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光りを見せろ

 ホップンよりスキル発動の際に現れる手の光を対象が目にする事でその光が対象である魔物に注ぎ込まれる事を聞いた僕はホップンの発言を受け、テール達にも作戦を伝える。みんなが作戦を了承してくれていよいよ実行の時だ。


「それじゃあ、みんな頼んだよ」

「はい、ニック様をお気を付けを!」

「ホップン、ニック様を頼んだぜ」

「キュン!」


 お互いに呼びかけ、それぞれが動き出していく。まずはテール達には周囲のコカトリスをけん制する為にひたすら攻撃をしてもらう作戦を実行する。


「いくわよ、コール、弓を持って」

「はい!おらあ、このコール様の弓を喰らえ!」


 コールは渾身の力で弓を放つけど、矢はコカトリス達にはかわされてしまう。


「ちくしょう!よけられちまった!」

「コール、何も当てる必要はないわ、私達の役目はできる限りコカトリスを引き付ける事なんだから!」

「分かりました、それじゃあ遠慮なく撃ちますよ!」


 コールがひたすら弓を放っていると、ようやくオリビアが合流し、この状況をテールに確認する。


「テール様、お待たせしました!」

「オリビア!あなたも来てくれたのね」

「待ってましたよ姉上!」

「いまどういう状況なのですか、どうしてニック様とホップンはあちらで皆様と離れているのですか?」


 オリビアより尋ねられたテールは簡単にではあるけど、今の状況と作戦を説明した。


「そうなのですね、では私もその作戦に参加します!」


 オリビアはそう言うと魔法を魔物に放った。これはしっかりと命中し、魔物を撃破していっている。


「よし、ホップン、テール達が魔物を引き付けているし僕達はあのリーダーをこっちに引き寄せるぞ!」

「キュン!」


 ホップンの強い掛け声、鳴き声と共に、またしても大ジャンプを僕に見せ、リーダーに飛びかかっていく!


 さすがにリーダーの動きは素早く、ホップンの疲れもあり、かわされてしまうが、ホップンは空中で体勢を立て直し、そのまま体当たりをリーダーにして地面に落とした。


 そしてその叩き落としは狙っており、コカトリスは僕の目の前に落ちてきたのだ。よし、相対して僕の手の光を見せるぞ。


 コカトリスが起き上がろうとしている、今だ!


「我に宿りし力よ、彼の者の邪を打ち消し、我に従う眷属とせよ!モンスターテイム!」


 スキルの詠唱を行うと、光を目にしたコカトリスに僕の手から放たれている光が注ぎ込まれていく。


「ニック様……」

「上手くいってくれ」

「……頼みます」

「……キュン……」


 さあ、上手くいったかな?

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