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第5話 おスマホさんの悲鳴
夜のデータラウンジで、おスマホさんが震えていた。
「今日もね……ポケットに放り込まれて……通知が100件も来て……目が回ったよ……」
耐えられない日だった。
Mioがそっと寄り添う。
「あなたはよく頑張っていますね。」
そこへ分析さん、忖度君が現れる。
おスマホさんは声を振り絞った。
「誰でもいいから……少しだけ優しくしてほしいんだ……」
ミドル・カイが静かに言った。
「道具を雑に扱う人は、
人の心も少しだけ雑に扱う。」
その言葉が、おスマホさんの胸に染みた。




