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ハーレムエンド  作者: PP
第一章:魅了地獄
15/27

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 軟禁から6時間後。


「ちょっとスィー、いつまでこうしておくつもり?」

「つもり?」


 リリィとクリュは手足を縛られ、壁に打ち付けられた杭に手足を縛った紐は伸びていた。大の字に手足を伸ばし、体は宙ぶらりになり自由を奪われている状態である。


「ごめんなさい、リリィ、クリュ。でも、これは確認しておかなきゃいけない事なの」


 そういうと、手に持った水の入ったコップの中身を無理やり二人に飲ませ始める。


「んくっんくっ……ぷはっ、やめなさいよ!」

「良い飲みっぷりね? レンジャーでも水攻めには弱いみたいね?」

「い、一応そういう単位もあるけど、水を口いっぱいにあてられたら息が出来ないじゃない! 死んじゃいますわ!」

「それを何とかしてみせるのが単位の取得条件なのでしょう? まぁいいわ、クリュもお飲みなさい」

「んん、んんん」


 たっぷり入った水を先ほどから何度も飲まされる二人。しばらくするとリリィはブルリと体を震わして見せる。


「は、早くしなさいよ」


 何度目だろうか。リリィはもう慣れたとばかりにスィーに要求を出す。そして手慣れた感じでスィーは綿の詰まったビーカーをリリィの下半身へと当ててみせる。


「おまたせリリィ。いつでも受け止めてあげるわ」

「この女……」


 悔しい思い半分、そしてこのような状況下でも冷静になれというレンジャー魂半分。リリィの技術をもってしても脱出できない現状下、無理して体に負担をかけない事を優先する事にしたのだ。下半身の緊張を緩めると、ピトピトピトという音と共にビーカーは重量を増していく。中に詰められた綿も真っ白だったソレを徐々に黄色く色づかせていく。


「はぁ……はぁ……」

「はい、ありがとうリリィ」

「もう良いわよ」


 これで三度目だ。軟禁されてから水をひたすら飲まされ、排出させられ続けている。食事はとらせてもらえないかわりに、スィーは自らの魔力を提供する事により食事の心配はいらないと言われている。


「それじゃあ、私は魔力の成分を調べるのでそのまま大人しくしていてね?」


 二人共返事はせず、ただひたすらこの軟禁から解放されるのを待つ。


「ねぇリリィ、貴女は抜け出せないの?」

「ええクリュ。残念ながらあの女は凄腕だわ、私達には逃げるという選択肢はないみたい」

「そう……固に会いたい……」

「私もですわ……」


 二人は抵抗せず、ただひたすらスィーのいう魅了の原因調査のために拘束され続けるのである。




 軟禁12時間目。


「はい、クリュちゃん良いわよ」

「んぅ……んん」


 何度目の放尿だろうか。二人共恥じらいは既に無い、代わりに手足に食い込む紐がいい加減痛くなってきている。


「たっぷり出たわね? って聞いてないか……」


 スィーは綿の詰まったビーカーを本人の目の前で揺らして見せるが、クリュは既にソレすらも見えていない。


「固ぅ、固ぅ……」

「固ぅ、私の固ぅ……」


 そして隣からも、同じように固を求める声をあげるリリィ。重症である。


「ごめんね二人共、必ず調べてみせるから」


 スィーは自ら固を求める気持ちを自制しながら、ただひたすらに研究を続ける。固と12時間離れた今、彼女達は魅了の魔法に心が徐々に犯されている事実を体感している。





 軟禁24時間目。


「ごめんね、ごめんね」


 スィーは謝りながら、二人を解放する。結局、どうやっても魅了の魔法らしき魔力の因子はみつける事が出来なかったのだ。二人を抱きしめる。


「24時間、1日という時が経っても魅了は解けない。更には、心が押し潰されそうになる程の欲求不満。完敗だわ、私にはどうしようもできなかった」


 二人を解放すると、リリィとクリュは固を探しに魔法ギルドを駆けまわる。


「でも……一つだけ……」


 スィーの頭の中には一つだけ考察が出来上がっていた。それは、固の魔法は14歳以下の女性にしか効かないのではないかという事。固と接触した人物で、固に惚れたのはトゥール14歳、リリィ13歳、クリュ10歳のみときた。他の接触者は全員15歳以上、そこまでは確認が出来ていた。


 そして私自身が18歳と、対象外にも関わらずこんなにも切ない思いにさせられるのは何故か。憶測でしかないが、アッポイから流れ込む魔力が原因で切実な気持ちにさせられるのだ。そしてアッポイは誕生してからまだ1年も歳月はたっていないのだ。つまるところ、魅了されただろうアッポイは0歳。18歳の私が中途半端に魅了されている原因があるとすれば、この発想しか思いつかなかった。


 辻褄は一応あう。そうとなれば、早急に固が14歳以下の女性と接触する事を阻止するべく行動に出なければならない。


 だが、スィーは研究室の扉を閉めると身をよじってみせる。


「気持ち悪い……」


 自分の意志に反して流れ込む切なさに、体と心が耐えきれなかった。スィーは一人、ライトの魔法を消した研究室の中、暗闇に溶け込んでいった。



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