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---------------------------ヴァル、お前は可哀そうな子だ。


・・・・・・・剣が重い、腕がしびれている。

剣を上から重く振り下ろすと、形のどんよりとしたスライムは土に染み込んでいった。


「何してるのよ、ヴァル」


 ジプシー・ルックが二頭一身の狼、「ガーゴ」の背中から降りて言う。ブラウンの髪をかき上げて、俺を見上げる。


「ほんとだな、スライムごときに。いつもの俺らしくない」

「ほんとそうよ、いつもなら一秒もかからずやっつけるのに」

「まあまあ、冷血な正協会副会長にも懐の痛みだってあるものだろうさ」


 割り込んできたのはトロイア軍のレヴァート。白いペガサスに乗り短髪で少々暑ぐるしい。


「ペガサス乗ります?」


 と冗談半分だ。


「・・・・・・いや、いい」


 空には夕闇が迫っていた。


「もう野宿は嫌だからね」

「大丈夫だ、俺もその気力はない」


 俺はさっきのスライムでやられた毒をもった腕を力なくさすった。


「・・・・・ペガサス、乗ります?」


 レヴァートが顔色を改めた。


「ああ、もう二度と乗らん」


 

 ペガサスの背中は安定していた。ペガサスは慎重に地面を歩いていく。腕が使えないので手綱をレヴァートが引く。地図は俺の胸元にある、だれにも渡さない。


「あ、港町が見えてきたわ」


 そうルックが指さした先には青と白で統一された町が見える。腕の傷が癒えていくようだった。





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