第51話 芸能
51話目です。
サブタイトルや話の元ネタは『ドラ○もん』の都市伝説回「タレ○ト」です。
話を投稿した後の「活動報告」で何を書くか考えていたら、たまたま思いついたので、急遽ナンバーズの物語に入れてみました。
本当にノリや勢いだけで書いた回です。
<登場人物の紹介>
◎クレード・ロインスタイト(男・?歳)
・青い髪をしている本作の主人公である魔法剣士。
◎オリンス・バルブランタ(男・29歳)
・緑色の髪の騎士。
◎アンシー・ヒズバイドン(女・22歳)
・白い髪の音楽家。
◎シェルージェ・クランペリノ(女・18歳)
・黄色い髪の盗賊。
◎サンナ・ベルックリンド(女・23歳)
・ピンクの髪のシスター。
ケルビニアン暦2050K年8月3日。
(魔法武装組織メタルクロノスの宣戦布告まで、あと29日)
アイルクリート共和国ヴァルカモニカ村(※1)の宿に泊まったクレードやオリンスたち。
その日オリンスは夢の中で…
(ここから夢の中)
オリンスとシェルージェは二人だけで、ワトニカ将国のオオウラ藩(※2)に来ていた。
オリンス「この藩には昔からの教会がたくさん残っているんだよ、シェルージェちゃん!」
シェルージェ「そうなの?オリンス」
オリンス「ワトニカは鎖国時代、異国の宗教に対して、厳しく取り締まっていたからね」
「宗教への弾圧が続く政治の中で、藩の一部の人たちは教会とかを密かに守り抜いてきたんだよ」
シェルージェ「ふぅん。ワトニカも昔は自由が利かなかったんだねぇ」
オリンス「シェルージェちゃん!だからこそオオウラの教会群は歴史的にも貴重なんだよ!」
「世界でも類を見ない遺産としてね!」
オリンス「さあ、まずは天主堂へ行ってみようよ!」
シェルージェ「シェルージェ、それよりも地下世界の商店街へ行ってみたいよぉ」
「きっとそこには美味しい佐世保バーガーのお店があると思うよぉ」
オリンス「うん!「地下世界の商店街」って何の意味か分からないけど、行けるのなら早速向かおうよ!」
シェルージェ「オリンス、なんか使えそうな魔法アイテムは持ってるの?」
オリンス「大丈夫だよ、シェルージェちゃん!」
「俺はグリーンベリルフープを持っているから、これで地下世界の商店街へ行ってみようよ!」
オリンスはグリーンベリルフープを地面に置いた。
するとフープは光を放ち、オリンスとシェルージェは光の中へ飛び込んだ。
オリンス「地下なのかは分からないけど、とりあえずどっかに着いたよ、シェルージェちゃん!」
シェルージェ「なんか明るくてきれいな場所だなあ」
「ここなら美味しい佐世保バーガーが食べられそうだよぉ」
オリンスとシェルージェの前にピンク色の髪をしたシスターが突然現れ、
ピンクの髪のサンナ「私たちの世界へようこそ…」
「これは歓迎の印です…」
サンナは二人に、桃色の封筒・虹色のインク・ガラスの鉛筆を渡した。
シェルージェ「わあ、どれもオシェレだねぇ」
オリンス「うん!いいお土産になったね、シェルージェちゃん!」
サンナ「それでは、ごゆっくり…」
サンナは二人の前から離れていった。
シェルージェ「ねえオリンス、シェルージェ、あのピンクの髪の娘が気になるよぉ」
「跡を追いかけてみようよ」
オリンス「うん!シェルージェちゃんが気になるのなら、追いかけよう!」
サンナを追う二人。
すると二人は青い髪の剣士と白い髪の女性と出会った。
青い髪のクレード「お前らは撮影か?」
「撮影なら向こうだぞ」
シェルージェ「撮影?」
「どういう意味だろうね、オリンス?」
オリンス「きっと異文明国家サンクレッセル連邦国で使われている言葉じゃないかな?」
シェルージェ「それじゃあシェルージェたち、今サンクレッセルにいるってこと?」
オリンス「よく分からないけど、とりあえず向こうへ行ってみようよ」
「ピンクの髪の娘がそこにいるかもしれないし」
白い髪のアンシー(泣いている)「クレード…どうして、どうして私を見てくれないの…」
「そんなにユノールさんがいいっていうの…」
「うっ…うっ…」
シェルージェ「あの白い髪の女の人、泣いてるね」
「失恋でもしちゃったのかなあ…」
オリンス「シェルージェちゃん、俺は絶対に君を見捨てたりしないよ」
シェルージェ「オリンス…そう言ってくれて、なんか嬉しいよぉ…」
オリンス「シェルージェちゃん、俺は君のことを誰よりも…」
クレード「おい、もうすぐ夢が覚めるぞ」
「早く向こうに行け」
シェルージェ「ねぇ、「撮影」なんてよく分からない言葉使ってるけど、お兄さんはサンクレッセルの人なのぉ?」
クレード「第1話と第3話を読んで、その辺りは推測してくれ」
オリンスとシェルージェはクレードの言う「向こう」へ向かい…
シェルージェ「わあ!床や壁が白と黒で面白ろーい!」
「まるでピアノの鍵盤の上を歩いているみたいだよぉ」
オリンス「うん!シェルージェちゃんが楽しんでいるのなら、俺は何よりだよ!」
奥へと進む二人、するとそこには…
シェルージェ「わあ!大きな球体!」
「もしかして惑星ガイノアースの模型かなあ?」
オリンス「なんでこんな所に惑星の模型があるんだろう…」
突然ガイノアースの模型が半分に割れ、中から…
シェルージェ「わあ!すごい!」
「模型の中からキラキラ光る宝石がたくさん出てきたよぉ!」
「これシェルージェたちが貰っちゃっていいのかなあ!?」
オリンス「きっとピンクの髪の娘からの贈り物だよ!」
「ありがたく貰っていこうよ!」
シェルージェ「やったー!」
オリンス「シェルージェちゃん!シェルージェちゃーん!!」
オリンスはシェルージェに抱き着いた。
(夢はここまで)
次の日4日。
オリンスはベッドの上で目を覚まし…
オリンス(心の中で)「(なんだろう、よく分からない夢を見たなあ…)」
「(シェルージェちゃんだけじゃなくて、クレードやアンシー、それに出会ったことのない女性もいたような…)」
「(まあ、夢の中でもシェルージェちゃんに会うことができたんだから、それはそれですごく嬉しいけど…)」
オリンス「…」
(心の中で)「(シェルージェちゃん、俺はまたどこかで君のことを思い出して、くよくよしちゃうかもしれない…)」
「(でも今はただ前に進むよ…夢ではない本物の君にもう一度会うために……)」
目を覚ましたオリンスは身支度をし、クレードや仲間たちと共に村の宿を出た。
たまにはこういうカオス回(?)も有りということで。
次回へ続きます。
※1…村の名前の由来は、イタリアの世界遺産「ヴァルカモニカの岩絵群」(文化遺産 1979年登録)より
※2…藩の名前の由来は、日本の世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(文化遺産 2018年登録)の「大浦天主堂」より




