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会談提案

 コカトリスのショウは庭で飼うことを父より勧められて僕はそれを機にホップンも庭で暮らしてみてはどうかと提案して父より了承を得ることができた。


「ひとまず、ショウ、それからホップンがどのように庭で過ごすかは後で考えるとして、ニック、テール、演習の事を詳しく報告せよ」

「はい……」


 僕とテールはそれぞれ自分たちが見聞きした状況を父に説明し、父は僕達の話を黙って聞いて、全て話し終えるとまず父は僕達に尋ねた。


「ニック、テール、それでお前達からの報告は終わりか?」

「はい」

「ええ、これが全てにございます」

「ふむ、今回も何者かが何かしらの魔法、もしくはスキルで魔物を操っていたという事か、もはやこれ以上黙っていることはできんな」


 父は言葉こそ落ち着いているがすごく怒りを感じる様子が伝わってくる。そして椅子から降りて僕達に強く訴える。


「この件は陛下に報告する必要がある。そして可能ならばプール王国、そしてダイダイ帝国との三者会談を実現していただこう」

「さ、三者会談にございますか⁉まずはどちらかの国との会談ではなく?」

「うむ、単独で実行しているかもしれぬがもしこの2ヶ国が手を結んでいるとしたら、両者よりまとめて真意を問いただすほかあるまい」

「しかし、そうだとすれば今の我らが2ヶ国まとめて敵に回すのはあまりに危険かと」

「既に両方の国と緊張状態は続いている、だが奴らにも結託して我らをつぶす算段は立てられない事情があるかもしれぬ、そこを突ければこれ以上のかき回しも防げるかもしれん」


 プールやダイダイと会談していよいよ今までの魔物関係の事を洗いざらい問いただすつもりなのか、一気に事態が動き出しそうだな。


「ニック、テール、ひとまずお前達から受けた報告は陛下にも文で伝えておく、あとは陛下のご判断次第だ」

「はい」

「もう下がってよいぞ」

「はっ!」


 父に言われて、僕とテールは執務室を退出して父の言った話について言葉を交わす。


「プールやダイダイに直接問いただすのか、これは一気に事態が動き出しそうだな」

「ですがこれは陛下のお考え次第です、さすがに表立ってプールやダイダイと衝突することはないでしょうが」

「だが、それはこちらの出方次第と、むこうがどう思うかだ、さすがに正面衝突は避けてほしいけどね」

「はい、だけどこのように内部からやられてしまうと中々証拠をつかむのも大変です」


 プールやダイダイとの会談を提案した父、実現に向けていければいいんだが。

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