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港町は夜の闇の中にランプの薄明かりがぼんやりと滲んでいて、ひっそりとしていた。

中ほどを進んでいくと青い屋根のアーケードが、曇った夜空の星のように点々と並んでいた。

雑貨屋に防具店に武器屋。ポーションの店に足を運んだ。

 白い髭のじいさんだ。


「この近くで安い宿はないか」


 じいさんは長い眉毛から薄く俺を見つめて冷やかしはごめんだよと言った。


「冷やかしではない、毒消しをもらいに来た」


 俺は赤黒くなった腕をじいさんに見せつけた。


「いくらいる」


「この近くはあんな毒のあるスライムがうようよいるのか、弱いには弱いんだが」


 つい前置きが長くなってしまったので、1000キアラをみせて硬貨を山のように積んだ。


「そんな強そうな剣を持っていてこんなに毒消しを買うとは、もしや旅を始めたばかりかね」


「いやそんなことはないんだ、ただ考え事をしていて」


 そこにレヴァートが割り込んできた。


「いやいや、ここにおられますのは」


「ばか」


 俺はレヴァートの腕を掴んで口を抑えた。じいさんが怪訝な顔をする。


「・・・・・・まあ、金があるのは確かじゃな。情報売りのおる安い宿がある。このアーケードを突っ切って左に曲がればすぐじゃよ」

「ありがとう、恩に着るよ」

「健闘を祈る」


 じいさんは笑って親指を立てた。




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