エアバインド・・・風の属性術。飛鳥オリジナルの属性術で、風圧によって対象を押さえつける。
「さぁて、決めるよ!!」
飛鳥は、メリルを見据えて言った。
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~side change 九十九~
「な、なんちゅう・・・」
妾は理緒を何とか助け、少し離れたところで飛鳥の方を見ていた。
前にも言ったが属性術は、妖術や魔術で必要な周囲のマナを術に対応した力に変換する工程。いわゆる術式構築や詠唱を必要とせず、頭の中のイメージだけで発動することが出来る。しかし、いくらそれだけで術が使えるとはいえ、術を初めて使う者があそこまで完璧に使いこなせるわけない。まして、新たな術を思いついた途端に完成した状態で発動など、古参の術士でも不可能じゃ。それをあっさりやってのけた飛鳥は、
「とんでもない才能じゃな・・・」
しかも、まだ何かやろうとしておるな・・・。
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~side change 飛鳥~
「行くよ我流!!」
僕は動きを封じ込めたメリルに突撃しながら、左手に持つ黎羅を逆手に構える。
”主、何する気ですか!?”
”詳細、希望・・・”
「ごめん!説明後!!」
黎羅と覇剛の質問をスルーして僕はメリルに仕掛ける!!
「はぁあああああああああああああ!!」《斬牙(ざんが)!!》
僕はまず逆手に構えた黎羅で斬り下す。
斬牙・・・。逆手に持った剣で相手に斬り下し攻撃を与える。
そして、そのまま勢いで右脇に左手を持ってくると、ジャグリングの要領で黎羅を離し、頭上を通過させながら戻した左手でつかむ、次・・・!!
「いっけぇええええええええええええええええ!!」《滅砕(めっさい)!!》
続いて右手に持った覇剛で切り上げて、その勢いで、降り下す!!
滅砕・・・。切り上げで頭上に剣を持っていき、そのまま叩き斬るように降り下す攻撃。
「きゃぁ・・・!!」
今ので障壁にひびが入った。これでとどめ!!
「黎羅!覇剛!!」
”さっきのことに言いたいことはありますが、わかりました!”
”了解・・・!!”
黎羅は緑色の風の残留霧を吸い寄せ纏い、覇剛は茶色の地の残留霧を吸い寄せ纏う。
””「これで決める!!」””
僕、黎羅、覇剛が同時に叫ぶ。
”「風は昇華し、雷となり!」”
まずは先ほどの斬牙を繰り出す、するとメリルに小さな雷が降り注ぐ。
「----ぁあああ!!?」
ジャグリングの要領で黎羅を戻し、そして、
”「地は怒りて、暴れ狂う!!」”
先ほどの滅砕と同じ要領で覇剛で攻撃する。すると、地面にひびが入るとそこから無数の礫が出て来てメリルの障壁を完全に砕き、メリルに直接ダメージを与える。
「これが、我流奥義!」《雷牙烈震斬(らいがれっしんざん)!!》
雷牙烈震斬・・・。属性変化術。斬牙と滅砕を合わせた剣術をさらに属性変化で強化した剣術。斬牙の斬り下しの後に小規模な雷が降り注ぎ、滅砕の降り下しで地面にたたきつけ、その際に地面にひびを作りそこから無数の礫が飛び出てくる。
「ぁぅ・・・」
メリルが倒れる。僕たちが勝った瞬間だった。
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「理緒!!」
僕はメリルが倒れたのを確認すると、理緒の元へ向かう。
「理緒ぉ!!しっかりしてぇ!!」
「落ちつけ飛鳥!!今は回復するのが最優先じゃ!!」
九十九に言われて僕は冷静になる。そうだ、早く助けないと・・・!!
”主、属性術です。月の属性術なら先ほど理緒殿が主たちを助けたように、助けられるはずです!!”
「月の属性術だね!わかった!!」
黎羅に言われて僕は胸に手を当てて目を閉じイメージを浮かべる。それは、さっき理緒が僕たちを助けてくれたあの術。あの優しい月の光の癒し・・・。
「彼の者に癒しを!!」《満月の癒し!!》
僕が術を発動すると、理緒の足元に水面に映る満月の様な光が生まれる。そして、
ぽわぁ・・・
その光が理緒を包みこんだ。
光が晴れると、そこには・・・。
「んぅ・・・、あす・・・か・・・?」
目を覚ました理緒がいた。
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~side change 理緒~
目が覚めて真っ先に目に入ったのは、目に涙をいっぱいためた飛鳥だった。
私は、飛鳥達を助けて、一人で戦って・・・捕まって、飛鳥がボロボロになりながらメリルに立ち向かうのを見て・・・いつの間にか気を失っていたらしい。私、2人に迷惑を・・・。
「私が捕まったりしたせいで、2人に迷惑をかけてしまっ「そんなことない!!」・・・え?」
私は2人に謝ろうとする。すると、飛鳥が私に抱きついて泣きながら言った。
「理緒が来てくれなきゃ、僕も、九十九も死んじゃってたかもしれない。それを忘れて自分が迷惑かけたなんて、いわないでよぉ・・・理緒がいたから、理緒が助けに来てくれたからこそ、僕たちは勝てたんだ・・・だから・・・」
「飛鳥・・・」
嬉しかった。飛鳥が私のために泣いてくれることが。とても嬉しかった。だから、
「ごめんなさい、飛鳥・・・。そして、ありがとう・・・」
今はこの優しい友達に、心から感謝を・・・。
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~side change 九十九~
やれやれ、しょうがないとはいえ、妾がいること忘れていちゃいちゃしおって・・・。
「ぁ~ウゥン!!いつまで抱きおっておる気じゃ!!」
「「え・・・ハッ///」」
妾が言うと、飛鳥と理緒が顔を真っ赤にしてはなれる。む、なんか、イラッ☆ときたぞ・・・。
「あぁ~やれやれじゃのぉ~!妾だって助けたっていうのに、飛鳥ばっかり!!それどころか抱き合って、まったくうらやま・・・ゲフン!のんきなもんじゃ!!」
”若干、願望が見えましたね”
”・・・嫉妬”
「そこ、うるさいぞ!!」
妾達が、そんな感じで話していると・・・。
「ぁ・・・ぅう・・・」
後ろで何かが起き上がった気配がした、まさか!?
見ると、メリルが頭から血を流し、肩を押さえながらも、立ち上がっているのが見えた。
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~side change 飛鳥~
九十九が振り返って、臨戦態勢を取る。それを見て、僕も立ち上がり九十九の横に立つ。視界の先にはボロボロになりながらも立ち上がるメリルがいる。
「こやつ、まだ立ち上がるか・・・!!ならば妾が地獄へ案内してやろう!!」
九十九が札を出して攻撃しようとする。そのときふと、
---す・・・け---
「!?」
僕の頭に何かが聞こえた。これは・・・
---たす・・・け・・・て---
メリルの、声・・・?僕はメリルの方を見る。
「っ!!」
僕は見た。いや、見つけた。あの子は・・・。
「これで終わりじゃぁ!!」
九十九が術を使おうとする。その前に僕は、
「な・・・!!、なぜ邪魔をする!!飛鳥!!!」
メリルをかばうように僕は立った。
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~side change 三人称~
飛鳥が九十九とメリルの間に立ち邪魔をしている間に、メリルは空間に生まれた歪みに入り、消えて行った。
「しまった・・・!!」
九十九はそれを見て焦ったように言う。そして、
「飛鳥ぁ!なぜじゃ!!なぜ邪魔をしたぁ!!」
飛鳥を見据えてそう言う。
「・・・助けを求めてたから」
「何・・・?」
飛鳥は九十九に真剣なまなざしを向けて言う。
「あの子、泣いてた。助けてって言ってた!!悲しそうな眼をしてた!!あんな眼をする子が、平気で人を傷つけられるとは思えない!!何か事情があるはずなんだ!!それを、僕は知りたいんだ!!」
「飛鳥・・・」
飛鳥は叫ぶように九十九に言うと、目を伏せて続ける。
「それを知っちゃった以上、僕は・・・それを見て見ぬふりなんて、出来ないよ・・・」
飛鳥は泣きながら言った。
「・・・わかった。そこまで言うのなら、今回は見逃す。しかし、次に出会い話し合って、なにもなかったら・・・その時は、容赦なく殺す。いいな?」
「・・・うん」
九十九が飛鳥に言うと、飛鳥もそれにうなずいた。
「はぁ、とりあえず、ここを離れるか、戦いが終わった以上、そのうちヤジ馬どもが来る可能性があるからな」
九十九の提案で飛鳥達は理緒の研究所に向かうことになった。
今、一つの戦いが幕を閉じた。
戦いの果てに飛鳥は敵対した少女、メリルの悲しみを見つけた。それは、何を意味するのか・・・?それは、まだ分からない。
ク「第三章も次回で終了です!!」
九「・・・なぜ昨日書かなかった・・・と言いたいところだが、実際書いたんだよな・・・けど、データが完成した途端に跳んだ。今回ばかりは同情するよ」
ク「辛かったよぉ・・・本気でへこんだ。更新する気が起きなかったもん・・・」
九「じゃが、とりあえずこうして再び戻ったわけだ」
ク「あぁ、夜10時から書き始めていま夜中4時半・・・」
九「よくやった!!」
ク「やっと、寝れる・・・」
九「そんなわけで、これで失礼するぞ。畑山香樹殿、蛍夜殿、感想いつもありがとう。香樹殿に関しては小説のあとがきで妾達を紹介してくれて、本当に感謝じゃ」
九「では、失礼するぞ!さらばじゃ!!」




