俺、手紙書くってさ。
ん?聞き間違えか?いや、間違いないなく今観光って言っていたな。や、でも
「…観光?確定地獄じゃなかったのか?」
「私の目が黒い内は衛人きゅんを地獄になんて行かせません!」
「いや、あんた目の色緑やん」
「えへへ、ちゃんと見ていてくれたのね?むふふ♪」
あー、また面倒モードか…。
「面倒くさいから話を先に進めるぞ?まず、聞きたいのは二つ。断ったらどうなるか。それと、その異世界の神様って、俺が前世で滅ぼそうとした世界だよな?そんな世界に俺を連れていって良いのか?」
「あ、断った場合、即地獄行きなので断らないでくださいね♪」
「怖ッ!?」
「いやー、でも実際ほぼ選択肢は一択だけど、あくまであの神が衛人きゅんの意思に任せる、って言い張っちゃって…」
いや、…まぁ、or地獄行きなら俺もありがたくのんびり観光させて貰うが、なぁ?
「あ、で、もうひとつの質問ですが」
おお、それだそれ。観光行くにしても、その世界に行って直ぐに「魔王だ!殺せ!」ってなっなんのは嫌だぞ。…そもそも、俺の魂ってどうなってるんだ?呪いで汚れた、(呪いなら穢れた、が正しいのか?)ままの部分の転生体なら、そんなきちゃない魂ならさっさと地獄に放り投げて燃やしちまった方が良いんじゃないか?……いや、勿論嫌だがね?
「えーと、それについては…って、ごめんね衛人きゅん!そろそろ時間みたいだからその質問は異世界の神様に聞いて!多分そっちの方が詳しい説明して貰えると思うし!」
女神は俺の後ろを見て急に慌て始めた。
後ろを振り返ると般若のような顔をした男(恐らく天使)がめっちゃ、腕時計を指しながら視線で女神に指示を出してる。
「あ、そうそう、衛人きゅんって今何か叶えて欲しいお願い事ってあるかな?」
なんだ藪から棒に。
「実は今回の異世界観光って、書類上は神様からの正式な勇者召喚って形式がとられているの。本音の方はぶっちゃけ衛人きゅんへの地獄行き回避の救済処置なんだけどね♪」
書類って、あんた…。あ、いや神との契約書って思えば、まあ書類っちゃ書類か。
「でね?一応でも異世界の神様が勇者召喚する場合って、呼ばれた人が神様の依頼を叶えると、なんとなんと!“なんでも”願いを3つ神様が叶えてくれるのです!えっへん♪」
へー。なんでも3つか。すげぇじゃん。
「…いや、それよか、勇者召喚?あれか?魔王を倒してくれ!的なやつの、テンプレなあれか?」
「はい♪で、今回の依頼が、“異世界の世界に観光しに、勇者召喚に応じてくれ”って依頼でしたので、衛人きゅんが、承諾して向こうの世界に行くだけでもうミッションコンプリートなのですよ♪」
なんじゃそりゃ。地獄行きを回避した上に願いを3つも叶えてくれるとか。神様太っ腹すぎるだろ。なにこの棚ぼたラッキー。…いや、この場合はこれだけの特典を貰えるだけの不幸を先に被った俺の前世を哀れむべきか…。
ちなみに(元)魔王が、勇者召喚されるんかい!って突っ込みはしたらなんか負けな気がするから止めておこう。
「で、今のうちに3つ叶えたい願いを決めておけ、と?」
「あ、ちがうの。続きがあってね?書類上はあくまで勇者召喚なのだけれど、地獄行き回避が願い1つ分使っていてね、残りは2つなの…」
あら残念。まぁ、それでもなんでも2つかぁ。異世界観光に願い事2つ。なんだかドキがムネムネしちまうな。
「…、ちなみに2つのうち一つは私が先払いで叶えてあげるんだけどね。ちょっと残り時間が…」
「さっきまでのやり取りに時間使いすぎたから今すぐ言え、と。なるほど」
先にそれを話せよ!などと考えながら、イラッとした俺はとりあえず、女神のほっぺを思いっきり引っ張ってみる。
うむ、柔らかい。思わずキスしたくなる。
…、いやしないけどさ。
「いひゃいいひゃい♪」
「喜ぶな喜ぶな。ちなみに今すぐ生き返って家に帰りたい、って願ったらどうなるんだ?“なんでも”叶うなら、これもアリなのか?」
異世界観光もアリだが、地獄行きを回避しつつ、このまま帰れるなら別にそれでもいいようなきがする。若干反則臭いが、会社の担当していた案件の書類もこっち持ってきちまったしな。今頃課長辺りがストレスで血を吐いているやもしれん。
「できなくは無いけど、あまりおすすめ出来ない、かな…」
「…理由を聞いても?」
「…衛人きゅんに、これ以上この世界に、いて欲しくないの…。私、これでもやっぱり神様だから、これ以上君に、この世界を嫌いになって欲しくない…」
「嫌う、ねぇ」
ぶっちゃけ、わりと酷い人生送ってきた自覚はあるが、そこまで言うかね。
つかその言い方だと、この願いはアリっちゃアリなのか。
「君は、あれだけの仕打ちを家族や世間から受けてもまだこんな世界に未練があるの?両親やお兄さんは、君の捜索を直ぐに打ち切って、財産を差し押さえる気だよ?本当に君の無事を祈っている人はお姉さんだけで、あとは皆…」
「あー、察しはついたわ。もう、これ以上言わなくていい」
…まあ想像はしてたさ。はは、バイトとか契約社員の奴等は今頃、死ぬなら仕事終わらせて、代わりのスタッフ雇ってから死ね、とかほざいてんだろうな。
会社で俺に優しかったのは、宅配便のあんちゃんだけだったな。夏にはいつも汗だくになりながら頑張っている好青年だ。
気まぐれでちょうど買ったばかりのスポドリをあげたら、やたら懐かれたのは良い思い出だ。
他のやつらは汗くさいだの、配達の時間が不定期だの、いっつも彼にぐだぐだ文句を言っていたがな。
「私だって、君にこの世界で生きて欲しかったよ?この世界は私の創り上げた世界じゃないけど、私が行く末を任された世界。そんな世界で君に幸せになって欲しかったよ…。君に、もっと笑っていて欲しかったよ!」
「…さっきから、笑ったり泣いたり、怒ったり、神様ってヤツは俺が想像してたより忙しいやっちゃな」
別に構わないさ。もう、物心をついた頃には普通の幸せは諦めている。
俺の不幸?…他人から見たら、そりゃ不幸かもな。
だがな、親が自分の会社をダメな兄貴の代わりに俺に継がせるために、人権を無視した教育を施したり、それが原因で兄貴に憎まれ、殺されかけたりとか、別に普通だろ?少くとも俺以外にもきっと心当たりがあるヤツ位ざらにいるさ。
「ただ、まあ、あれだ。姉貴だ」
「?」
唯一、人生で世話になった人、姉貴。借りを作ったヤツなら何人かいるが、世話になったのは唯一人。
親父は嫌がる俺に無理矢理ありとあらゆる知識を詰め込んだ。これを世話になったと言うヤツは聖人かマゾだろう。まあ、知識は得られたが、その借りは会社が倒産しそうな時に助けてやったからチャラだ。
兄貴はいつもチンピラを俺に差し向けてきた(最後は執事に金を渡して暗殺しようともしてたな)。俺は嫌々ながらそいつらを撃退してきた。中には刃物を持ったヤツがいた。殺しにくるヤツを殺さずに撃退するのは大変だ。だがお陰さまで、人を傷つける覚悟と手加減を学ばせてくれた。
これを世話になったと言うヤツがいるならそいつは軍人志望か自殺志願者だろう。
しかし姉貴は、いつだって俺に優しくしてくれた。
寝る前にはいつもキスをしてくれた。
チンピラに襲われ、傷だらけになって、親父に「未熟な己を恥じるがいい」と言われても、姉貴は何も言わず治療し、頭を抱いてくれた。
得た知識を自慢していると、微笑みながら、「それを生かせる知恵がないと意味がないよ」と、諭してくれた。
豪快で、お笑い好き。時に厳しいが、いつだって優しい、大好きな姉。
「さっき姉が心配していると言ってたよな?」
「…はい」
そんな姉が心配しているのだ。
まあ、こちらの世界に生き返って欲しくないと美人に、もとい女神に頼まれたのだ。ならばそれは諦めよう。ただ、姉貴に一言、心配するなと伝えたい。
「なら、願いは手紙だ」
「て、がみ?」
「あぁ、手紙だ。姉貴に宛てた、いや、この場合は遺言書か」
「…生き返って、直接無事だと言わなくてもいいの?」
「あんたがこの世界にいて欲しくないって言ったんだろ。はぁ、神様に追放宣言された俺。哀れ、衛人少年はついに神に逆らうことが出来ませんでした…」
「うぇ!?ち、違うよ!君が本当にそれを望むなら私は!」
「あぁ、わかったわかった。今のは冗談だ。ただ、無理を通して異世界の神さんを怒らせてもつまらないだろう?ならあんたの忠告を素直に受け入れるさ」
「衛人きゅん…」
「まあ、死人の手紙を生きているヤツに出して良いかは、あんた次第だかな。映画や小説じゃ大抵死んだヤツが現に関わるとろくなことにならないが、大丈夫か?」
女神が涙を裾でごしごしと拭くと、少し赤くなった目が気になるが、最高の笑顔で「まかせて!」と、言って
消えた。
完
「いや、消えてないから!ただ紙とペンを取りに瞬間移動してただけだよ!?」
そう、俺達の旅はまだ始まったばかりだ!
「いやいや、まったくもってその通りだけど、それも終わりの慣用句(?)だよ!?」
「いや、なんで瞬間移動?物をこっちにアポートすればよかったんじゃ?」
「………ッは!?」
あ、この神、おつむが残念なのか。
「あ、いや、違うの!あ、あれなの、(そうだ!)こ、この紙とペンは特別製で、神様でもアポート出来ない、凄いアイテムなの!」
「…」
「で、どうでしょう?……ダメ?」
「いや、ダメって聞かれても知らんし」
「やなヤツやなヤツやなヤツ!チラ」
「いや、俺ヴァイオリン弾けないし」
耳をすます気はない。
「こんくりーろー」
「いや、もうそれはいいわ!」
わざわざ危険なネタを仕込まないで欲しい。
「それより、その紙とペンで手紙を書けばいいのか?」
「はい。正し、これは死者である衛人きゅんには書くことが出来ないペンですので、代わりにそこで般若のような形相をしている天使にかいてもらいます!」
「誰が般若ですか主よ」
あぁ、この人(天使)はたしか俺を閻魔のおっちゃんの所からチャーター機で俺を連れてきた天使か。
「おい人間」
「なんだ般若」
「誰が般若だ!」
「なんだ、違うのか」
「くそッ、汚らわしい人間に話しかけているだけで吐き気がするのに!貴様…」
「はーい、そこまで。ちょっと落ち着きなさい?衛人きゅんはお客さまよ?」
「しかし!」
「ほら、口答えしないの。もう大人でしょ?」
まるで子供をあやすかのように天使を宥める姿は、まるで見た目通りの歳上キャラだ。びっくりだ。さっきまでの残念女神はいったい何処へいった!?
「衛人きゅんも。ごめんなさいね。天使は基本的にこの世界を創った神の元部下だから、あまり人間の事が好きじゃないみたいなの」
ふうん。まあどうでもいいが。
さっきと違って部下がいるからか、大人っぽく振る舞っているのか?
「まあ、じゃあ書いて欲しい事を読んでいくから」
「いらん」
「はぁ?」
なに、こいつ?バカなの死ぬの?俺の敵?敵なら屠るよ?
少しだけ覇王の色の殺気を向けると、天使は口から泡を吐き、その場にたお…
「ほら衛人きゅん、恐い顔しないの。うちの子が怯んでるわ」
はい、嘘です。泡も吹いてないし、気絶もしていません。少し手が震えていただけでした。(・ω<) てへぺろ
「わ、私は怯んでなど!」
「大丈夫よ。衛人きゅんは貴方が敵対しない限り手は出さないわ。だからきちんと話して?できるでしょう?」
「…かしこまりました」
はは、清々しい程に不満顔だな。まあ、時間がないって言っていたし、続きがあるなら黙って聞いてやるさ。こっちは手紙を書いて貰わなきゃならんからな。
「私は心が読める。貴様の書きたいことを思い浮かべれば、それを私が書き写す。それだけだ」
はぁ、なるほど。なんて事だ。つまり俺が今卑猥な事を考えればそれを書かれるわけか。
例えば、そこの女神と、エロい事を…。やべ、さっき押し付けられた胸の感触思い出しちった。自重自重。素数素数。
ん?絵を思い浮かべるとどうなるのか、気になるな。
「余計な事を考えたら、おねーちゃんをぺろぺろしたいです。って書いて父親と兄と警察に届けるぞ」
「あ、はい、すみませんでした。ちょっと好奇心に負けて…」
「…、随分素直に謝るのだな」
「まあ、書いてもらってる身だからな」
そう言うと天使はそれ以上なにも言わず、ペンを手に取った。
さて、何を書いて貰うかね。
先ずは死んだこと、死因。それと現状。あとは、まあ、心配するな的な事を書いておくか。
「出来たぞ」
「はや!?」
「当たり前だ。私は天使だ。人間の様に身体に行動制限などないからな」
「いや、天使すげーな。ちょっと俺と体交換しない?あ、勿論ピントレでいいぞ?」
「するか!というかできるか!!」
「なんだ、残念」
「できると思ったのか!?」
なんか、誉められてテンション上がったのか、さっきより言葉に棘が無いように感じられる。…、ちょろい。
「まあ、冗談はさておき、推敲するわ」
「…お前の思った通りに書いたぞ?」
「まぁ、思ったままだと恥ずかしいこと書いてるかもしれんし、あぁ、地獄行きのくだりは書きかえて貰っていいか?心配させたくない」
「私に嘘を書けと?」
「あー、なら俺が心に嘘をついて、あんたが書き写す。それなら“あんたは”嘘をついてない。だろ?あと、姉貴にならソコが嘘と見抜きかねんから、他にも何個か嘘をちりばめて…、こんな感じかな?」
「…」
「よし、こんな感じこんな感じ」
「…人間は、いや貴様は何故こうも簡単に、自分に嘘をつける…」
ん?なに言ってんだこいつ。俺の過去知らんのか?そんなもん…
「自分に嘘をつかないと生きていけないからだよ。人間ってヤツは」
「…」
「あ、そうだ。あと金借りてるヤツいるから返しておいてもらうかな。嫌がらせついでに親父の貯金から返してもらうかな」
あとは、大丈夫かな?手紙とはいえ堅苦しい口調なのは…、まあこの程度に文句を言っても 仕方ないか。
「じゃあ願い事はひとつ目ok、だね♪」
「これが、きちんと届くならな」
「安心して?お姉さんが自分の部屋で携帯をいじってる最中に突然手紙と入れ替わる設定にしてあるから♪」
「全然安心できない!?」
「でも高天ヶ原から直通の手紙って、一発で信じて貰えるよ?」
「ん、まあ、確かに」
ショック死の可能性に目を瞑れば、だが…。まあ、あの姉貴なら心配はいらないか。
「なら、そろそろだね」
「そろそろ出発か?」
「うん。ほら、あそこ。さっきまで無かったはずの扉があるでしょう?」
ふむ。確かに。あそこにあんなピンクの扉は無かったな。
「あれこそ、扉の向こうをどこにでも設定、そして移動できる神器。その名も“何処へでも扉”よ!」
「何処へでも扉!?なんて、なんて斬新な神器なんだ!およそ人間には思い付かない領域の神器だな!!」
「ふ、高天ヶ原層の住人達をなめるなよ人間!彼らは至高にして…」
「とまあ、冗談はさておき」
「はい。いよいよ、お別れですね?」
「あぁ。なんだかとっても長かった気がするが、ぶっちゃけ、俺が来てから一時間も経ってないよな」
「私との濃厚な絡みが、貴方に時を忘れさせ」
「んじゃ、いってくるわー」
「あぁん♪軽いです衛人きゅん♪」
いや、なんか長くなりそうだったし。
「まあ、とにかく行ってくるわ。お土産なにが良い?」
「あ、じゃあ私はドラゴンの涙酒で!」
「では私はキラービーの蜂蜜酒でお願いします」
「酒ばっかだ!」
「ならオルトロスのジャーキーで!」
「なら私はミノタウロスのフレッシュチーズでお願いします」
「つまみばっかだ!?」
「じゃあ、私、衛人きゅんとの、その、子供が」
「じゃ、いってくるわ」
「やん♪いけず♪」
いや、もう疲れたよ。行く前から疲れたよ…。つか、こいつら行かせる気ないだろ。
女神はくねくねしながら冗談ぶちこんでくるし、人間嫌いな天使はよだれ垂らしてるし。
「じゃあ、今度こそ本当に行ってくるが、そいやあんたらの名前聞いてなかったな。なんて名前なんだ?」
「名前?そういえば言ってなかったね」
「最後だからな。名前くらい知っておきたい」
少し悩むと女神は言った。自分の名前を。いや、びっくり。天使と一緒にいたから別の神話体系の女神だと予測してたよ。
「私は、パラスアテナ。一応、知恵と戦の女神なんかをやってます。あーたんか、ハニーって呼んでね♪」
ギリシア神話かい!天使関係ねぇ!
「そして私の名はラミエルだ。忘れたら許さないが、別に忘れても構わない」
「許さないんだろ!?じゃあ忘れねぇよ!」
どっちも聞いたことのある名前でちょっとビビった。つーかラミエルって天使の名前だったんだ。第○使徒のイメージしか浮かばないのだが…。
「じゃあ、行ってくるよ。アテナ、ラミー」
「誰がラミーだ!?」
「ぶー。あーたんで良いのに…」
俺は二人を無視しつつ、扉に手をかける。
異世界観光か。まあ、楽しみっちゃ楽しみだな。なにせ観光とか社員旅行のハワイしか行ったことがない。しかもきちんと観光したのは、某恐竜映画のロケ地位で、あとは土産買って、飯食ってただけだからなぁ。
扉をくぐると光が俺を包む。
さようなら、姉貴。さようなら、宅配便の兄ちゃん。さようなら、アテナ。一応さようなら、ラミー。
「暖かい…」
周りは涼しいのに、光が、暖かい。まるで秋にテラスで日向ぼっこをしているかのようだ。
一瞬で着くかと思いきや、中々どうして時間がかかるようだ。
流れがあるのか、立たずに流れに身を任せる。
ぽかぽか。
「やばい、ねむ、く、なって…って、あ!?」
そこで意識が落ちる。直前に頭によぎったのは…
「願い事、“なんでも”なら、叶えられる回数の制限を無くしてって言えばよかっ、…た」
だった。