稽古の合間に
オリビン家の軍事演習の最中にコカトリスの集団が現れ、オリビン家の部隊に被害が出るが、僕のモンスターテイムによりコカトリスのショウを手懐けたことを父に報告すると何度も魔物を操り襲撃する事が起きたことから近隣国家のプール王国、そしてダイダイ帝国との会談を国王陛下に進言する事を僕達に告げる。
僕とテールは戸惑いながらもとりあえず父が送った文への陛下のお返事を待ちつつ日常へと戻っていった。
勉学と稽古の合間に僕はオリビアとコールに父が陛下に文を送ったことを話した。
「ええ!プールとダイダイに会談を申し込むんスか⁉」
「ああ、と言っても陛下のお考え次第だけどね」
「こうやって私達が関わった件だけでも2件ありますし、何かしらの対処は必要でしょうが、まさかプールやダイダイに直接問いただすのですね」
オリビアとコールが驚いているので僕は更に詳しい話をした。
「一応表向きの議題は3国の商圏の取り決めについての話し合いをするんだ。この部分も曖昧な部分が多くて各国の商人が揉める原因にもなっているからね」
「そこから魔物の襲撃にどう繋げていくんスか?」
「所々現状報告をいれていくし、その中で魔物の襲撃を話題にしていくつもりなんだって」
「なんかまどっろこしいですね」
「緊張状態はありますが、我が国はプールともダイダイとも戦争をしているわけではありませんからねどうにか2か国と事を構えないようにしつつ情報を得る必要がありますからね」
僕もそう思う。魔物を戦闘用に飼育し、僕達にけしかける事については情報が欲しいが、2か国同時に敵に回すとこのボートルト王国は簡単につぶされそうだしな。
「ニック様、おしゃべりはそのくらいにして稽古の続きをしましょう。もちろんオリビアとコールもよ」
「テール、ごめんすぐに取り掛かるよ」
「ニック様もいずれはテリナン家を継ぐお立場ですし、国家間のいさかいは気になるでしょうが、だからこそしっかりといろいろ身に付けておかなくてはなりませんよ」
「もちろんだよ、それじゃあ頼むよ」
「はい、それでは剣の稽古の続きを行います。今からは……」
それから剣の稽古を再開し、僕達は夕方近くまで励み、ついに終わりを迎えた。
「それでは今日はここまでです、お疲れさまでした!」
「ありがとうテール!」
「ありがとうございました!」
「それじゃあ屋敷に戻りましょう」
とりあえず今日の稽古は終え、オリビアとコールにも情報を共有してもらった。そして数日経つと陛下よりのお返事が屋敷に届いた。