表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

71/115

第49話 オルドルチャ村、優しい風に包まれた村…

49話目です。

5番目の国、アイルクリート共和国では、イタリア・バチカン市国・マルタ・サンマリノの世界遺産をモデルにした村・町・遺跡・自然などが登場します。


今回登場するオルドルチャ村のモデルであるイタリアの世界遺産「ヴァル・ドルチャ(オルチャ渓谷)」は、主にその美しさが評価されています。


<主な登場人物の紹介>


<クレード一行 現在7人>

◎クレード・ロインスタイト(男・?歳)

・青色の髪をしている本作の主人公である魔法剣士。

持っている剣の名は「魔蒼剣」、盾の名は「アイオライトの盾」。

装備している兜の名は「青羽の兜」。

魔法の宝石グラン・サファイアにより、クリスターク・ブルーに変身できる。

自分の出身地や年齢など、過去の記憶をいろいろなくしている。

声のイメージ:内山○輝さん

◎オリンス・バルブランタ(男・29歳)

・緑色の髪をしている元ルスカンティア王国騎士団の騎士。

馬にまたがり騎兵として戦うことが多い。使う武器は槍(翠電槍他)と斧。愛馬の名は「ベリル号」。

魔法の宝石グラン・エメラルドにより、クリスターク・グリーンに変身できる。

本来は真面目で大人しい人物ではあるが、シェルージェ(別行動中)に対してメロメロになってしまう。

何かとシェルージェにくっついて行動していたが、ついに彼女から絶交されてしまう。

声のイメージ:天﨑○平さん

○ナハグニ・按司里あじさと(男・31歳)

・ワトニカ将国リュウキュウ藩出身の侍。自称、うちなー侍。

鵺洸丸やこうまる(男・31歳)

・ワトニカ将国オガサワラ藩出身の忍者。

千巌坊せんがんぼう(男・40歳)

・ワトニカ将国キノクニ藩出身の僧(坊主、お坊さん)。

沖津灘おきつなだ(男・32歳)

・ワトニカ将国ヤハタ藩出身。ワトニカ大相撲の現役力士で、大関経験者。

○タオツェイ・ネイザンロドン(男・30歳)

・バンリ帝国ランフォン特別区出身の拳法家。伯爵家の息子。


<その他人物>

○ヴェルトン・リオロッグ(当時10歳)

・魔法道具学を専攻するアイルクリート第一魔法大学の元名誉教授であり、魔法武装組織メタルクロノスの元一員。通称ヴェルトン博士。

クリスタークの戦士に変身することができるようになる重要アイテム、グラン・ジェムストーンを開発した人物でもある。

今回は140年前の少年の姿で描かれる。

家庭は裕福とはいえなかったが、家族3人で仲良く暮らしていた。

☆●ルドヴィスコ・リオロッグ(当時45歳)

・ヴェルトン博士の父。現在は故人。享年75歳。

クインディチサーカス団のピエロ。

サーカス団の一員としてアイルクリート各地を回り、公演を行っていた。そのため実家にいつもいるわけではなかったが、その分ルドヴィスコは妻と息子ヴェルトンのことを信頼していた。

一家の大黒柱として、一人家計を支えていた。ただサーカス団の中では花形でなかったため、高収入を得ていたわけではなかった。

・「家では父親の姿。仕事ではピエロの姿」、状況に合わせて姿を変える父から、ヴェルトンは後に「変身」という発想を形にすることになる。

この「変身」の発想こそが、ブルーやグリーンなど、クリスタークの戦士たちの誕生に繋がっていくことになる。

☆●ヨニア・リオロッグ(当時40歳)

・ヴェルトン博士の母。現在は故人。享年60歳。

生まれつき体が丈夫ではないため、職に就くことができなかったが、その分家事や育児を頑張っていた。

ルドヴィスコにとっては良き妻。ヴェルトンにとっては誰よりも優しい母親であった。

(☆:新キャラ)

アイルクリート共和国。

建国約3150年の歴史ある国家で、古い時代の建造物が今なお多く残っている。

以前は、アイルクリート帝国と君主制国家だったが、200年ほど前に民衆による政治を中心とした共和制国家に移行した。

南の月(南側の大陸)9カ国の中では、最も広大な国土を有している。

人口は約3億人と、魔法大陸ムーンリアス20カ国の中では4番目に多い。


ケルビニアン暦2050K年7月31日。

クレードたち男組はこの国のオルドルチャ村(※1)に来ていた。


クレード「オルドルチャ村…ヴェルトン博士の故郷か…」

千巌坊「広大な緑の丘に、並木道…」

 「なんとも美しい景色だ…見ているだけ心が洗われる…」

タオツェイ「そうだな、この美しい景色の前じゃ、俺の悩みなんかちっぽけに思えてしまうくらいだ…」


鵺洸丸「村の案内板によれば、並木道の木は糸杉…」

 「村の者たちの手により植えられたらしい…」

沖津灘「ハッハッハッ!ならばこの村は人の手によりきれいになった気がするたい!」

千巌坊「人が手を加えることで、美しくなる自然の風景もあるのかもしれんな…」


クレード「まあとにかく、ゆったりとした時間の流れを感じるよ…」

 「この優しい風や空気に包まれた村でヴェルトン博士は育ってきたんだろうな…」


ここでナハグニが、

ナハグニ「何が、ゆったりとした時間、優しい風でござるか!」

 「いかに美しい自然の景色であっても、女子おなごがいなければ、なんのありがたみも感じぬでござるよ!」

 

ナハグニ「女子おなごーっ!」

 「ちゅら(※2)緑よりも女子をーっ!」


そしてオリンスも、

オリンス「シェルージェちゃん…君とこのきれいな景色を見たかったよぉ…」

 (泣きながら)「うわーっ!」

ベリル号(困惑したように)「ヒッ!?」


タオツェイ「どうする?あのやかましい奴らはここに置いていくか?」

クレード「まあ、仲間じゃなかったら、そうしたけどな」


沖津灘「クレード殿、ヴェルトン博士はこの村のどこに住んどったと?」

 「博士が住んどった住所が分かるんなら、行ってみるのはどうたい?」

 「何か情報や手がかりが掴めるかもしれんたいよ」


クレード「ヴェルトン博士から聞いた話だと、40歳の時に父親を亡くし、それから家を解体して、村にあった土地も売ったらしい」


クレード「子供の頃の博士の家庭はお世辞にも裕福とは言えなかったからな」

 「それもあってか、子供時代の博士やご両親は老朽化した家でずっと暮らしていたそうだ」


鵺洸丸「家屋が古いというのもあって、解体することにしたのでございまするか?」

クレード「ああ。土地を売る前に決心したそうだ」


タオツェイ「家もなくなり、土地も売ってしまったんじゃ、今そこに行ったところで意味はなさそうだな」

鵺洸丸「昔博士が住んでいた家がそのまま残っておれば、立ち寄ってみても良いと思えまするが…」

クレード「まあどのみち、博士が住んでいた住所なんて聞いていないからな」

沖津灘「ハッハッハッ!そりゃあ失敬いたした!」


クレード「博士、そして共同研究者であったバーテッツに関する情報を得るには、やはり魔法大学で聞いてみるのが一番だと思っている」

千巌坊「ならば、大学を目指し今は進もうではないか…」

クレード「よろしく頼む…」

千巌坊は御者として、止めていた馬車を動かした。


クレード(心の中で)「(博士、大学までのルートが変わったことで、あんたの故郷に来ることができたぞ…)」


クレードたちはオルドルチャ村を後にした。



一方、村の中では、

お母さん「畑でいいニンジンやカブが採れたわよ」

 「今夜はうちの畑の野菜でシチューを作ってあげるからね」

女の子「わーい!あたし、お母さんのシチュー大好き!」

お母さん「たくさん食べていいからね」

女の子「やったー!」


かつてヴェルトン博士や博士の両親が暮らしていた場所には、新しい家が建ち、若い夫婦と子供が幸せそうに暮らしている。


だが、クレードたち、そしてヴェルトン博士もそれを知ることはなかった。



しかし140年前(1910K年)、少年は確かにこの場所で夢を語っていた…


(ここから回想シーン)


少年ヴェルトン(当時10歳)「お父さん、お母さん」

 「僕、魔法のことをいっぱい勉強してみたい」

ルドヴィスコ(父)「大人になったら「魔法使い」になりたいのかい、ヴェルトン?」

少年ヴェルトン「杖を使って炎や氷とかを出すよりも、人の役に立つ魔法アイテムを作ってみたいんだ」

 

少年ヴェルトン「いっぱい、いっぱい作って、お金を稼いで、お父さんとお母さんに楽をさせてあげたいんだ」

ヨニア(母)「嬉しいわ、ヴェルトン」

 「お母さんたちのことをそんなに想ってくれて…」


ルドヴィスコ「それじゃあ、ヴェルトン」

 「具体的にはどんな魔法アイテムを作ってみたいんだい?」

少年ヴェルトン「うーん、まだそこまでは考えてないんだけど、とにかく便利で役にたつのがいいかなあ」


ヨニア「ヴェルトン、それなら別の姿に「変身」できるアイテムとかどうかしら?」

少年ヴェルトン「別の姿?変身?」

ヨニア「お父さん、うちでは普段着だけど、サーカスではピエロの姿になるでしょ」

 「つまり時と場合によって、姿を変えてるってわけなの」


ルドヴィスコ「変身できるアイテムかあ…」

 「お母さんも面白いこと言うねぇ」


ヨニア「魔獣が現れたとき、強い騎士様の姿になれたらいいって思ったりしないかしら?」

ルドヴィスコ「普段は頼りない村人だけど、実は強いヒーローに変身できる特殊なパワーがあるとかね」


少年ヴェルトン「うーん、なんか今の僕にはピンとこないなあ…」


ルドヴィスコ「これからいろいろ考えてみればいいさ」

 「ヴェルトンはまだ10歳、考えるための時間はたっぷりあるんだから」

ヨニア「そうね、私もお父さんもあなたには期待しているのよ」


少年ヴェルトン「ありがとう、お父さん、お母さん、僕いろいろと考えてみるよ」

 「まだまだいっぱいある僕だけの時間を使って」

ヨニア「それでいいと思うわ。自分が持っている時間は大切にしてね」


ルドヴィスコ「時は金なり…」

 「時間はお金と同じくらい価値があるものなんだぞ、ヴェルトン」

少年ヴェルトン「時間もお金も同じかあ…」


(回想シーン終わり)


「人の役に立つ魔法アイテムを作りたい」。

140年前(1910K年)の少年が描いた夢は時を越えて実現することになる。


クレード(No.1・青)

オリンス(No.2・緑)

アンシー(No.3・白)

シェルージェ(No.4・黄)

サンナ(No.5・桃)

ティム(No.6・紫)

ケンイー(No.7・橙)

ロゼル(No.8・灰色)

エリック(No.9・赤)

ミレイヤ(No.10・藍)

ハリウ(No.11・銀)

カミッシュ(No.12・黒)

セフィーニ(No.13・水色)

シバト(No.14・金)

ニトイ(No.15・黄緑)


2050K年代を生きる15人の若者たちによって…

・クリスタルナンバーズ VS メタルクロノス

(メタルクロノスの名前の元ネタは「時は金なり」ということわざから。金属の「metal」と「時間の神クロノス」を組み合わて命名)


・空間 VS 時間

(空間は「色」や「世界遺産」で、時間は「十二支+猫」、「13星座」で代用)


・宝石(+オリハルコン)VS 金属


その戦いは惑星ガイノアース中を巻き込む、巨大な戦いへと繋がっていく…


宝石は装飾具、飾りである。

しかしクレードたちが持つ魔法の宝石は単なる「飾り」であってはならない。

「飾り」という鎖を断ち切れ。その先に、新たな未来、目に見える成果が待っているはずである…


次回へ続く。


※1…村の名前の由来は、イタリアの世界遺産「ヴァル・ドルチャ(オルチャ渓谷 or オルチア渓谷)」(文化遺産 2004年登録)より

※2…元ネタは沖縄弁。『ちゅら』は「美しい」などの意味。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ