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ハーレムエンド  作者: PP
第二章:拘束地獄
18/27

二章スタートです。

 固がアッポイと合体して3日が経過していた。固は部屋で大人しく筋トレをして暇を潰していると、用事をすませたリリィとクリュが部屋におしかけてくる。そして固成分をしっかり体中で堪能した後部屋に戻っていくという日々が続いた。勿論、トゥールも固が変な気を起こさないかとしっかり監視をしていたのだが、カボチャ頭の固に変な事が出来る訳も無く、やや歪んだ私生活を送っていた。


 しかし、そんな歪んだ平穏も魔法ギルドでは日常茶飯事であり、特に注目される事も無かった。アッポイを被った固はそんな日常に、少し窮屈さを感じていた。


「ウー、ウー」


 会話をしたくとも、声が全てアッポイのものに変換され意志を上手く伝えれない。


「あーはいはい、着替えるのよね? 別にアンタの裸に今更興味なんてないから自由にしなさいよ」


 ベッドでミニスカートの端が少し捲れあがっているにも関わらず、少しも気にせず足を組んだまま天井を眺める15歳の少女、トゥールが面倒臭そうに声をかける。


 魅了の魔法から最初に脱した人物であり、最初の被害者である。そんなトゥールと固の住まう魔法ギルドの寮、331号で同居する二人が気まずい雰囲気になる事は無く、日々を過ごしていた。


「ウー、ウー」

「何? 今更下着くらい見られたってどうでも良いじゃないの。そんな事より、明日は私商業区の方へ出かけるから、アンタは大人しく留守番しとくのよ」

「ウー、ウー」


 固は思う。自分が愛したヒトがこうまで変わるものなのかと。大人しく、華奢なイメージだったトゥールは、今ではすっかり強気な大人の女性へと変わってしまったのである。


「ウー、ウー」


 固は思う。早くトゥールと仲直りしたいと、そして今度こそ自分の意志で告白をしてみようとも。しかし今の固にはアッポイが頭に装着されており、自らの声を届ける事が出来ないのだ。


「おやすみ固、私寝るわ」

「ウー、ウー」


 おやすみと固が返すと、トゥールはライトの魔法を止めた。




 翌朝、トゥールは朝早くから出かけてしまった。話し相手も居なく、クリュはパン作り、リリィも自らの使命を果たすべく二人共日中忙しそうにしていた。


 固は今日も自宅謹慎かと、上着を脱ぎズボン一丁の姿で腹筋を始める。とにかく331号という狭い空間で一人、暇なのである。が、今日はいつもと違っていた。


「「「お邪魔します」」」

「ウー?」


 丁度体を起こしたところに、先日みた三つの顔が固の姿を捕える。途端、それぞれの表情は劇的に変わる。


「「固様」」

「お兄ちゃん」

「ウー!?」


 来客は笑顔のまま固に飛びかかった。一人は左腕を、一人は右腕を。そして最後の一人は正面から抱き付いていた。


「ウー」

「そんなに恥ずかしがらなくても良いです、固様」

「そうだよ固様、私の体をめちゃくちゃにして良いんですよ!」

「おにいちゃーん」


 固の今の気持ちを代弁しよう。『言葉が伝わらねぇ!』と。


「んー、マリーと呼び方被るの何かやだなぁ。そうだ、ご主人様と御呼びします固様!」

「固様、こんなゲスイ女なんてほっといて、私を傍に置いて下さい」

「おにいちゃーん」

「ウー、ウー!」

「え、私だけを選んでくれるんですか固様!」

「放置プレイですかご主人様!」

「おにいちゃーん」


「……ウーーー!」


「「「つめたっ」」」


 固は魔力操作を行い全身を冷や冷やにしてみせる。途端、抱き付いていた三人娘は飛びのいて離れた。


「ウー!」


 固は立ち上がってみせると、ベッドに投げ捨てていた前ボタンシャツに腕を通し、汗をぬぐわぬままベッドに腰掛けてみせる。その姿に見惚れながら、三人娘は地面に正座をした。


「ウー、ウー!」


 三人はひそひそ話をすると、結論づける。まずは私達の事を知ってもらおうと。


「固様、突然すいませんでした。覚えていらっしゃいますか? 先日、私たちは固様の魅了の魔法実験に訪れた者達です」


 コクコクと頷く二人。


「実験の報酬として、魔法ギルドから私達は多大な恩恵を頂くことが出来ました。でも、私達はコレを機に決意をしたのです」


 コクコクと更に頷く二人。


「ウー?」

「私たちは、生涯を固様に捧げる事を誓います」

「ウー!?」

「私も誓う、ご主人様の為に一生を捧げる事を」

「お兄ちゃんと一緒に居るの!」


 固はカボチャ頭に手をあててみせる。いくら実験とはいえ、三人の女の子がこのありさまなのだ。しかし、スィーの言葉を思い出す。


「固君、君の魔法のデータは最低限は取れた。これは良い事であり、あの三人も望んで君の元へ訪れたのだ。無下にあしらわないでくれよ?」


 スィーは確かに、この三人は望んでやってきたと言っていたのだ。リスクを承知の上で、固の元へやってきた三人だ。幸い、今の固には合成物質ダークマターの効果とアッポイによるダブル抑制がある為、無邪気な女の子達を襲う事などない。


「ウー、ウー」


 固は取り敢えず、名も知らぬ三人をトゥールのベッドに座らせると手で合図を送ってみせる。


「自己紹介が遅れて本当にすいませんでした。私はマリーと申します、固様に今後お仕えさせていただきます」


 マリー、8歳。まだ身長も110㎝程しかない女の子は、貴族の次女だと言う。髪の毛も肩までしか伸びておらず、少し丸みを帯びたふっくらした小さな体に、丸い瞳。その姿はまさに幼女そのものであった。貴族の次女は立場が弱く、マリー自身色々思う事があって魅了の実験に参加したのだが、彼女の身の上話は今は明かされない。


「私はケニュントト。今後、ご主人様に尽くします」


 ケニュントト、10歳。彼女は130㎝と、クリュと同い年かつ同じくらいの身長であった。髪は伸ばしているのかツインテールにしている。マリーのドレス姿とは違い、ケニュントトは女の子にしては味気の無い無地のシャツとズボンを着ていた。出身は遠く離れた南にある占いの町だという彼女は、つい先日両親を失い王都へと赴いたという。ここならば貴族が多く、養ってもらえる可能性を見出しての行動だったのだが、そんな彼女の身の上話も今は明かされる事は無い。


「私はタニーマ。お兄ちゃんの妹になるの!」


 タニーマ、14歳。固の一つ年下の彼女は151㎝と固より1cm程背が高かった。髪型にこだわりがあるのか、胸元まで伸びた髪先はカールがかかっていた。そんな彼女は脇下の部分にパックリと穴の開いた服を着用しており、淡いピンク色のミニスカートからは下着が見え隠れ、する事は無くしっかりとガードされていた。


 固はそっとアッポイの眼《全方位モニター》で脇下の部分を観察すると、横乳が……。絶妙な感じに剥き出しになっているのだが、去勢中の固はそっと視界を元に戻した。


 年頃の一般的な女の子と言うべきか。何故そんな彼女が固の元へやってきたのかは、同じく今は明かされる事は無い。


「固様、ずっとおそばに居ます」

「ご主人様、宜しく頼むな!」

「お兄ちゃん、ずーっと一緒!」

「ウー、ウー」


 この状況、三人娘の事をどうトゥールに説明しようかと固は頭を悩ませるのだった。

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